日ハム・斎藤佑樹 背水の陣で熟読する“古典マンガ”とは? | FRIDAYデジタル

日ハム・斎藤佑樹 背水の陣で熟読する“古典マンガ”とは?

入団以来ずっと注目されながら、なかなか結果を残せない日本ハム・斎藤佑樹もすでに31歳。「来季こそは」と心に期し精読している“戦いのバイブル”があるという

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千葉県鎌ケ谷市の日ハム二軍施設で。入団1年目こそ6勝をあげたが、最近は5年間でわずか2勝。肩の可動域を広げストレートの球速を伸ばそうと試行錯誤している
千葉県鎌ケ谷市の日ハム二軍施設で。入団1年目こそ6勝をあげたが、最近は5年間でわずか2勝。肩の可動域を広げストレートの球速を伸ばそうと試行錯誤している

今年のドラフト最注目選手と言えば、4球団が1位指名で競合した佐々木朗希(岩手・大船渡)だろう。10年ほど前、同じく4球団が競合し話題となった投手がいる。今年で31歳になった、日本ハムの斎藤佑樹だ。2年連続未勝利で、もがき続けるハンカチ王子。なんとかキッカケを掴もうと、読みこんでいる書物があるという――。

「斎藤には集客力があるので、球団は勝てなくても大目に見てきました。しかし来季プロ10年目を迎え、さすがにファンの視線も冷たくなってきた。しかも日ハムは今季5位に沈み、大幅な刷新が求められています。来季投手コーチに就任予定の武田勝氏は、厳しい指導で有名です。今までのように、斎藤を特別扱いしないでしょう。ドラフトでも、河野竜生(JFE西日本)や立野和明(東海理化)などの即戦力投手を獲得しました。よほど危機感をもって臨まないと、斎藤の居場所はない。結果を出せなければ、戦力外通告を受ける可能性が高いでしょう」(スポーツ紙記者)

斎藤に危機感がないワケではない。今年8月に本人をインタビューした際には、厳しい表情でこう語っていた。

「もちろん『何とかしなければ』という思いは強いですよ。いろいろと試しています。シーズン前には、『大リーグボール養成ギブス』を米国から取り寄せフォームを修正。グラブも西武の多和田(真三郎)投手のモデルに変え、より腕をスムーズに振れるようにしているんです」

だが今季も11試合の登板にとどまり、0勝2敗、防御率4.71。結果を残したとは、とても言えない状況だ。なんとかキッカケを掴もうと、斎藤が時間を見つけて通っているのが書店だという。前出のインタビューでも、次のように話している。

「書店に行って『面白そうだな』と思った本を、いろいろと購入しています。野球に直接関係ない本でも、勉強になる部分が多々ありますからね」

最近、斎藤が熟読している1冊のマンガがある。中国の古典だ。

「『まんがで身につく孫子の兵法』です。日常生活で起こりうるアクシデントをテーマに、どう対処すべきか美女のイラストでわかりやすく解説しています。とくに斎藤が気に入っているのが、〈彼を知り己を知れば百戦殆うからず〉という言葉。本人も、こう話しています。『ボクは特別速い球やキレのある速球を持っているワケではないので、(打順)2巡目からは通用しない。相手と自分のことを考えると、短いイニングに活路を見出すべきなんです。孫子の兵法に気づかされました』と」(前出・記者)

斎藤は、学生時代の輝きを取り戻せるのだろうか。ダイエー、ソフトバンクで、エースとして活躍した斉藤和己氏の評価は手厳しい。

「プロで結果を出すには、他の選手が持っていない強力な武器が必要です。それが160kmのストレートなのか制球力なのか、人によって違います。武器は、自分自身で見つけなければならない。斎藤投手は自分の武器は何かを考え、その能力を磨くことが大切です。それができなければ、生き残るのは難しいでしょう」

いくたの先人が戦いのバイブルとして頼った中国の古典を精読し、斎藤が己の武器はなんなのか見定めようとしている。

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