髙橋大輔 母校の後輩・村元哉中を救った“漢気”溢れるスケート愛 | FRIDAYデジタル

髙橋大輔 母校の後輩・村元哉中を救った“漢気”溢れるスケート愛

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今年12月に行われる『全日本選手権』が髙橋にとって、シングル競技に出場する最後の試合となる
今年12月に行われる『全日本選手権』が髙橋にとって、シングル競技に出場する最後の試合となる

「もともとアイスダンスはすごく好きなんです。“いつかやってみたいな~”とは思っていて、引退した後に趣味でやりたいと思っていました。まさか競技者としてダンスをやるとは思っていませんでしたね(笑)」

9月26日、フィギュアスケーターの髙橋大輔が、アイスダンスに転向することを発表した。同日放送された『Live Newsα』(フジテレビ系)に生出演し、今年12月に行われる全日本選手権をシングル最後の試合と明かした。来年1月からはアメリカに拠点を移して、来シーズンからアイスショーに挑戦するという。

「パートナーは村元哉中さん。’18年の平昌五輪にアイスダンスで出場し、日本人の過去最高位に輝きました。当時組んでいたクリス・リード選手とは、練習方針の違いなどを理由に昨年8月、カップルを解消。その後は新しいパートナーを探していました」(スポーツ紙記者)

村元はペア解消後、地元・神戸に居住していたが、アイスショーや試合からは離れた生活を送っていた。

「村元さんは関西大学出身です。関大は髙橋さんの母校でもあり、在学中は学校のリンクでいっしょに練習していたこともありました。昨年12月に大阪で行われた全日本選手権では、髙橋さんの現役復帰を応援しに関大OB・OGたちが駆け付けましたが、村元選手も足を運んでいましたよ」(関西大学関係者)

その髙橋の演技を含め、選手権を観戦した村元は“私はなぜ試合に出られないんだろう……”と、復帰したい気持ちが強まったという。今年1月、村元は髙橋のアイスダンスへの意欲を聞きつけてアプローチ。すぐにいい返事をもらえたわけではないが、自分の復帰に向けて意欲も高まり、徐々にトレーニングを開始した。

「村元さんは今年2月から3週間~1か月ほど、ロサンゼルスでダンス留学をしていました。翌月からは、元フィギュアスケーターで、今はコーチをしている姉の小月さんの元を訪れて練習に臨むことにしたそうです。とはいっても、そのリンクは日本ではなくて、タイ。ショッピングモールの中にあるリンクだったといいます」(スケート連盟関係者)

タイでの練習を開始してすぐ、髙橋主演のアイスショー『氷艶』(7月26日~28日)にアンサンブルで出演しないかとオファーが来たという。

「実は村元さんは当時、日本にホームリンクがない状況。毎日リンクに乗れるわけではなく、滑ることができない日もあった。それで、お姉さんを頼ってタイへと渡っていたんです。ショーや試合に出場できなければ、モチベーションを保つことも難しく、腐っていくこともあります。そんな彼女に声をかけたのは、髙橋さんの後輩を思いやる気持ちからだったのではないでしょうか」(同・スケート連盟関係者)

公演約1か月前から、ショーの合宿が新潟で行われることも決まり、村元が氷の上に乗る時間も確保することができた。2人で滑る姿も時折見られていたという。

「実は6月30日に、新潟県内で髙橋さんをコーチに招いたスケート教室が開催されました。その時アシスタントについたのは村元さん。ほかにも『氷艶』に出演するスケーターが多数いるなかで、なぜ村元さんだったんだろうと思っていましたが、今思えば納得です」(同・スケート連盟関係者)

無事に公演を終えると、話し合いやトライアウトを開始。8月には2人でロサンゼルスに渡って練習を行うなど、めでたくカップル成立となったのだ。

フィギュアスケートファンの中では村元の復帰を喜ぶ声も大きいが、その相手が髙橋であることにも、重要な意味があるのだ。

「アイスダンスとペアのカップル競技は、日本では練習環境が整っていないこともあり、シングルスケーターがリンクを使う合間を縫って練習することがほとんど。週に3回、2時間も取れたらいいほうです。そのため、村元選手も拠点を海外に置いて練習をしていた時期が多い。そのため費用も年間数百万円ではききません」(同・スケート連盟関係者)

昨年の全日本選手権では、男女シングルはそれぞれ29人がエントリーしているのに対し、ペアには2組、アイスダンスには3組しかエントリーされていない。環境が整わないため、競技人口も増えないのだ。競技人口が増えなければ、競争による研鑽も起こらない。

「髙橋選手が転向したら、確実にアイスダンスへの注目度は高まります。普及のために一番大事なのは、結果を出すこと。髙橋さんに期待が集まるのは当然です。北京五輪で、個人だけでなく、団体競技でメダルを獲得できれば、練習環境が整うのはもちろんのこと、アイスダンサー・髙橋大輔に憧れて選手を目指す人も増えるかもしれないのです」(同・スケート連盟関係者)

大ちゃんの英断は、フィギュアスケート界の未来に変化をもたらすかもしれない――。

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