<フォトルポ>一刻も早く連続放火魔を逮捕せよ(動画付き)
埼玉県越谷市、吉川市で原因不明の火災が4月から12件発生
5月2日未明、埼玉県吉川市で起きた火災はかなり大きかった。ライターやマッチだけでこれほど燃えるとは思えません。また、焼け跡を確認すると、被害に遭った家は均等に燃えています。おそらく油などを全体的に撒き、「放火」したのだと思われます。
今回の4件の放火は、同じ地域で立て続けに起きており、手口的に似ている。さらに言えば、4月に同地域で起きた8件の火災も同じような火のつけ方、燃え方です。警察も、これらは同一犯による犯行として見ているでしょう。
放火犯が特定の誰かに恨みを持って犯行に及ぶケースは多くなく、大きく2種類に分けられます。ひとつは火をつけて人が騒ぐことに快楽を求めるタイプ。もうひとつは、火を高く燃やし、それをどこかで見て快楽を得るタイプ。連続して巨大な火柱を発生させていることから、今回は明らかに後者です。
加えて、4月のものも含めると、今回の一連の火災は、次第に大胆になっている。最初は、空き家のようなところから始まって、その後は事務所併用住宅のようなところ。犯行頻度も上がっています。犯行を重ねるほどに「エスカレート」していくのは、連続放火犯の特徴です。
5月15日現在、まだ犯人は逮捕されていません。時間が経てば、再び放火が起こる可能性はある。防犯カメラはもちろん、ドライブレコーダーなどからも情報を得て、捜査は全力で進んでいます。凶悪な放火魔は、一刻もはやく逮捕されなければなりません。
文:小川泰平(犯罪ジャーナリスト)
その日、越谷、吉川の未明の空が赤く染まった――。
撮影:結束武郎(4〜7枚目)
5月2日未明、埼玉県吉川市の火災。「6メートルほど距離をとっ