皇室とゆかり深い名神社・鎌倉宮で神主たちが内紛中

秋篠宮も心配顔の大喧嘩が行われている

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鎌倉宮の鳥居の前に立つ、前宮司の長岡仁志氏。現在でも、同氏は神社の社務所に入ることを許されていない


「こんな強硬的な乗っ取りは前代未聞です。彼は私がいない間に、職員から役員まで、自分の意見を聞くような人間ですっかり固めてしまっていた。私は神社から追い出されてしまったのです」(鎌倉宮前宮司の長岡仁志氏)

神奈川県鎌倉市にある「鎌倉宮」。秋篠宮殿下がご家族を連れて、お忍びで参拝し、すぐ横にあるテニスコートでは天皇陛下がテニスを楽しまれることもあるという。皇室にゆかりのある、名門中の名門というべき神社だ。

そんなお宮で、もし秋篠宮の耳に入れば、殿下も仰天して頭を抱えるに違いない事態が発生している。神社のトップである宮司の職を巡り、内紛が起きているというのだ。冒頭のように「乗っ取られた」と主張するのは、前宮司の長岡氏だ。

「私が宮司だった一昨年の5月、脳出血で倒れたんです。復帰までには少し時間がかかるということで、小岩裕一という部下を代務者として、お宮を任せることにしました。つまり、一時的に宮司の権限を与えたのです。ところが、私が回復して職務に戻ろうとすると、『(長岡さんに)戻ってこられては困る』と言い始めた」

長岡氏によれば、鎌倉宮の内規では、代務者は宮司が復帰した際には、その職を退くことになっている。


「私が職務に復帰すべく神社を訪れると、若い職員に、社務所に入ることすら阻止されてしまった。こんな仕打ちを受ける謂(いわ)れはありません」(同前)

長岡氏は小岩氏に対し、民事と刑事の両面で訴訟を進めているという。

もし長岡氏の主張が正しければ、名門神社が”乗っ取り”に遭っていることになる。現宮司の小岩氏は、本誌の取材に対しこう答えた。


「私が宮司を務めることは、長岡さんも納得していると思っていたのですが、長岡さんは突然、『自分はそんなことを言っていない』と言い出した。いまさらそんなこと言われても……と困惑しています」

また、鎌倉宮の関係者はこう語る。

「正直、長岡さんはパワハラが凄まじくて、近所でも評判があまりよくなかったんです。部下を笏(しゃく)で殴ったり、髪を掴んで引き摺ったりするのを何度も目撃しました。彼が怖くて、職員が5~6人は辞めている。長岡さんが戻ってくることを望む人が少ないのも、当然のことですよ」

長岡氏に事実を確認すると、「確かに厳しい指導をすることはあった」ことは認める一方で、「小岩にも同様の問題はあるはずだ」と主張した。

双方に異なる言い分があるようだが、いずれにせよ、このままだと話し合いは進まず、状況は泥沼化するばかりだ。鎌倉市の有力者が話す。

「鎌倉宮は明治天皇のご勅命によって、護良(もりなが)親王を祭るために1869年に建立された、県内では最も格式が高いと言われている神社です。そんなお宮で、こんな醜い争いが起きているなんて……地元民として、本当に情けない限りですよ」

ちなみに、鎌倉宮の宮司は慣例的に護良親王のお墓の守部(もりべ)(墓守)を兼ねている。守部は宮内庁の職員という扱いになるため、鎌倉宮の宮司に就任すると、ほぼ自動的に宮内庁職員という身分になる。現宮司の小岩氏も同様だ。つまり、鎌倉宮の宮司を巡る争いは、宮内庁職員の立場を奪い合う争いでもあるのだ。

他方、参拝する人間としては、このまま神社でトラブルが続けば、ありがたみも失せていってしまうものだ。

「跡目争いの末に親族同士で殺人事件まで起きた富岡八幡宮など、最近は宮司のポストをめぐる内紛が増えています。今回のような俗物的な争いが起きれば、神社の品格に関わることは間違いありません」(宗教学者の島田裕巳氏)

現在、この内紛は横浜地方裁判所で審理が進められており、双方引くつもりは一切ナシ。名門神社の宮司を巡る大喧嘩は、「マジ卍」とばかりに、行きつくところまで行ってしまうのかもしれない。

5月5日、晴天の下、鎌倉宮の境内で開かれた行事の様子。中央にいるのが、現宮司の小岩裕一氏だ

秋篠宮殿下が参拝された際には、職員に案内されて境内を周ったという

撮影:濱﨑慎治(長岡氏)、結束武郎(小岩氏)

Photo Gallary3

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