44歳で思わぬ試練 イチローがイジメられている

マリナーズに復帰したけど、44歳で思わぬ試練

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打撃練習では快音を連発。初出場となった3月12日のレッズとのオープン戦では、3打数無安打に終わったものの「初戦としては振れていた」と納得の表情


「えっ、マジ!? それ、知らないっス」

軽い調子の言葉とは裏腹に、イチロー(44)の表情はこわばっていた。3月10日に記者が「(マリナーズの)ディポトGMは開幕スタメンでの起用を考えているが」と質問したが、本人には伝わっていなかったのだ。スポーツ紙記者が語る。


「日本で報道されているほど、イチローは地元で歓迎されていません。8日に米アリゾナ州のキャンプ地で行われた入団会見では、100人ほど入る会場に来た報道陣は約50人とガラガラ。GMの言葉も、球団スタッフがわざとイチローに伝えていなかった可能性があるんです。イヤガラセを受けるのは、昔のイメージが尾を引いているからでしょう」

まるでヨコヅナのような態度

イチローが以前マリナーズに在籍した期間中(’01年~’12年)、チーム内での評判はすこぶる悪かった。スポーツジャーナリストの友成那智氏が語る。

「イチローは相手投手をいかに打つかに集中し、他の選手とほとんど交流を持ちませんでした。遠征先で食事に誘われても断り、部屋にこもって食べるのは専用に作らせたカレー。メジャーでは主力選手が後輩の指導をするのが一般的ですが、イチローは見下すような態度をとり続けていました。ライトを守っていても守備範囲の広さを誇示するかのように、『センターを守る若い選手がうろちょろすると邪魔だ』と平気で言っていましたから。そのため『イチローはチームのためではなく、個人成績優先でプレーしている』と批判されていたんです。’08年9月には地元紙シアトルタイムズが、エースのヘルナンデスなどの選手たちが『自分勝手にもほどがある。殴ってやろう』と計画し、マクラレン監督(当時)が彼らをなだめるためにミーティングを開いたと報じたこともあります」

メディアへの対応も悪かった。前出のスポーツ紙記者が振り返る。

「イチローのあだ名は『ヨコヅナ』でした。試合が終わるとシャワーを浴び、ロッカールームで上半身裸になってベビーパウダーをつける。記者たちには背を向け座ったまま、目を合わせようともしない。その様子が、取組後の横綱のように偉そうだったためです。質問に関しても仲のいい共同通信とデイリースポーツの記者以外には、ほとんど答えません。それでも他の記者が質問をすると『意味がわからない。もっと勉強してよ』と叱責される。殺伐とした雰囲気でした」

そんなイチローが、6年ぶりにマリナーズに戻り変わった。若手選手たちから「レコードホルダー(記録保持者)の練習法が見たい」と言われると笑顔で快諾。これまで個室で行っていた練習前のストレッチも、ロッカールームにマットを敷いて行うようになったという。

「若手が『あんな軟体動物のような体操を毎日やっているのか?』と驚くと、イチローは『地味な練習だけどケガをしたくないからね』と笑っていました。イチローが変わったのは、親友の影響が大きい。ヤンキースで同僚だったアレックス・ロドリゲスに、こう忠告されたそうです。『どんな天才も必ず衰える。キミが孤高のスタイルを貫いて技術が伝承されないのは不幸なことだ』と。イチローも、もう現役生活が長くないことは分かっています。今回メジャー復帰の機会を得て、若手を指導しようという気持ちが芽生えたのでしょう」(前出・記者)

マリナーズに復帰後は、報道陣にも気さくに話しかけているイチロー。年齢を重ね体力的には衰えたものの、技術的にも人間的にも成長し、今季は自身初の40代での打率3割を目指す。

ディポトGMも出席したイチローの復帰会見。記者席は半分ほどしか埋まっていない

昨季まではキャンプ地で珍コメント入りの”オモシロTシャツ”を着ていたが、今季はちょっと地味

写真:Getty Images

 

Photo Gallary3

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