“玉ねぎ男”辞任 韓国・文大統領が起死回生に“驚愕の禁じ手” | FRIDAYデジタル

“玉ねぎ男”辞任 韓国・文大統領が起死回生に“驚愕の禁じ手”

最側近・曺国氏の法相辞任でますます窮地に追い込まれた文在寅大統領。このままでは来年4月の総選挙での大敗は必至だ。文大統領がなりふりかまわぬ行動に出る

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最近は表情もうつろで顔色も冴えないという韓国の文在寅大統領。自らの信念である司法改革の旗を降ろしてまで政権維持に走ろうとしている
最近は表情もうつろで顔色も冴えないという韓国の文在寅大統領。自らの信念である司法改革の旗を降ろしてまで政権維持に走ろうとしている

「国民の間に多くの葛藤を生みだしたことを、誠に申し訳なく思っています」

10月14日、韓国の文在寅大統領(66)が謝罪に追い込まれた。最側近の曺国(チョ・グク)氏が、法相を辞任すると発表したからだ。就任から、わずか1ヵ月ほどでのスピード辞任。なぜ、このタイミングだったのだろう。大阪市立大学大学院の朴一(パク・イル)教授が解説する。

「司法改革は文大統領の悲願です。韓国の検察は大きな権力を握っており、任期を終えた大統領が相次いで逮捕されるほど。その改革に、同じ弁護士出身で信頼する曺氏を担わせようとしたんです。しかし曺氏には、娘の大学入学に関する不正や夫人の私文書偽造など、次から次へと疑惑が浮上してきました。国民の不満は高まる一方。数十万人規模の反政権デモが繰り返されるほどの風当たりの強さに耐えられなくなり、曺氏を辞任させたんです。司法改革よりも、政権維持を優先させたということでしょう」

次々に湧いてくる疑惑で、“玉ねぎ男”と揶揄された曺氏。80%以上あった文大統領への支持率は、彼の辞任直前には政権発足以来最低の41%まで落ち込んでいる。野党は文大統領の任命責任を追及する構えだ。朴教授が続ける。

「文政権を支持していた、若者層の離反者が相次いでいます。来年4月の総選挙では、与党が大敗する可能性もある。まさにレームダック(死に体)です。3分の2以上の議席を野党が獲得すれば、弾劾訴追もありえます」

曺氏の辞任でも国民の反発が収まらなければ、文大統領が窮地に立たされる。朴教授は「起死回生の“禁じ手”を打つかもしれない」と話す。

「支持率が40%を割れば、超危険水域です。文大統領も思い切った行動に出ざるをえません。そこで噂されているが、’17年4月に収賄容疑などで起訴された朴槿恵・前大統領の保釈です。朴氏は文大統領と敵対する、保守派が主な支持層になっている。朴氏を保釈すれば、保守層から一定の共鳴を得られます。選挙での大敗は避けられるかもしれません。現在、朴氏の裁判は最高裁で差し戻し状況ですが、文大統領は政権維持のためなら保釈を決行するでしょう」

日韓関係の悪化などで経済も停滞し、悪いニュースばかりの文大統領。志である“司法の健全化”を歪めるほど、追い込まれているのだ。

  • 写真AFP/アフロ

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