クリントン、英王室……“性犯罪”大富豪の「華麗なる人脈」
14歳少女を含む数十人の女性をレイプした性犯罪者は起訴→自殺
「被告の『淫行仲間』だったとされているのは、ビル・クリントン元米大統領です。決定的な物証こそ挙がっていませんが、彼は被告のプライベートジェットで旅行をするほど被告と親しかった。起訴状には、『多くの女性が権力者男性とのセックスを強要された』と書かれています」
こう語るのは、『マイアミ・ヘラルド』紙のジュリー・ブラウン記者。ジェフリー・エプスタイン被告(享年66)による児童買春の犠牲者約80名を特定した、スクープ記者である。
8月10日、性的人身売買罪および共謀罪で起訴されていたアメリカの大富豪、ジェフリー・エプスタイン被告が、マンハッタンの独房で首をつって死亡した。買春を行い、自宅に若い女性の膨大なヌード写真を所有し、14歳の少女を含む数十人の女性をレイプした性犯罪者の最期は、あまりにあっけなかった。
「被告は無罪を主張していましたが、7月に保釈請求が却下されました。有罪となった場合は最長45年の禁錮刑が科される可能性があったため、悲観的になり自殺したと考えられています。被告は自分自身が児童買春をしていただけでなく、クリントン元大統領ら知人にも買春の斡旋をした疑惑があり、斡旋が認められれば訴追される可能性もありました」(国際ジャーナリスト・山田敏弘氏)
エプスタイン被告が自殺する前日、ある裁判資料が一般公開された。そこには、クリントン元大統領のほか、ドナルド・トランプ米大統領(73)や英エリザベス女王(93)の次男であるアンドリュー王子(59)らが、被告と非常に親密な関係にあったと記されていたのである。
「被告は元中学の教員で、’70年代にマンハッタンの学校で数学と物理を教えていました。後にヘッジファンドのオーナーになると、そこでトランプ大統領やクリントン元大統領、映画監督のウディ・アレン氏らと友人関係になったと言われています。また、慈善団体を作ったりハーバード大学に多額の寄付を行ったりすることで自身の評判を高め、成り上がってきたとされています」(前出・ブラウン氏)
米国の最高権力者や、英国王室のメンバーが少女買春の顧客だったとしたら、世界中から怒りと非難の声が殺到するのは間違いない。このスキャンダルは、まだ序章にすぎないのかもしれない。
『FRIDAY』2019年9月6日号より
- 写真:アフロ