前期高齢者となった俳優・石田純一が安全装置を試してみた | FRIDAYデジタル

前期高齢者となった俳優・石田純一が安全装置を試してみた

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急発進防止装置『ペダルの見張り番Ⅱ』を体験する石田純一。装置の性能の良さに、驚きを隠せない様子だった
急発進防止装置『ペダルの見張り番Ⅱ』を体験する石田純一。装置の性能の良さに、驚きを隠せない様子だった

65歳となった「カーマニア俳優」が最新運転装置を試乗体験

「最近、多発する高齢者の交通事故に心を痛めています。僕自身も前期高齢者になったこともあってか、若い頃と比べると注意力が少し散漫になっていて、思わずハッとすることがある。たとえばこの前、車を運転中にふと目を離すと、目の前を自転車が走っていて驚いたことがありました。昔はそんなことはなかったのに、身体機能が衰えている気がします」

こう話すのは、俳優の石田純一(65)だ。これまでに購入した車は15種類以上、「クルマとは、人生観の表現である」と名言を放つほど、自動車への並々ならぬ愛情を持つカーマニアである。そんな石田も、最近は運転に不安を感じることがあるという。

「ブレーキとアクセルの踏み間違いや、居眠り運転を防止してくれるという『自動車運転安全装置』に興味を持っています。かねてから、『商品テスト』ができないかと思っていたところでした」

そこで、石田と本誌はカー用品を総合的に取り扱う「A PIT オートバックス東雲(しののめ)」を訪問。最新の運転安全装置を体験してみた。

アクセルペダルが作動しない!?

店内を捜索していると、『ペダルの見張り番Ⅱ』と書かれた商品が目に入った。ブレーキとアクセルの踏み間違いを防止するために開発されたアイテムで、店舗内の売れ筋だという。外付けの電子装置がアクセルやブレーキ、車の速度を常時監視しており、停車時や低速時に急発進した動作を感知すると、アクセルをキャンセルする。装置の取り付けは店舗スタッフが行うため、取り付けに関する知識がなくても心配はいらない。

早速、『ペダルの見張り番Ⅱ』搭載のミニバンに乗り込んだ石田は、目をつぶりながら、アクセルを一気に踏みこんだ。

「おお……!! 音はほとんどしないし、急発進もしない……。エンジンの回転数が上がらず、アクセルをいくら踏んでも大丈夫という理屈はわかるんですが、実践してみて納得しました。また、装置のせいで高速道路の合流時にアクセルを踏み込んでも加速しなかったら逆に危ないんじゃないかと心配でしたが、普通の速度で運転しているときは作動しないみたいなので安心ですね」

石田にとっても事故は他人事ではないらしく、ペダルを何度も踏み込んで、使い心地を確かめている。

「以前、僕の50代の友人がアクセルの踏み間違いで自宅の駐車場に突っ込んだことがありました。だから踏み間違いは、ニュースで見るような遠い世界の話ではない。万が一を防ぐためにも、取り付けておきたいですね。

東京都民で今年度70歳以上になる人なら、費用の9割を都が負担してくれるため、約4000円と安価で買えるのもうれしい」

アクセルを一気に踏み込んだが、エンジンが急発進することはなかった
アクセルを一気に踏み込んだが、エンジンが急発進することはなかった

試しに目を閉じてみると……

次に石田が見つけたのが『居眠りウォッチャー ひとみちゃん mini』だ。うつむいたり、よそ見をした場合はもちろん、眠そうな目でゆっくりとまぶたを閉じただけでも、「危険な状態です」と知らせてくれる。

試しに、搭載車に乗り込んで石田がゆっくりと目を閉じると――すぐに「ピピピッ」とアラームが鳴って、「危険な状態です」と警告音が鳴り響いた。

「いやー、目がシャキッとしました。これは特に、一人で運転しているときに助かりますね。やっぱり人の声で『危険な状態です』と言われると、眠気が吹き飛ぶ。僕も最近、ゴルフに行く時は朝早くに一人で運転するんで、コレは欲しいなぁ」

石田にもかつて、運転中に居眠りをしかけた経験があったという。

「大学在学中に、車で首都高を走っていた時のことです。明け方で疲れがたまっていたのか、一瞬コクッと眠ってしまった。ハッと気づいたら、高速道路の壁と運転席の間がほんの15㎝くらいしかなくて、夢かと思いましたよ。驚いて立て直しましたけど、事故にならなかったのは運が良かっただけ。あのとき、もし『居眠りウォッチャー』があったら、あんな怖い思いはしなくて済んだはずです」

ここまで「自動車運転安全装置」を紹介してきたが、ドライバーをサポートするアイテムはこれだけではない。下の表は、カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎氏がセレクトする自動車安全グッズだ。

「最近は安全運転用のカー用品市場が大きくなっています。商品の内容は、ドライバーの注意力、判断力、体力などの低下を補い、運転ミスを防ぐものが多い。その中でも注目されているのは、石田さんも今回体験した急発進防止装置です。ユニークなのは、『ワンペダル』(ナルセ機材)でしょう。操作に慣れを要しますが、1つのペダルでアクセル(左右のスライド)とブレーキ(ペダルの踏み込み)を操作するため、アクセルとブレーキペダルの踏み間違いが発生しない画期的な製品だと言えます。また、あおり運転対策として注目が集まっているドライブレコーダーの中には、衝突警報機能がついているものもあり安心です。車間距離が詰まったり、車線から外れたりした場合に警告してくれる」(渡辺氏)

ドライバーお助けグッズを選ぶ際に一番注意するべきなのは、その商品の使い勝手だという。

「ワンペダルであれば使い心地に注意する必要があります。可能であれば実際に使用してみて、自分に合っているかどうか判断すると良いでしょう。自分で運転する時、どんな場面が苦手なのか、あるいはどんな時に不安を感じるのか。そこをハッキリさせた上でカー用品店のスタッフに相談すれば、自分に最適なグッズをアドバイスしてくれます」(渡辺氏)

店内で『ペダルの見張り番Ⅱ』に関するレクチャーを受ける石田純一。国産車ならほとんどの車種で搭載可能だ
店内で『ペダルの見張り番Ⅱ』に関するレクチャーを受ける石田純一。国産車ならほとんどの車種で搭載可能だ

僕が免許を返納するとき

試運転を終えた石田は、最後に免許返納に対する思いを語り始めた。

「先日、加山雄三さんが82歳で免許を自主返納しましたよね。それ以前にも杉良太郎さんが74歳で返納していますが、先輩方を見ていて考えさせられました。実際、運転免許があったほうが生活は便利じゃないですか。そこを思い切って返納されるというのは、先輩方ご自身のことのみならず、今の社会に対してのメッセージでもあると受け取っています。僕は読書が好きだから、目で文字を追うのがつらくなったら、その時が返納する目安になるのかもしれません」

今回、石田は自動車運転安全装置を実際に体験したことで、返納時期についての考え方が少し変わったという。

「僕の体感だと、今回体験した安全装置を取り付ければ、5年は運転寿命が延びると思いますよ。試してみて実感したんですが、安全装置にお金をかけることって、食生活を工夫することと似ている。病気にならない身体をつくるために食生活にこだわるように、事故を起こさないために安全装置を取り付ける必要がある」

自動車の安全装置は日々進化し続けており、値段も安くなってきているのだ。

『FRIDAY』2019年10月25日号より

  • 撮影結束武郎(石田純一)

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