阪神・矢野監督 CS前に鼻息「ラグビーW杯に我武者羅應援團」
DeNAとのCSファーストステージを前に阪神・矢野監督のテンションが超高い。果たして監督の気合は選手に響くのか、空回りしてしまうのか……。
「オレにとって一番印象に残っているのは、(ラグビー日本代表主将の)リーチ・マイケル。リーチから、バトンが来たんちゃうかなと思う。リーチは勝つだけじゃなく、デカいところを目指している。次はオレたちの番だ! 子どもたちに夢と感動を与えよう!!」
阪神・矢野耀大監督(50)の鼻息が荒い。世界ランキング2位のアイルランドを撃破した日本代表に触発されたのか、ラグビー話でDeNAとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージに臨む選手たちを叱咤しているのだ。
「こうも話しています。『(2年前のCSでは)雨中の甲子園でDeNAにやられている(6対13で大敗)。オレたちがやり返す番だ!』とも。当時、矢野監督は一軍バッテリーコーチでした。本拠地で大敗したのが、相当悔しかったのでしょう。『今回は(DeNAの本拠地)横浜で借りを返す』と気合十分です」(スポーツ紙記者)
矢野監督のテンションは上がるばかり。こんな独特のたとえ話を披露し、シーズン中から選手の戦意を高めている。
「若い女性が、なぜ厳しい食事制限に耐えダイエットに成功できるかわかるか? 結婚という素晴らしい目標があるからヤ。だから理想を持ち続けろ! 理想を実現しようという気持ちが強ければ、どんなツラい練習や状況にも立ち向かっていけるやろ」
全体ミーティングでは、屈強な男たちがガムシャラに応援する「我武者羅應援團」の動画を見せてモチベーションを上げることも。
「『ガムシャラに夢を追う~!』とか『我らが胸を張れ~!!』と、ひたすら団員が見ている人を応援する映像です。中にはポカンとしている選手もいますが、ベテランの糸井嘉男などは『ムチャクチャテンション上がるわ』と感動しています。叱咤激励するだけではありません。矢野監督は大のパン好き。なかなか買えない有名店のパンを手に入れたときは、選手や球団スタッフに配る気遣いもしているんです」(前出・記者)
阪神OBの藪恵壹氏が語る。
「矢野監督は、尊敬する故・星野仙一監督の影響を受けています。いくら技術を磨いても、気持ちが後ろ向きでは試合に勝てません。選手のモチベーションを高めることを大切にしているんです。短期決戦は勢いが大事。うまく選手を乗せられれば、一気にCSを勝ち進む可能性もあります」
果たして指揮官の気合は選手の胸に響くのか、はたまた空回りしてしまうのか――。日本シリーズ進出をかけた、運命のCSが始まる。
写真:時事通信社