テイラー・スウィフトの日記公開で蘇る「カニエ乱入事件」の悪夢

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
カニエ・ウェストの暴挙になすすべなく立ち尽くす19歳のころのテイラー・スウィフト。2009年のMTV/VMAsにて。写真: ロイター/アフロ

先日行われたMTVのビデオ・ミュージック・アワード(以下、VMAs)で、「You Need to Calm Down」が最優秀ビデオ賞とビデオ・フォー・グッド賞、「ME!」が最優秀視覚効果賞を受賞したテイラー・スウィフト

ご存知の通り、テイラーにとってVMAsは、因縁の授賞式である。

ちょうど10年前のVMAsで、最優秀女性ビデオ賞を獲得したテイラーのスピーチに、酔っ払ったカニエ・ウェストが乱入するという珍事が発生した。当時、アメリカ大統領だったオバマが「あいつはバカか」と記者に語ったことでも知られる事件だ。

この事件を発端に、テイラーとカニエはいがみあうことになるのだが、このほどテイラーが発売した7枚目のアルバム『ラヴァー』のブックレットにて、この日の心境を綴った日記が公開されていたことが判明した。

日記には、

「ああ…1週間で物事が一変することってあるのね。その1週間、VMAsのわたしの出番のなかでカニエ・ウェストが一番の注目を浴びることになるなんて誰かに言われていたら、その人のことを変な目で見ていたはずよ。音楽業界の大スターがステージに上がってきて、わたしが受賞するべきじゃないと生放送のテレビで言い放つと聞かされていたら、『そんなこと絶対ありえない』って言ったと思う。でも…本当に起きてしまったのよね」

と綴られていた。19歳のテイラーが、思いも寄らぬ展開に戸惑っていたのがありありとわかる。

あらためて10年前のVMAsを振り返ってみよう。

テイラーはこの年、「You Belong With Me」で最優秀女性ビデオ賞を受賞。トロフィーを受け取り、スピーチを始めようとしたところで、ステージに上がってきたカニエ・ウェストにマイクを横取りされた。カニエは、

「テイラー、君の受賞はオレもうれしい。このあとスピーチもさせる。だが、史上最高のビデオはビヨンセだ! ビヨンセが一番だ!」

と叫ぶと、呆然と立ち尽くすテイラーにマイクを手渡し、さっさとステージから退出。

会場はブーイングに包まれ、名指しされたビヨンセが困惑の表情を浮かべる姿も放送された。

テイラーはこの日、舞台裏で号泣したという。

当時、カニエはテイラーに対して恨みがあったわけではなかった。アメリカの音楽賞が黒人を正しく評価していないと感じていたカニエは、女性アーティストに与えられるこの賞からビヨンセが排除されたと思い、人種差別に対抗しようと行動を起こしたのだ。

ところが、このときカニエは泥酔しており、表面的には酔っ払いが19歳の少女の晴れ舞台をぶち壊したようにしか見えなかった。

しかも、最優秀女性ビデオ賞のあとに発表された、最優秀ビデオ賞の受賞者は、カニエが「史上最高」と讃えたビヨンセであった。

さらに、ビヨンセは自分のスピーチをテイラーに譲った。ビヨンセをサポートしたつもりのカニエだったが、結果的にビヨンセの晴れ舞台まで台無しに……。

その後、カニエの謝罪を受け入れつつも、テイラーは「32歳(スピーチ乱入時のカニエの年齢)ってまだ成長の途中だものね」と歌った「Innocent」という曲でカニエの暴挙をネタにし、カニエも「新曲の話題作りにオレを利用するくせに、あいつはオレの擁護をしやしない」と逆ギレ。すったもんだあって一度は公の場で和解したけれど、2016年にカニエが「テイラーはオレとセックスするかも だってあのビッチを有名にしたのはオレ」という歌詞のある「Famous」を発表したことで、再び険悪な関係に。こうして、10年にわたってテイラーVSカニエのバトルは続いている。

今回のVMAsでは、LQBTQ+のための平等法を成立させるべく、受賞スピーチを利用して署名活動への協力を求めたテイラー。

主義主張を正しく強く伝えるためにも、方法を誤るべきではないと、カニエに伝わっているといいのだが……。

  • 原西香

    (はら あきか)海外セレブ情報誌を10年ほど編集・執筆。休刊後、フリーランスライターとして、セレブまわりなどを執筆中

Photo Gallary1

share icon記事をシェアする

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事