「あおり運転」から我が身を守る 今売れ筋のドライブグッズ13選 | FRIDAYデジタル

「あおり運転」から我が身を守る 今売れ筋のドライブグッズ13選

いちばん売れているドライブレコーダーとあおり運転防止グッズを大紹介

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カー用品店はドライブレコーダーを店頭で大きく展開する
カー用品店はドライブレコーダーを店頭で大きく展開する

夏休みの日本列島を震撼させた、常磐道でのあおり運転殴打事件。その影響からか、ドライブレコーダー(ドラレコ)が爆発的に売れている。『カー・グッズプレス』編集長の髙橋正道氏が、あおり運転に遭わないコツをこう話す。

「相手があおるきっかけを作らないことが第一です。たとえば、高速道路で追い越し車線を走り続けているドライバーがいますが、追い越し車線はあくまでも追い越す車のためのレーン。たとえ法定速度を守っていると思っても、後ろから追い越したい車が迫っているのに気づかず走り続けると、後続車をイライラさせる危険性があります。悪気はないのでしょうが、運悪く行儀のよくないドライバーが後ろにいると、あおられる危険性が増加する。あおり運転に遭遇しないためには、周囲の状況を確認し、交通の流れを乱さないことが必要です」

運転のマナーを守った上で、あおり運転から身を守るグッズを積極的に取り入れよう。髙橋氏が続ける。

「一番注目されているのが、ドラレコです。これには2つの目的があって、1つはドラレコを設置していることで相手に対する抑止効果が期待できること。2つ目は、万が一あおられた場合、警察に相談するときに証拠になることです。あおり運転対策をメインに考えるならば、後方の映像も撮影できる2カメラタイプがおすすめです」

オービスも教えてくれる

なかでも事件以降、最も注目されている機種は、コムテック社のZDR026(3万9744円・税込み、以下同)だという。これは後方車が接近したら教えてくれて、その映像を保存するように設定できる「後続車接近お知らせ機能」を新しく搭載。カー用品店『A PIT オートバックス東雲』のカーライフアドバイザー・千野直克氏が解説する。

「時間、距離、速度の3つの設定項目があり、それらに合致した場合、警告音が鳴り、『後方を確認してください』とアナウンスしてくれます。『時間』とは、後ろに付かれた時間で、5秒から15秒を選択できます。『距離』は後方車両との距離で、5m以内か10m以内を選べる。『速度』は自車の速度で時速50~100㎞の間で設定できます。これらを組み合わせて、自車があおられていると感じる状況を決められる。たとえば、時速80㎞で走っているとき、10mの距離に5秒間付けられたら、警告音が鳴り、その映像を保存するように設定できるのです」

ドラレコは容量がいっぱいになれば、古いデータに上書きすることで常時録画している。ドラレコ自体の性能もさることながら、記録媒体(多くの場合、microSDカード)の性能も重要だ。道路交通評論家の鶴田光秋氏が言う。

「ドラレコが設置される車内は、夏は暑く、冬は寒い。普通の電子機器よりも過酷な状況下で使用しているので、記録媒体も劣化していきます。そうすると、肝心要の映像が映っていない可能性もあるので、microSDカードは耐久性の高いものを使用するとともに、定期的にフォーマット(初期化)しましょう」

そこで、microSDカードのメンテナンスフリーを謳って人気を博しているのが、セルスター社の製品だ。

「同社のCSD-790FHG(3万2184円)やCSD-670FH(2万4838円)は、独自のファイルシステムで、エラーが起こりにくい録画方式を取り入れており、メンテナンス不要が購買者に喜ばれています」(前出・千野氏)

CSD-790FHGは、内蔵のGPSデータにより、オービス設置ポイントや逆走注意エリアなどを事前に知らせてくれるのもありがたい。これらのデータは毎月最新のものに無料で更新できる。

後方のカメラはあおり運転に対する抑止効果にも優れている。ドラレコの効果を調査・研究している日本自動車研究所主任研究員の北島創氏が話す。

「後ろからあおってきて、異常に接近してきたと思ったら、途端におとなしくなったあおり運転の様子を捉えた動画もあります。これは接近後に後方のカメラに気づいて『これ以上あおったら、証拠が残ってまずい』と思ったのでしょう」

ただし、2カメラタイプは配線が複雑で、設置が面倒なのが難点だ。カー用品店では取り付け費用に1万円以上かかることも珍しくない。

あおり殴打事件で人気に

それならば、1台で前後左右360度が撮影できるカメラはどうだろうか。前方のみや前後撮影のドラレコでは映らなかった、横からの幅寄せや急な割り込みなども記録できる。

カーメイト社のd’Action360S(6万4582円)には、2つの全天球レンズが取り付けられ、歪みの少ない映像が売りだ。前と後ろしか撮影できない2カメラタイプと違って、360度カメラは車内も撮影できる。

「運転手が暴行を受けている車内の映像が決定的な証拠となったあおり運転殴打事件以降、車の中も撮影できるこの商品は最も売れている機種です。当店では8月26日現在、品切れとなっています。

