髙山清司若頭「10.18出所」で山口組分裂騒動は最終局面へ
山口組ナンバー2が出所した。それに合わせ発砲、銃殺事件も発生。山口組の分裂抗争は今後どうなっていくのか。重大局面を分析する。
10月4日午前4時ごろ。群馬県太田市にある「六代目山口組」傘下の暴力団事務所の前に、バイクに乗った怪しげな男が現れた。男は事務所に、火炎瓶のようなものを立て続けに3回投げつけた後、脇目も振らずに走り去っていく。その間、わずか15秒ほどのことだった――。
10月18日に控えた六代目山口組ナンバー2・髙山清司若頭の出所を前に、全国各地で「山口組分裂抗争」絡みと見られる襲撃事件が多発している。
「火炎瓶を投げ込まれた六代目山口組系栗山組は、’15年に起こった山口組の分裂抗争後、一度は神戸山口組に移籍したものの、今年に入って六代目山口組に戻ったという経緯があった。髙山氏の出所前に、神戸山口組が報復を行ったと見る向きもあります」(全国紙社会部記者)
髙山若頭の出所後に何が起こるのか。ジャーナリストの成田俊一氏は話す。
「司忍・六代目山口組組長と髙山氏が顔を合わせて、何を決めるのか。様々な情報がメディアに出ていますが、六代目山口組の幹部でさえも詳しいことは伝えられておらず、敵対する神戸山口組も身構えています。ただ、髙山氏出所の4日後に天皇即位の礼があるので、このタイミングで抗争を起こすとは考えにくい。また、11月に入るとヤクザの正月に当たる『事始め式』の準備で身動きはとれませんから、年内はある種不気味な静けさになるはずです」
山口組を巡る分裂騒動は、年明けに最終局面を迎えることになりそうだ。
『FRIDAY』2019年10月25日号より
- 撮影:朝井 豊(髙山清司)
- 撮影:加藤 慶(山口組本部)