『同期のサクラ』とリンク 高畑充希“シンデレラじゃない”女優道

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雪がちらつく中、笑顔で撮影に臨む高畑(‘18年)

「年間視聴率三冠王」を賭けて、各局とも自信作揃いの秋ドラマ。特にテレビ朝日と熾烈なデットヒートを繰り広げる日本テレビは、いずれも意欲作揃いだ。

中でも注目すべきは、高畑充希主演の水曜ドラマ『同期のサクラ』ではないか。

「このドラマは、新潟の過疎の島に育ち、その島に橋を架ける夢を叶えるために上京した主人公・北野サクラ(高畑)と、彼女を見守る橋本愛、新田真剣佑、竜星涼、岡山天音が演じる仲間たちが駆け抜けた10年間の日々を1話1年ずつ描いていくヒューマンストーリー。‘17年にヒットした高畑主演のドラマ『過保護のカホコ』(日本テレビ系)のスタッフが脚本家・遊川和彦氏を始め再集結。愛に溢れ、確固たる己を持ち、決して忖度や妥協をせず突き進むサクラには、視聴者からも賞賛の声が寄せられています」(テレビ誌記者)

前作『過保護のカホコ』で演じた、世間知らずで純朴で思ったことを口にしてしまう強烈なキャラ・カホコに続く、今回のサクラ。演じる高畑は、この役についてどう考えているのか。

「制作発表の席で『遊川さんと組むと大体変な役をやらされる』と前置きした上で『生き方としていいのかわからないけど、嘘がないからとても信用できる。かっこいいし憧れる部分もある』と話せば、共演する橋本愛は『根っこの部分はとても人間らしい。私自身は自分が演じる百合よりサクラに近い気がする』と話し『生き方が変わったり、ボロボロになった心を生き返らせる力がある』と今作への思いを熱く語っていました」(前出・テレビ誌記者)

しかし、忖度なしの主人公の生き方に憧れる声が上がる一方で、”KY”なサクラの発言や行動を観て、ハラハラドキドキ。また、今年の夏ドラマで注目を集めた金曜ドラマ『凪のお暇』(TBS系)との類似点を指摘する声もある。

“空気を読む”ことに疲れ、自分の人生をリセットして再生するドラマが黒木華演じる『凪のお暇』の主人公・凪なら、『同期のサクラ』のサクラは、自分の夢の実現に向けて”一切空気を読まない”ヒロイン。一見、真逆に見える凪とサクラだが、ある意味二人は合わせ鏡のような関係でもある。

しかし”空気を読まない”サクラの行く手は、想像以上に険しい。

「第1話のクライマックスでは、研修中も妥協せずに”空気を読まない”発言や行動を繰り返した結果、仲間たちが希望する部署に決まっていく中、サクラの配属先は念願の『土木』ではなく『人事部預かり』。さすがに落ち込んだ様子を見せるサクラ。しかし心配して追いかけて来た仲間をまっすぐ見つめ、サクラは『私には夢があります』と大見得をきる。このシーンは、まさに圧巻です」(スポーツ紙記者)

そこにはこれからも「空気は一切読まず、自分にしかできないことをやる」と、胸に秘めた思いを口にするサクラ。それはサクラの矜持であるのと同時に、女優・高畑充希自身の矜持でもある。

高畑は、決して恵まれたシンデレラガールではない。

「幼い頃から両親の影響で、舞台女優を目指し、小学校の頃から舞台や芸能事務所のオーディションを受けても連戦連敗。それでも飽きらめずに努力を続け、その結果、‘05年にホリプロが主催する『山口百恵トリビュートミュージカル プレイバックpart2〜屋上の天使』のオーディションに合格。‘07年から8代目の『ピーターパン』役を射止めました」(ワイドショー関係者)

そんな高畑には、忘れられないエピソードがある。
‘08年に舞台『身毒丸』を観た当時16歳の高畑は、主演する憧れの女優・白石加代子の楽屋を訪ね、「将来、必ず白石さんと共演できる女優になります」と瞳を輝かせて誓う。

その姿こそ、『同期のサクラ』のサクラそのもの。

「夢叶って、高畑は2017年に舞台『エレクトラ』で白石とW主演。舞台女優を目指した頃からの目標でもあった『奇跡の人』の舞台に三度立ち、さらに2015年には尊敬してやまない蜷川幸雄演出の舞台『青い種子は太陽のなかにある』でも亀梨和也とW主演。高い評価を受け、読売演劇大賞の優秀女優賞と若手女優を対象にした杉村春子賞も受賞。今や舞台女優として、確固たる地位を築きつつあります」(前出・ワイドショー関係者

『同期のサクラ』は、初回平均視聴率8.1%ながら第2回の平均視聴率は9.5%と二桁視聴率も目前。全話平均視聴率で前作『過保護のカホコ』の11.5%に迫るようなら、事務所内でのポジションにも変化が現れる。

「高畑が二作連続二桁視聴率を獲得したら、“ホリプロ三人娘”と呼ばれる深田恭子、綾瀬はるか、石原さとみに肩を並べる勢い。来年ミュージカル『ミス・サイゴン』ではキム役をオーディションで勝ち取り、さらにステップアップ。ドラマ・映画から舞台・ミュージカルまで幅広いジャルで息の長い女優として活躍することは間違いないでしょう。『放浪記』のような当たり役に出会えば、国民栄誉賞に輝いた森光子さんにも通じるものがあるという声もあります」(制作会社プロデューサー)

6年連続「視聴率三冠王」を賭けて、日本テレビが勝負に出た意欲作『同期のサクラ』。その思いは、視聴者に届くのか…。

 

  • 島右近(放送作家・映像プロデューサー)

    バラエティ、報道、スポーツ番組など幅広いジャンルで番組制作に携わる。女子アナ、アイドル、テレビ業界系の書籍も企画出版、多数。ドキュメンタリー番組に携わるうちに歴史に興味を抱き、近年『家康は関ケ原で死んでいた』(竹書房新社)を上梓

  • PHOTO結束武郎

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