別売りのバッテリーを使うと、ドラレコとして以外に、360度撮影が楽しめるアクションカメラにもなりますが、価格が価格なので、こうした用途も付加したのでしょう」(前出・千野氏)

コストパフォーマンスを重視するならコムテック社のHDR360G(3万9958円)もいいだろう。垂直方向の視野角も180度以上で、従来の360度カメラでは映りにくかった前方の信号機もしっかり撮影できる。このタイプではコンパクトなモデルで、フロントガラスに取り付けても視界や外観を損ねない。

前方と車内を同時に録画するモデルもある。ケンウッド社のDRV-MP740(3万7798円)がそれだ。

「元々はタクシーなどの業務用としての位置づけでしたが、こちらもあおり運転殴打事件を受けて、注目が高まっています。夜間でも車内が撮影できる『赤外線LEDカメラ』を搭載しているので、夜間に暴行を受けた場合でも鮮明に記録できます。ただし、車内越しに後方の映像も撮れますが、後部座席に座っている人が邪魔になり、後方からあおってきた映像がきれいに撮れない場合もあるので注意が必要です。そもそも、暴行を加えられる危惧を抱いたら、ドアをロックして窓を開けないのが鉄則。安易に対応せず、スマホなどで冷静に撮影するほうがいいでしょう」(前出・髙橋氏)

同じくケンウッド社のDRV-340(1万4904円)は、これまでドライブレコーダーを使ってこなかった人におすすめのモデル。画質は他車のナンバーもくっきり読み取れるフルハイビジョンで、トンネルの出入り口など、暗所から明るい屋外に出るときに起こる映像の「白とび」を防ぐHDR(ハイダイナミックレンジ)機能を搭載している。

「ボディがコンパクトなうえに、フルハイビジョンでこの価格というのが人気の理由です。事故の際の衝撃や急なスピード変化を検知する『Gセンサー』に加え、GPSデータを活用するので、万が一の際の車の速度や位置情報も映像と合わせて記録します。また、オプションで別売りのケーブル(7020円)を併用すると、駐車中でも最長24時間の撮影が可能で、当て逃げや車上荒らしを監視してくれる」(前出・千野氏)

さて、ここまで紹介してきたのは、高性能機種だ。しかし、ここまでコストをかけられないという人も多いだろう。すでに前方のドラレコを装着済みで、なおかつ使っていないスマホがあるなら、それを後方録画用のドラレコ化するという方法もある。

「カーメイト社が無料で配布している『DriveMate RemoteCam』という後方録画用の車載アプリをインストールすれば、もう使っていないスマホをリア用ドラレコとして活用できます。同社のSA26というスマホホルダーを使って、リアガラスに貼り付ければ、角度も調節可能。もう1台のスマホから操作することができるので、あおられていると感じたときだけ作動できて便利です」(前出・髙橋氏)

ハンズフリーで110番

もちろん、冒頭に述べたように、そもそもあおられるきっかけを相手に与えないことも重要だ。そのためには、他人の車に余計なプレッシャーを与えないような運転を心がけなければいけない。その助けとなるグッズもある。

「赤外線レーザーで前方車との距離を測り、近づきすぎると警告をしてくれる安全運転支援装置が、ユピテル社の衝突警報システム『Maemite(マエミテ)』FCW-L1(1万7280円)です。

3秒以上わき見運転をしたり、1秒以上両目を閉じたりしたら警告する『OKITE(オキテ』EWS-CM1(2万9700円)という装置もあります。これらはオービスなどのレーダー探知機やポータブルカーナビといったユピテル社製の他の製品と連動して、警報機能を高めることができます」(IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志氏)

さまざまなグッズを装備しても、実際にあおられる危険性はある。そうしたとき、速やかに110番で警察に通報できるよう、ハンズフリー通話ができる環境を備えておくことは重要だ。サンワサプライ社のハンズフリーカーキットMM-BTCAR3(7870円)は、運転席上のサンバイザーに取り付けるだけでスピーカー通話ができる。

「Bluetoothでスマホと接続すれば通話が可能です。ノイズキャンセル機能も付いているので、高速道路を運転中でも自分の声をはっきり伝えられます。ボタン一つでiPhoneの音声アシスタント『Siri』や『Googleアシスタント』を起動できるので、そこから110番することも可能です」(前出・髙橋氏)

おカネにまったく余裕がなければ、「ドライブレコーダー録画中」と書かれたステッカーを後方に貼れば、何もないよりはマシかもしれない。これなら1000円前後で入手できる。

「あおり運転をするような人は、上下関係に敏感で、相手が弱いと見たら、カサにかかる傾向があります。あおられないためには、運転中も堂々と振る舞って、自分を強く見せることも効果的かもしれません」(髙橋氏)

もちろん、悪いのはあおり運転をする人である。しかし、漫然と運転していて、巻き込まれるのは、あまりにもバカバカしい。今回紹介したグッズを参考に、少しでも自衛策を取ってほしい。

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『FRIDAY』2019年9月13日号より

  • 撮影結束武郎撮影協力A PIT AUTOBACS SHINONOME

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