続く来日中止 日韓関係悪化で今度はカーリングチームが出場辞退
8月1日から札幌市で始まる「どうぎんカーリングクラシック」に出場予定だった、韓国代表を含む女子の2チームが同大会を突然キャンセルしたことが分かった。日韓関係の悪化が日々報じられているが、カーリング界にもその影響があったようだ。
〝どうクラ〟の略称で親しまれているこの大会は2015年に始まり、今年で5回目を迎える。17年大会からはワールドツアータイトルの一つに数えられるようになり、カナダや欧州からも強豪が集う国際大会として定着してきた。今大会は男女それぞれ参加チームも増え、国内からも中部電力やロコ・ソラーレ、北海道銀行フォルティウスや富士急といったトップチームが参加。好ゲームが期待されていた。
そんな中、不出場となったのは春川市をホームタウンとするチームKim(Kim Min-ji)と、京畿道のチームGim(Unchi Gim)の2チームだ。両者とも昨年も出場した好チームで、特に前者のチームKimはこの大会のディフェンディングチャンピオン。また、今年3月にデンマークで開催された世界選手権では韓国カーリング史上初のメダル獲得を果たしている強豪チームだ。
札幌カーリング協会の担当者が語る。
「チームKimは昨年のこの大会の優勝者。運営スタッフ、選手ともに関係は良好で、来日を楽しみにしていました。チームKimから出場を辞退する連絡があったのは29日、理由は選手の体調不良とのこと。また、チームGimからの連絡は30日で、こちらはチームの事情で出場できなくなったようです。直前のキャンセルのため対応に追われています」
7月26日には、韓国人参公社が運営するバスケットボールチームとバレーボールチームが、日本での合宿を中止すると発表。理由は、「国民感情を考慮した」とのことだった。さらに、韓国のバスケットボールリーグ所属の数チームが日本での合宿中止を検討している。韓国のスポーツチームは日本で合宿をすることが多く、野球やサッカーのプロチームは春に沖縄や鹿児島で合宿を行っている。
韓国のスポーツに詳しいライターが語る。
「韓国のチームにとって設備が整い、気候も安定している日本は絶好の合宿地。バスケやバレーでは、日本チームと交流戦を行い、切磋琢磨してきました。しかし、最近では、日本で楽しそうにしている情報がSNSなどを通じて韓国国内に流れると、批判にさらされることも多く、チームとしては取りやめの決断をせざるを得ない状況です」
日韓関係の悪化がスポーツ界に及ぼす影響はますます大きくなりそうだ。