Ｊｒ．不祥事に厳罰　滝沢秀明が目論むアイドルの“原点回帰”

ジャニーズJr.のグループ『HiHi Jets』のメンバーである橋本涼と作間龍斗のふたりに年内謹慎処分が下されたことはすでに報じられているが、これまで見られなかったこの異例の措置に驚いている人は多い。ことの発端は、彼らのプライベート写真がファンの女の子によってSNSにアップされたことだ。

ジャニーズタレントが女の子と一緒に写っているプライベート写真が流出したことはこれまでも数えきれないほどある。

その大部分は週刊誌に掲載されて読者の目に触れることとなっていたのだが、今回はファンの女の子のインスタグラムが流出元。しかも写真だけではなく、撮影者の女の子がライブ配信をして写真流出の経緯を語ったのだ。まさに時代を反映した前代未聞のゴシップだった。そしてジャニーズ事務所の対応もまた、“前代未聞”だったのである。

この対応に驚いたのは、マスコミだけではなかった。 “アイドルだって恋愛くらいするだろう”という見方をするファンも増えつつあり、そう考えると今回の処分は重いと感じているのだ。

「とはいえ、現実を見せられると反発はあります。だからアイドルは交際していたとしても、絶対ファンに知られてはいけないんです。ところがアイドルとの交際を自慢したい、広く知られたいと考える女性が必ずいます。“匂わせ”ですね。しかも昔と違って、一般人でも簡単に発信できる時代ですから。ファンの目に触れると、アイドルに対する反発だけではなく、場合によっては交際相手の女性が攻撃されることが多い。写真流出の原因がたいていは女性側にあるのは明確ですからね」（アイドル誌ライター）

これはファンに対する“裏切り”なので、事務所も当人たちに厳重注意をする。しかし今までは、写真が流出しただけでは処分されることはなかった。

ジャニーズタレント以外にも、プライベート写真が流出したり、ファンとの交際が発覚したりという例があるが、その際の事務所の対応は「プライベートは本人に任せていますので」というコメントが多く見られる。“恋愛禁止の掟”があるわけでもないし、ジャニーズもその事務所コメントに倣っていてもいいと思うのだが、今回は重い処分が下された。しかもそれは滝沢秀明の意向だったという。

「昔の事務所はタレントが異性に走ることで、芸能活動がおろそかになるというふうに考えていました。そのうえ、若いタレントは歯止めが効きにくいですから。滝沢さんもそう考えたとしても、不思議ではないでしょう」（芸能プロ関係者）

テレビ出演も多く活躍しているタレントを謹慎処分とすることは、事務所にとっても大きな損失になることは否定できない。それでも謹慎としたワケは、

「若いJr.たちの素行が目に余るということなんでしょう。社会人経験のない彼らは“子ども”みたいなものです。実際Jr.の中には未成年も多いですし。Jr.になったことで有頂天にはなりますが、“アイドル”としての自覚を持っていない者もいる。このままではスキャンダルが噴出しかねません。いま厳しくしておかないと後々取り返しのつかないことになってしまうと判断したのでしょうね」（同・アイドル誌ライター）

厳重処分は“見せしめ”という意味合いもあるが、それだけではないようだ。

「規律を引き締めることで、彼らジャニーズタレントをアイドルの原点に戻そうと考えているのでは。ファンにとって、アイドルとは純粋無垢な天使であり、神のような存在ですから、下世話な世界から隔離されたものでなければなりません。昔は“アイドルはおならをしない”とまで言われていたくらいです。だから私生活が露見するなんてもってのほかなんです」（同・芸能プロ関係者）

ジャニーズ事務所がこれまでの方針を変えて、処分を下したのにはそんな背景があったようなのだが、

「よその事務所ではよほどじゃない限り、いちいち私生活に口出ししません。バレなければいいだけのことですから。でも、今の若いタレントはそこまで考えない。女性と交際しても問題ないと思っていますし、ファンとプライベートで会うことがなぜダメなのかわからない人もいるのでは。きっと反発する者も出てくるでしょうね」（同・芸能プロ関係者）

とはいえ、今の時代に“絶対的アイドル”がウケるかどうかはわからないが――。