人気スタイリストが説く「通勤服でおしゃれを目指すな」の意味とは

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「通勤服で目指すのは『おしゃれ』ではない」「ファッションは筋トレと同じ。週に5回服選びをさぼって筋肉はつきますか?」ーー。

そんな、これまでにない提言を掲げる通勤服の指南本が話題だ。

「ジャケット着用」「スカートはひざ丈」「派手な色柄ものはNG」。業種によるとはいえ、一般企業に勤める女性たちは、ある程度決められたルールのもと、毎朝“会社に着ていける服”を選ぶ。当然ながら、アイテムが限られてしまうゆえ、着こなしもワンパターンになり、結果「いつもと同じ無難な格好」というマンネリに陥ってしまうのだ。

参考になる情報を求めて、ファッション雑誌を開いても“会社に着ていけない”華やかな色柄やデザインのトレンド服のオンパレード。「ピシッとスーツを着た女性が素敵にフォーカスされたページは少ない」と語るのは、「with」や「VERY」など人気女性誌、情報番組『ヒルナンデス!』などで活躍するスタイリストの小山田早織氏。

リアルで実践しやすいスタイリング提案に、働く女性や主婦層から絶大な支持を集めるスタイリストの小山田早織氏

9月に発売された著書『もう通勤服に悩まない』には、通勤服への考えを改めたくなる提言が綴られている。

朝の通勤服選びがストレスフリーになるメソッドを凝縮した1冊

「この本では“おしゃれ”という単語を使っていません。なぜなら、通勤服は、TPOに合う服を選び、ともに仕事をする相手に信頼感や安心感を与え、仕事を滞りなく円滑に行うためにあります。自分のためだけに着る“ファッション”ではないんですよね」

「おしゃれ」ではなく「なんか素敵」。これが働く人が目指すべき「通勤服のゴール」だと言う。

「つい二度見してしまう方っていませんか? “どこ”と言われたらすぐ答えられないけれど、“なんか”素敵な人。では、その“なんか素敵”な雰囲気は、どのようにして生まれるのか。それは、仕事相手への配慮だと思うんです。

「極論を言うと、通勤服は仕事の生産性を上げるためのもの」 (『もう通勤服に悩まない』より)

例えば、打ち合わせ中、時間を確認するのについスマホを触りがちですが、話に集中していないように見えますし、『時間ないのかな?』と、相手に気を遣わせてしまいますよね。それならば、ビッグフェイスの腕時計をつけた手首に、さりげなくに目を落として確認するほうが断然スマート。そんなふうに、自分のことばかりではなく、相手の気持ちまで考えられている人は、周りからも『あの人っていつもなんか素敵だな』と思われるはずです」

同書には8つの提言が挙げられているが、その中のひとつに「TPOに合った服を選ぶセンス=仕事のセンス。そう見られていると思って通勤服は選ぶべき」とある。普段何気なく「これでいいや」と選んだ通勤服が、仕事にも影響するということだ。

「着ることで笑顔と自信が生まれる。それが理想の通勤服」 (『もう通勤服に悩まない』より)

「TPOに応じた服装を心がけることはとても重要。その日の服装ひとつで、『この人、仕事デキそう』『一緒に仕事してみたいな』なんて思われることだってあります。たとえ新入社員であっても、仕事のセンスを感じさせるものがあれば、大きなプロジェクトに声をかけてもらえる可能性も十分にあると思うのです。

なぜなら、身なりで自分を表現できるのは、自分のことを客観的に捉えられているから。どんな服をどんなふうに着たらどう見えるか、そこまでちゃんと想像できている人こそ、『仕事のセンスがありそう』と認識されるんです」

TPOに合った服を選ぶセンス=仕事のセンス。ここ数年でどんどん加速する通勤服カジュアル化の流れの中で、「何を着れば良いのか分からない」と頭をかかえる男性サラリーマンにとっても、ぐさりと突き刺さる提言だ。

「同書で綴っている提言のほとんどは、男性にも当てはまると思います。『何を着れば良いか分からない』という悩みは、『おしゃれしよう』とするから生まれるもの。おしゃれしようと思わなくても良いんです。それよりも、自分に似合う服を着ているかどうかと、清潔感の方がずっと大切です」

スタイリストという職業柄、自由なファッションを楽しんできた小山田さんが、通勤服にこだわる理由はどこにあるのだろう。

オフィスで着る服は、一歩間違えれば地味な印象になってしまいがちだから、ちょっとの工夫で「なんか素敵」にアップグレードするメソッドを提案

「女性誌『with』では、さまざまな企業に勤める一般女性とお会いして、通勤服にまつわる悩みを解決する連載をずっと続けています。真剣に悩んでいるみなさんの思いに触れ、私自身も本気で向き合ってきた中でわかったのは、知的で好印象を与える通勤服は、女性を最も素敵に見せるファッションのひとつだということ。

確かに、最先端のトレンドファッションに比べると、通勤服はおしゃれとは言い難いかもしれません。でも、だからと言って『なんでもいいや』で済ませてしまうのは、とてももったいないこと。その思いが『ファッションは筋トレと同じ』という提言につながりました。この本で、みなさんが抱いている通勤服に対するネガティブなイメージを、うまく払拭できたら良いなと思っています」

通勤服に悩む人はもちろん、仕事に対するモチベーションが下がり気味な人にも、ぜひ読んでもらいたい一冊だ。

小山田早織 「with」をはじめ、雑誌や広告を中心に活躍。日本テレビ『ヒルナンデス!』への出演で人気を博す。昨年第1子を出産し、現在はワーキングマザーとしての顔も持つ。2017年に自身初となる著書『身の丈に合った服で美人になる』を出版(講談社刊)。

『もう通勤服に悩まない』の購入はコチラ

  • 取材・文大森奈奈撮影田中祐介

Photo Gallary5

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