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トランス女性嫌悪で炎上のモデル トランス女性だと嘘つき大炎上!

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アメリカのモデルがトランスジェンダーであるとウソをついて大炎上中だ。トランスジェンダーとは、出生時の性別あるいは他人から見た性と、性自認とが異なる状態にある人のことだ。

ウソをついたのは、ペンシルベニア州出身の若手モデル、カリッサ・ピンクストン。2年前に「マーク・ジェイコブス」のショーでランウェイデビューを果たした彼女は、アフリカ系アメリカ人の血を引きながらも、肌の色は薄く、顔いっぱいにひろがるそばかすやピンクに染めた髪が個性的と評価され、モデルとして順調にキャリアを重ねていた。昨年9月には、大きな話題になったシンガーのリアーナが手掛ける下着ブランド「サヴェージ×フェンティ」のショーにも起用された。

リアーナが初めて手掛けたランジェリーブランド「サヴェージ×フェンティ」のショーのカリッサ(18年)。臨月の妊婦や、様々な肌の色やサイズ、ジェンダーアイデンティティのモデルを起用し話題に。 写真:Shutterstock/アフロ
リアーナが初めて手掛けたランジェリーブランド「サヴェージ×フェンティ」のショーのカリッサ(18年)。臨月の妊婦や、様々な肌の色やサイズ、ジェンダーアイデンティティのモデルを起用し話題に。 写真:Shutterstock/アフロ

そんなカリッサは、別名で登録しているフェイスブックのアカウントで、「トランスジェンダーになったところで女になれるわけじゃない。ただのトランスジェンダーになるだけ」などと、差別的な発言を繰り返していた。これらのトランス女性を嫌悪する発言が問題となり、カリッサには批判や殺害予告が届いたという。所属していたモデル事務所も事態を重く見て、カリッサを解雇することに。

パニックに陥ったカリッサは、「実はわたしもトランスジェンダーなの。女性として生きていくと決めたのは幼いころのこと」「問題になっている発言は、わたし自身が抱いている不安そのもの……わたしたちって、みんなそうなの」とインスタグラムに投稿。

ところが、カリッサの同級生やモデル仲間たちが「彼女はトランスジェンダーではない」と次々に証言し、瞬く間にウソが暴かれた。そして、「アンチ・トランス女性のクセに、トランス女性を装うなんて最低」と、さらなる炎上を招いてしまった。のちにカリッサはウソを認め、トランス女性を侮蔑する数々の発言についても改めて謝罪している。

トランス女性に対し、カリッサのような態度を示す人は珍しくない。

性自認がどうであれ、身体的特徴が男性なら、女性のテリトリーに入ってきて欲しくないと感じるシス女性(性自認と身体的性が女性)は多い。公共のトイレや更衣室で、男性器を持つトランス女性を受け入れられるか、そもそもその人物は本当にトランス女性なのか、どう見分けたらいいのか。かといって、トランス女性を男子トイレや男子更衣室に追いやっていいのか。トランスジェンダー専用のトイレを使わせることは人権侵害ではないのか。トランス男性ならいいのか……。

それに、トランス女性になりすました性犯罪者の存在も無視できない。この問題はフェミニスト同士でも意見が対立し、男性嫌悪や女性嫌悪までが首を突っ込んで、殺伐とした議論が繰り広げられている。

とはいえ、カリッサのトランス女性に対する差別発言や、トランス女性を装うという立ち回りが最悪であることは言うまでもない。しかも、カリッサは多様性を重視するリアーナのショーに参加した身だ。騒動の直後は媚びを売るかのように、リアーナのヒット曲のタイトルを呟き続けているカリッサだが、今後、リアーナのショーに呼ばれることはあるのだろうか。少なくとも、大手メゾンから声が掛かることはないだろう。

様々なメディアがリアーナや「サヴェージ×フェンティ」にコメントを求めているが、リアーナ側は完全に沈黙している。

いずれにしても、カリッサが、身勝手な理由で性的マイノリティやセクハラ・パワハラの被害者になりすました罪は重い。

  • 原西香

    (はら あきか)海外セレブ情報誌を10年ほど編集・執筆。休刊後、フリーランスライターとして、セレブまわりなどを執筆中

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