実家の物置、車の中……消費増税で加速する? 妻たちの節約不倫 | FRIDAYデジタル

実家の物置、車の中……消費増税で加速する? 妻たちの節約不倫

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専業主婦が夫とは別の男性と関係を持つケースが増えている。

自由に使えるお金が限られるであろう専業主婦たちは、どのようにやりくりして不倫を継続しているのか? そして消費税が10%になろうとしている中、その影響はどう出るのか? ここでは、『不倫女子のリアル』(小学館新書)などの著書がある沢木文が、不倫をしている40代主婦2人のケースを紹介する。

出会い系アプリとSNSが不倫のハードルを下げた

不倫する専業主婦が増えた背景には、やはり出会い系アプリと、InstagramなどSNSの存在がある。これで、実際に会う前に相手の“人となり”がある程度わかり、メッセージも送ることができ、“安心できる人だ”と思えば、気軽に出会う。これをきっかけにした不倫が増えたのだ。

となると、かかるのはお金だ。専業主婦が自由に使えるお金は少ない。2018年に発表された総務省「家計調査(貯蓄・負債編)2017年」によると、2人以上の世帯での1ヵ月の消費支出は平均28万3027円(2017年)だ。これは物価変動率を考慮に入れても、右肩下がりで、10年前は29万7782円だったことを比べると、いかに庶民の財布の紐が固くなっているかどうかがわかる。

これまで、不倫をしている専業主婦50人以上に話を聞いたが、彼女たちのお財布事情をざっくり述べると、夫(年収400~800万円)から受け取る生活費は10~15万円。足りない部分をパート勤務などで5~9万円稼ぎ、その多くは子供の塾代や習い事代に消える。

不倫相手となる男性側も、恋愛資金が潤沢にあるタイプではないことが多い。となると少なく見積もっても、食事代が2人で3000円~、ホテル代が7000円~、交通費が1000円~かかるであろうデートも、財布にはかなり厳しい。

ワリカンは当たり前。場所にもこだわらなくなりました

東京都練馬区に住む田畑由美さん(仮名・49歳)は大学生の息子2人の母だ。27歳のインストラクターの男性と男女の関係になって2年になる。

彼女はバブル世代ならではの華やかさを身にまとい、ヘアスタイルもロングを維持。ベージュのひざ丈ワンピースにハイヒールを合わせた華やかな美女だ。自宅付近の中小企業で経理職のパートをしており、この収入7万円は息子たちのお小遣いや女友達との外食費として使っている。

「5年前に、夫の会社が左前になってしまって、渡される生活費が30万円から15万円に。それに、夫は10年以上前からED。女としてこのまま終わるのが怖かったことと、うっぷん晴らしで浮気をしました。浮気って、やってみると簡単。私が登録したのは出会い系アプリの『Tinder』で、相手は選び放題。

最初はたるんだ自分の体が恥ずかしくて、年上を探したところ、65歳の男性とマッチングしデート。その後、3回ほど会いました」(田畑さん 以下同)

ただ、夫より年上の男性の老いた体を正視するのが耐えきれなくなり、30代の外国人男性と関係を持つ。

彼も私もおカネがないから、ビルの非常階段とか、人がいない公園の多目的トイレとか、いろんなところでしました。外国人だからか、彼の性格なのか、すごく大胆なんです。その経験から、場所にはこだわらなくなりました」

今、付き合っている彼は年収が200万円で、全然お金がない。

「でもホントに素晴らしい体をしているんです。せっかくだから、きちんと服を脱いで、じっくり味わいたいと、ウチの近所にある、私の実家の屋外の物置でしています。両親は70代後半で耳も遠いので、気がつかないみたい」

若い頃は、アッシー、メッシー、ミツグ君と男からおごられて「当たり前」だったバブル世代が、ワリカンが当たり前の外国人や若者と不倫をする。

「最初はカルチャーショックでしたが、背に腹は代えられません。女として最後の盛り上がりかもしれないので、今を生きます」

定番の駐車場、公園、橋の下、夫の留守中の自宅……

専業主婦の不倫は、ホテル代を節約する傾向があると、浮気調査に定評があるリッツ横浜探偵社の探偵・山村佳子代表も語る。

「さまざまなケースを見ていますが、専業主婦が不倫をする場合、お金をあまり使わないと感じます。外食も、ホテルも控える傾向にあります」(山村さん 以下同)

ではどうしているのだろうか。

ホテル代わりにする場所として、最も多いのは車の中 写真:アフロ
ホテル代わりにする場所として、最も多いのは車の中 写真:アフロ

「ホテル代わりに使われるので、最も多いのは、どちらかの車の中です。パチンコ店や大規模商業施設の駐車場の奥の、2方が壁になっているスペースに頭から車を停め、周囲から見えにくいようにして行うケースが定番です。ほかには、公園や駅の多目的トイレ、人の気配がないお寺や神社、橋の下、公園の暗闇、あとは夫が留守中の自宅に連れ込むケースも多いです」

山村さんが最も驚いたのは、崩れそうな廃屋の中。

「尾行しているカップルが、街の中にある廃墟の横に車を停めたので、追いました。すると、廃屋特有のよどんだ空気の中で、はっきりと喘ぎ声が聞こえたのです」

彼もお小遣い3万円。「地下倉庫で10分」が定番です

村田博美さん(仮名・45歳)は、埼玉県草加市に住む、高校生と中学生の一男一女の母だ。ぽっちゃりめの体型で瞳が大きく笑顔に愛嬌がある。5歳年上の夫は公務員で年収約750万円。夫から渡されている生活費は、月12万円だ。

「子供たちにお金がかかるので、生活費が足りず、ずっとパートをしています。私の不倫相手は、同じ年のパート先の飲食店店長。彼のお小遣いは月3万円です。私たちがするのは、職場の地下にある倉庫。ほとんど人が来ないし、中からカギをかけられるので安心。彼とは3年になりますが、行為そのものは10分もない。私にとって長さはどうでもよくて、反応してくれることがうれしいのです。

出産後、夫が全く反応しなくなってしまい、女としての自尊心を傷つけられていたのですが、彼によって復活しました。関係が始まってから、家族仲は良くなったと思います」(村田さん)

 

筆者が不倫女性の取材を始めた2007年頃は、不倫はラグジュアリーで特別なものだった。しかし、SNSの爆発的な広がりと、可処分所得の減少で不倫は“安・近・短”に。今回の増税で、さらにこの傾向は加速するだろう。

取材協力/リッツ横浜探偵社 ritztantei.com

  • 取材・文沢木文

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