松田優作を彷彿 賀来賢人主演『ニッポンノワール』本当の見どころ

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世田谷区で散歩を楽しむ賀来賢人と榮倉奈々夫妻。榮倉は生後3か月ほどの第一子を抱えて食事を楽しんでいた(’17年9月)

「年間視聴率三冠王」を賭けた秋ドラマがスタートした。

悲願の三冠王に闘志を燃やすテレビ朝日は、満を持して『相棒 season18』『科捜研の女 SEASON19』『ドクターX〜外科医・大門未知子』といった強力なラインナップで、6年連続「年間視聴率三冠王」を狙う王者・日本テレビを猛追。

迎え撃つ日本テレビは『同期のサクラ』『俺の話は長い』『ニッポンノワール−刑事Yの反乱−』と、いずれも攻めに攻めたオリジナルドラマで勝負。令和元年の「年間視聴率三冠王」を賭けたこの闘い、最後に笑うのは一体どっちなのだろうか…。

特に、これまでも話題を呼んできた日曜夜10時半スタートの枠で放送されている『ニッポンノワール』は、タブーに切り込む規格外のドラマだけに目が離せない。

「警視庁の刑事・遊佐清春(賀来賢人)が山小屋で目を覚ますと女性刑事・碓氷薫(広末涼子)が隣で殺されていたというショッキングなオープニングで幕を開けるこのドラマ。彼女を殺したのは自分なのか。それとも誰かが仕掛けた罠なのか。事件が起こる数ヵ月間の記憶を失った清春は、犯人の疑いをかけられたまま未解決の『十億円強奪事件』へと巻き込まれていく、というアンストッパブルなミステリーです」(テレビ誌記者)

このドラマが規格外なのは、決してストーリー展開だけではない。

刑事モノといえば、勧善懲悪や成長モノが多い中、このドラマはテレビ朝日の刑事ドラマではお目にかかれないような凶暴、且つ型破りなキャラクター揃いなことだ。

同僚の名越時生(工藤阿須加)は、本能のままに突っ走る頭のネジのぶっ飛んだファンキー野郎だし、清春に捜査のイロハを教えた公安部の刑事・才門要(井浦新)も捜査会議で拳銃をぶっ放すような規格外のデンジャラスマン。何しろ捜査を仕切っている捜査一課長・南武修介(北村一輝)からして危うさを醸し出す食えない男なのだから、この「捜査一課」は組織として成立しているのか、甚だ疑問が残る。

だからこそ、そんな刑事たちが繰り広げるハードアクションは、鳥肌ものなのだ。

「賀来自身も鍛え上げた細マッチョでキレキレのアクションを披露。公式HPでは『今まで結構アクションをやってきた中でも本当に経験したことがないぐらい激しい』とコメント。ドラマの域をはるかに超えるアクションシーンは必見です」(前出・テレビ誌記者)

そしてクールな瞳に野獣の炎をたぎらせ「面白くなってきたじゃねーか」と呟く、賀来演じる主人公・遊佐にも目を奪われる。

「‘18年のドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)をはじめ、振り切った演技でブレイクした賀来ですが、今回はコメディを封印。クールだが危険な男の匂いをプンプンさせるその姿は、往年のハードボイルド界のスーバースター・松田優作を彷彿とさせます」(制作会社プロデューサー)

今回、この”清春”役に賀来賢人を起用したのは、今年1月期の話題作『3年A組−今から皆さんは、人質です−』を手掛けた福井雄太プロデューサー。今回の作品は『3年A組』のスタッフが再結集し、そのドラマの半年後が描かれていることもあって注目を集めている。

「『3年A組』では、”学園ものは当たらない””1話完結じゃないと視聴率が獲れない””原作ものじゃないと当たらない”といったドラマ界のタブーに挑戦。特に最終回では、菅田将暉演じる柊一颯による7分間にも及ぶ長ゼリフが多くの視聴者に衝撃を与え、最終回の平均視聴率は15.4%を記録。記憶にも記録にも残る作品となりました」(前出・制作会社プロデューサー)

今回、3つのタブーに挑戦してきた『3年A組』のスタッフが再結集して挑むのは、従来の刑事モノになかった型破りの刑事を描くことでも、ドラマの枠を超えたハードアクションを描くことでもない。更なる高み――。

それは『3年A組』の半年後をまったく違う世界観の中で描く、ドラマ史上稀に見るチャレンジ。もしこれが成功すれば、テレビ朝日が積み上げてきたシリーズ物で視聴率を稼ぐ方程式とは違う、まったく新しい「ヒットの方程式」が誕生することになる。これを壮大なチャレンジと呼ばずして、なんと呼ぶべきか。

さらにこの「ヒットの方程式」を完成させるためには、もうひとつサプライズが必要になる。それは、菅田将暉演じる柊一颯の再登場だ。

「魁皇高校に10日間に渡って立てこもった柊先生は亡くなってしまいましたが、ここ数ヵ月の記憶を失った遊佐(賀来)と柊(菅田)との繋がりが事件解決の糸口になる、もしくは2つの事件の黒幕であるようなことがあれば、最終回に向けてドラマは否が応でも盛り上がる。はやくも菅田将暉のサプライズ登場を期待する声が視聴者の間でも上がっています」(ワイド番組関係者)

新しい「ヒットの方程式」を完成させて、日テレは6年連続「年間視聴率三冠王」の座に輝くのか。今後の展開に期待は益々、高まるばかりだ――。

  • 島右近(放送作家・映像プロデューサー)

    神奈川県出身。バラエティ、報道、スポーツ番組など幅広いジャンルで番組制作に携わる。女子アナ、アイドル、テレビ業界系の書籍も企画出版、多数。ドキュメンタリー番組に携わるうちに歴史に興味を抱き、近年『家康は関ヶ原で死んでいた』(竹書房新社)を上梓

  • 撮影坂口靖子

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