9四球でまた背信 阪神・藤浪晋太郎“急浮上した移籍先球団” | FRIDAYデジタル

9四球でまた背信 阪神・藤浪晋太郎“急浮上した移籍先球団”

阪神・藤浪の“四死球病”は深刻だ。10月26日の試合ではまたもや大乱調。もはや打つ手なし……。残された手段は環境の変化しかない。そこで急浮上した移籍先とは?

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大阪桐蔭高をへて入団1年目から3年連続で2ケタ勝利を記録した藤浪晋太郎。だが’16年以降は成績が下降し、ついに今シーズンはプロ入り初の未勝利に終わった
大阪桐蔭高をへて入団1年目から3年連続で2ケタ勝利を記録した藤浪晋太郎。だが’16年以降は成績が下降し、ついに今シーズンはプロ入り初の未勝利に終わった

初回に2つ、2回に3つ、3回にも2つ……。4イニングで自己ワーストの9四球を与え、茫然と天を仰ぐ長身の投手。投じた球数は実に102球を数えた――。

阪神の藤浪晋太郎(25)が、また大乱調で首脳陣の期待を裏切った。10月26日に行われたフェニックス・リーグのハンファ(韓国)戦で四球を連発。予定していた5回を投げきれず、4回で降板したのだ。

「浮いたり引っかけたりと、(ボールを)コントロールできませんでした。感覚の中で修正できていない。ポイントをつかめなかった……」

試合後、藤浪は報道陣に力なく語った。

「一人だけわかってくれない」

「もともと藤浪は、コントロールの良い投手ではありません。いくつかのトラブルが重なり、イップスのような状態になったんです。’15年4月には広島のレジェンド投手・黒田博樹に2球続けてビーンボールを投げ、『オラッ!』と一喝されています。翌年7月の広島戦では、制球力不足でランナーをためては失点するケースを連発。金本知憲監督(当時)は懲罰として降板させず、8回まで161球を投げさせました。四死球を恐れるあまり、藤浪は思い切り腕を振れなくなった。練習ではそれなりのボールを投げられても、試合では萎縮してコントロールがきかなくなっていったんです」(スポーツ紙記者)

藤浪自身の姿勢にも問題があるようだ。

「自分の考えがシッカリしているためか、あまり周囲の意見を聞かないんです。’15年春のキャンプで阪神の臨時コーチを務めた江夏豊氏は、こう話しています。『野球でも基本が大事。正しく握って正しく回転させることの大切さを伝えました。一軍投手18人中、17人はわかってくれたと思う。1人だけわからなかった投手がいたかな。誰か? 藤浪だよ』と。今年の秋季キャンプでは中日時代、矢野耀大監督と仲のよかった山本昌氏が臨時コーチに招聘されます。通算219勝をあげた山本氏は『藤浪君とじっくり話をして復活のキッカケをつかんでもらいたい』と話していますが、本人が聞く耳を持つかどうか……」(同前)

球団もサジを投げかけている。冒頭の試合後、平田勝男・二軍監督は「今まで積み上げてきたものが……」と言ってしばらく言葉を失っていた。

「球団内には環境を変えるために『移籍させるべきでは』という意見があります。本人も『(不調の)原因がわかれば苦労しませんよ』と話し、ヤル気を失いつつある。実際、パ・リーグの複数球団が興味を示しています。長身から投げ下ろす藤浪のストレートは魅力ですからね。最も意欲的で、移籍先に急浮上しているのが西武。先発陣が不足しているうえ、正捕手は同じ大阪桐蔭出身の森友哉です。さらに、’18年に阪神から移籍した榎田大樹を復活させた実績があります。前年0勝だったのが、その年いきなり11勝(4敗)をあげたんです。ただ藤浪は阪神の人気選手。藤原崇起オーナーなど、球団幹部が移籍にOKを出すかがネックになるでしょう」(球団関係者)

阪神OBの江本孟紀氏は移籍に大賛成だ。

「藤浪に関しては、もう技術的にどうアドバイスしても復活するのは難しい。移籍して、環境を変えるしかないでしょう。移籍先はパ・リーグの球団がいい。セでは細かいコントロールが求められますが、パは力勝負が多いので勢いや球の力強さが重要になる。阪神では制球力不足とネガティブに考えられるコントロールの悪さも、パなら打者がとらえづらい荒れ球とポジティブに受けとめられます。強制されることも少なく、ノビノビ投げられるんです。『オレの球も武器になるんだ』と考え方が前向きになれば、パで十分活躍できるでしょう」

新天地で再生した選手はいくらでもいる。新しい環境なら、藤浪も自信を取り戻せるかもしれない。

  • 写真時事通信社

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