最凶ドライバー・宮崎文夫容疑者 43年の「あおり人生」 | FRIDAYデジタル

最凶ドライバー・宮崎文夫容疑者 43年の「あおり人生」

出会い系サイトで出会った喜本奈津子容疑者と史上最悪タッグ結成

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8月20日午前、宮崎容疑者は茨城県警取手署から送検された。逮捕前の騒々しさが消え、意気消沈していた
8月20日午前、宮崎容疑者は茨城県警取手署から送検された。逮捕前の騒々しさが消え、意気消沈していた

「10年ほど前、午前中のまだ早い時間に警察官が自宅マンションに現れて、宮崎さんを連行していったんです。彼は意味不明なことをわめき散らしていましたね。後から聞いたところによれば、女のコを部屋に監禁していたとか。彼は近所でも腫(は)れ物扱いでしたよ」(近隣住民)

常識外れの危険運転で世の中を震撼させた宮崎文夫容疑者の半生は、自己中心的な、まさに「あおり人生」だった。

宮崎は大阪市生野区生まれ。母方の祖父は税理士で、母はその一人娘。教員だった父は婿養子として宮崎家に入った。

祖父は会計事務所を成功させて7階建てのマンションを建てるなど、地元では知られた資産家だった。宮崎は姉とともに何不自由なく育ったという。

「文夫は地元の公立小学校

(下写真参照)

に通っていました。小学校のときは短気でヤンチャなイメージでしたが、中学に入ったら、突然、猛烈に勉強する子に変わったんです」(実家の近隣住民)

この頃の宮崎は優等生だった。

大阪でも屈指の名門、府立天王寺高校に進学。

(下写真参照)

だが、高校では暗い学生生活を送っていたようだ。

「正直、ほとんど印象に残っていません。陸上部に所属していましたが、目立たない存在でした。勉強ができたり、スポーツができたり、明るいタイプでもなかった。唯一、覚えているのは、実家がお金持ちだったということだけ。宮崎のことを陰で『ボンボン』と言うクラスメイトもいたくらいです」(同級生の男性)

宮崎は関西学院大学総合政策学部に入学。卒業後は、大手メーカーのキーエンス、インテリア商社、会計事務所、学習塾など職を転々とする。ある職場で一緒に働いた元上司が語る。

「20代前半の頃から高級車を乗り回していて驚きましたね。彼は祖父のコネでウチに入ってきました。まったくヤル気がなく、女性トラブルも起こしたんです。

会社を出た後に、年上の女性職員を待ち伏せし、しつこくつきまとったんです。私が彼を注意すると、逆ギレ。宮崎はいきなり『自分は被害者、生野警察署に行く』と言い出した。私も警察署に呼ばれて、事情聴取を受けたんです。その後、彼は職場を放棄し、私は半年でクビを言い渡しました。その時も鋭い眼光で私をにらみつけていましたね」

まともに仕事もせず、宮崎は祖父の遺産であるマンションの家賃収入をもとに不動産管理会社を経営しながら、悠々自適に暮らしていた。だが、数年前、自分を溺愛してくれた母親が亡くなる。

「その頃から宮崎さんは変わりました。スーツを着ることが減り、金髪にサングラスといった、ますます近寄り難い雰囲気になりました」(近隣住民)

親しい友人はほとんどいなかったようだ。大学時代の同級生はこう証言する。

「去年3月に学生時代に親しいわけでもなかったのに、突然SNSで連絡をしてきたんです。急にお土産を持って、私の会社を訪ねてきたこともあった。人とのつながりに飢えていたんでしょうね。

同年3月末には宮崎は『降りたら死ぬぞ(自分が殺される)』と言って、12時間もタクシー運転手を車内に監禁して逮捕されました。そのときも弁護士を通じて、『面会に来てほしい』と頼まれました。他の同級生にもお願いしていたようですが、誰も行っていないでしょうね」

そんな中、今年2月に出会い系サイトで、宮崎は喜本奈津子容疑者(51)と出会う。自分を常に立てて褒(ほ)めてくれる交際相手ができたからか、宮崎は周囲に対してさらに威圧的な態度をとるようになったという。二人は全国各地で「あおり運転」を繰り返し、ついに茨城県の常磐道で「事件」を起こし、逮捕された。

刑事事件に詳しい「弁護士法人・響」の坂口香澄弁護士が解説する。

「一連のあおり運転行為によって、暴行罪が成立する可能性も十分にあります。さらに殴打により被害者の方が全治3週間を超える怪我を負い、宮崎容疑者に何らかの前科・前歴があれば、懲役1年の実刑もあり得ると思います。行政処分に関しては6ヵ月の免停となるでしょう」

罪を償(つぐな)ったとしても、宮崎は二度とハンドルを握るべきではない。それが日本中のドライバーの総意だろう。

留置先に移送される喜本容疑者。交際相手の宮崎容疑者が経営する不動産管理会社の社員となっていた
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東京都内で高級外車・フェラーリをバックにハシャいでポーズをとる宮崎容疑者(宮崎容疑者のSNSより)
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高校時代の喜本容疑者
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幼稚園時代の宮崎容疑者。母親から人一倍の愛情を注がれていたという
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地元の公立小学校の卒業文集に寄せた作文。林間学校の思い出を純朴に書いていた
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中学校時代は小学校時代とは一変して、勉強に励み、成績優秀だった
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中学校の卒業アルバムに寄せた自画像だと思われるイラスト。かなり個性的な画風である
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中学校時代は真面目な優等生だった。趣味はテレビゲーム
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天王寺高校では陸上部に所属していたが、特に活躍はせず
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『FRIDAY』2019年9月6日号より

  • 撮影蓮尾真司(1〜4枚目)

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