熱血指導かパワハラか? 湘南ベルマーレ曺監督の難しすぎる線引き

選手3人、スタッフ2人が監督に追い込まれ、Jリーグによるパワハラ調査がスタート

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試合中、激昂する曺監督。実績もあり信頼も篤かっただけに、Jリーグによるパワハラ調査は長引きそうだ

「スパイクやペットボトルを蹴り上げたり、選手を呼んで『やる気あるのか!』と怒鳴りつけている姿は、クラブの誰もが目にしたことがあります。ただ、監督は激昂してそれをやっているというよりは、冷静に厳しさを見せているという印象です。あれをパワハラと言われると、今後、誰も〝熱い指導〟はできなくなりますよ」(湘南ベルマーレスタッフ)

突如として浮上した曺貴裁(チョウキジェ)監督(50)のパワハラ疑惑に、湘南ベルマーレが大きく揺れている。

問題が持ち上がったのは8月11日。”匿名のタレコミ”がサッカー協会へと持ち込まれたことがきっかけだった。少なくとも過去1年半の間に、3人の選手と2人のスタッフが曺監督によって追い込まれ、チームを去ったという。

Jリーグは14日から聞き取り調査を開始。曺監督は13日から指導を自粛しているが、ベルマーレ主力選手のホンネは意外なものだ。

「8割くらいは擁護派です。ほとんどが監督に早く戻ってきてほしがっています。厳しく叱責することで、監督がやる気を引き出していることは誰もがわかっている。みんな『愛のムチだと思っている』と言っていますよ」(同前) 

ベルマーレを長く取材してきたサッカーライターの藤江直人氏も、パワハラ疑惑にはこう疑義を呈する。

「曺監督がベルマーレの指揮をとって8年目。シーズン最後の練習後に必ず『解団式』を行っているんですが、毎年そこで、残る選手も退団する選手も、そして監督も一緒になって大泣きしています。まるで学生の部活のようなノリですが、少なくともあの光景を見ていると、監督と選手の気持ちが離れていたとは到底思えません。曺監督は選手から『金八先生』と呼ばれているくらいですからね」

とはいえ、コンプライアンスの徹底が叫ばれる時代だ。クラブ関係者によると、曺監督が辞任を強いられるのは避けられない状況だという。一方で、スポーツライターの杉山茂樹氏はこう語る。

「曺監督が『湘南スタイル』と呼ばれる走るサッカーを確立し、ベルマーレを強くしたのは紛れもない事実。そして、選手から慕われていたのもまた事実です。パワハラと言われても仕方ない指導があったからといって、人間性や指導法を100%否定してはいけない。何が問題だったかを調査し、反省した上で、再び現場に復帰できるようにすべきです」

熱血指導かパワハラか。その線引きはかくも難しい。

パワハラ疑惑発覚後の試合で、長文の横断幕を掲げたサポーター。ファンの間にも戸惑いは広がっている

『FRIDAY』2019年9月6日号より

Photo Gallary2

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