お菓子の箱が華麗に変身! 大学生が作る立体工作がすごすぎる!
SNSで大評判。みんなが知ってるあのお菓子の箱から、びっくりするような立体作品を次々に制作。これはもはや「アート」だ!
1年ほど前、作品をツイッターにアップしたところ大反響。その後、約30ほどの作品を制作しそのたびに『いいね!』が付きまくる。そんな「お菓子の空き箱職人」がいる。神戸芸術工科大学芸術工学部アート・クラフト学科4年生のはるきる氏(22)だ。作品のクオリティの高さに驚いた我々は、さっそく本人にコンタクトを取ってみた。
そもそも、何がきっかけでお菓子の空き箱で工作しようと考えたのでしょうか?
「小さい頃からペーパークラフトが大好きだったんです。ヒーローもののベルトや剣がかっこいいなと思って親にねだるんですけど、なかなか買ってもらえなくて。それで自分で作っちゃえ、とそんな子供でした。ちょうど1年ぐらい前に、そういえばお菓子の箱も紙で出来てるなと気づいて。お菓子の箱って、誰もが知ってるものじゃないですか。そういうもので工作をしたら、SNS世代になじみがあって多くの人に見てもらえるんじゃないかと思いました。あとは、みんなが捨てちゃうもので作品を作るというのが、こだわりですね」
いちばん最初に作ったのは?
「『アルフォートの空飛ぶ船』です」
え? 最初からこのクオリティ?
「そうですね。これをツイッターにあげたら結構な反響があって。『プリングルズの紳士たち』で一気に34万ぐらいの「いいね!」がもらえました」



このパッケージからこの作品、というセレクトが絶妙で素晴らしいですよね。この空き箱からこれを作ろう、と決めるのは何がポイントになりますか?
「元の箱のイメージ、色、ロゴマークがアイデア材料になります。中でも気に入っているのは『ムーンライトの時計塔』ですね。これはビスケットを月にしたいと思い、月を空に浮かせるには横に月を吊るすものが必要だなと。それで高さのある時計塔を作りました」
作品作りにかかる時間はどれくらいでしょう?
「時間がかかったものだと『シャルロッテの街』で20時間くらい。でも、一気に作ったのではなく1日何時間かずつ進めて、1週間くらいですね。早くできたものだと『鼻セレブのあざらし』で、これは3時間です。でも実際には、工作している時間よりアイデアを考えてる時間の方が長いですね。もうそれが日常になっちゃってるんで、特に何か考えなきゃとは思っていませんけど」
作品を作る際に心がけていることはありますか?
「元の箱のデザインを活かした作品にすることです。あとは、見ていてワクワクするような作品、遊び心のある作品に仕上げることでしょうか」
不思議なペンネームですが、その由来は?
「本名が晴季なので、そこに『貼る』と『切る』を合わせました」








評判が評判を呼び、この夏には初の書籍『お菓子の箱だけで作る 空箱工作』(はるきる著・ワニブックス)も出版された。これまでに発表した作品が多数掲載されているほか、誰でも簡単に作れるようにアレンジした、作品の作り方も紹介されている。また、先日まで名古屋で開かれていた展覧会も大好評で、7000人以上の来場者があったという。今後、全国を回って展覧会を開きたいとの希望も持っており、あなたの街でこれらの作品を間近で見られる機会があるかもしれない。すでに、「日清食品」や「マクドナルド」など、有名企業からのオファーでコラボした作品も作っているはるきる氏。今後、どういう作品を作って楽しませてくれるのか、目が離せない。
撮影:市瀬真以