秋山翔吾、筒香嘉智、バレンティンら注目選手はどこへ行く? | FRIDAYデジタル

秋山翔吾、筒香嘉智、バレンティンら注目選手はどこへ行く?

雪辱を期す巨人は鈴木大地、美馬学を虎視眈々と狙う!

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10月29日、筒香は横浜市内のホテルで会見を開き、ポスティング制度を利用してメジャーに挑戦すると表明
10月29日、筒香は横浜市内のホテルで会見を開き、ポスティング制度を利用してメジャーに挑戦すると表明

侍ジャパンの中核を担った二人が、同じ日に米挑戦を表明した。一人は、かねてからメジャー志向を口にしていた横浜DeNAの大砲、筒香嘉智(27)。アメリカで主流となっているツーシームに対応すべく、3年前から身体の近くまで引きつけて叩くスイングに変更するなど、周到に準備を進めてきた。

「これまでの実績から、メジャーでの成績は日本時代の成績の7がけ程度と予測されます。キャリアハイだった’16年の成績を基準にしても打率.250以下でホームランは30本。筒香の場合、レフトの守備力や走力は『平均以下』という評価ですから、諸手を挙げて歓迎とはならないでしょう。それでも、筒香は選球眼が良く、出塁率が高い。メジャーは日本人が考えている以上に出塁率を評価する。スタジアムの広告やグッズ売り上げ、放映権など、ジャパンマネーも期待できるので、獲得に動く球団はあるでしょう。日本人の受け入れ実績があるマリナーズなどはフィットしそう」(MLB関係者)

ソフトバンクVS.楽天

もう一人は年間最多安打記録保持者(216安打)、埼玉西武の秋山翔吾(31)だ。

秋山のようなミート力、長打力、走力、守備力に送球力が揃った「5ツールプレイヤー」はメジャーでも希少なうえ、今オフのFA市場にめぼしい中堅手がいないことも追い風。「イメージは青木宣親(のりちか)に近い。どこへ行っても重宝されるだろう」(前出・MLB関係者)と現地の評価は高いのだが――いま、メディアの間では、意外な「新天地」が噂されている。

「楽天とソフトバンクですよ。メジャーの極東スカウトと話すと『本当にショウゴはメジャーに来る気はあるのか?』と逆質問されます。早々と『残留』と打った米スポーツサイトもある。西武とは推定年俸2億3490万円とリーズナブルな契約を結んでいましたが、彼の実績と能力を考えれば、最低4億円からの商談スタートとなるでしょう。これまで資金力豊富な球団といえばソフトバンクでしたが、実は楽天も負けてはいない。昨オフにFAで西武から獲った浅村栄斗(ひでと)の年俸は、出来高を含めると9億円を超える”隠れ球界最高給”だと囁(ささや)かれています」(スポーツライター・後藤茂喜氏)

年間最多ホームラン記録保持者(60本)の東京ヤクルト、バレンティン(35)もチームを去ることになりそうだ。

「守備力の不安を考えれば、DHのあるパ・リーグがマッチします。外野の一角の秋山が抜けそうな西武はバレンティンをレフトで起用してもいい。大砲不在のロッテや日本ハムも欲しいでしょう。ただし、この2球団はシブチンですから条件闘争になると厳しい。となると、オリックスが浮上します。ヤクルトとの契約が一度切れた3年前にも獲得調査を進めていましたからね」(夕刊紙デスク)

すでに助っ人を9人抱えているソフトバンクだが、「バレ獲りに2年10億円を用意した」と報じられた。

内川聖一、松田宣浩(のぶひろ)といった主力の右打者に衰えが見えている。外野陣も柳田悠岐(ゆうき)がケガで苦しんだし、中村晃は自律神経失調症を患(わずら)った。期待の上林誠知(せいじ)は打撃を崩し、福田秀平はFA移籍が濃厚。主軸のグラシアルがキューバ代表の関係でチームを離れたとき、得点力が落ちてチームは負け越した。来季も五輪で招集されて、チームを離れる可能性がある。意外に不安要素が多いんです。先のドラフトでは王貞治会長が散々、大船渡・佐々木朗希(ろうき)の指名を匂わせておきながら、右の大砲、石川昂弥(たかや)(東邦)を1位指名した。聞けば、夏前から決めていたそうです。石川をクジで外すと右の外野手・佐藤直樹(JR西日本)を指名した。それだけ右打者と外野手が必要だということ。若い芽が育つまでの2~3年を凌(しの)ぐためだけでも、バレンティンがほしい」(球団関係者)

巨人「3人獲り」の勝算

そのソフトバンクにコテンパンにされ、雪辱を誓う原巨人が狙うのは、千葉ロッテからFAとなったユーティリティプレイヤーの鈴木大地(30)と楽天からFAとなった先発右腕の美馬(みま)学(33)だ。

「身体が小さく、往年の名スイマーと同姓同名という話題しかなかった鈴木ですが、伊東勤監督に抜擢されてキャプテンに就任。チームの顔へと成長しました。ところが、監督が井口資仁(ただひと)に代わるや、セカンドのレギュラーを剥奪されてしまった。サードへ回されたと思ったら、今年はそこにレアードが来て開幕ベンチスタート。来季は球団期待の若手・安田尚憲(ひさのり)が使われる予定で、さらに守るところがなくなる。前監督時代のチームの象徴が干されているわけです。巨人と中日が獲得を狙っていますが、セカンドが固定できないDeNAあたりも欲しいはず。鈴木の場合、カネより、出場機会がポイントになるでしょう」(夕刊紙デスク)

美馬はロッテ、ヤクルトも興味を示しているが、巨人が最も前のめりだ。

「美馬は中央大から東京ガスを経てプロ入り。来季から二軍監督に就任する阿部慎之助をはじめ、亀井善行、澤村拓一(ひろかず)、鍵谷陽平、鍬原拓也と中央大出身がズラリといるから、馴染みやすいでしょう。ドラフトでは星稜高・奥川恭伸(やすのぶ)を外し、外れ1位の東芝・宮川哲も外して、無名の高校生を指名。『彼は伸びやかで柔らかい。近々未来、ジャイアンツのエースになってくれる素材だとボクは思います』と強がっていたけど、明らかに落胆していた。鈴木、美馬、福田とFAで獲れる最多の3人獲得に動くということもありえます」(スポーツ紙巨人担当記者)

ただ、獲れるかどうかは別問題だ。

「巨人がFA選手を誘うときの殺し文句は『生涯面倒を見ます』でした。現役を引退してからも何かしらの形で給料を払います、ということなんでしょうけど、この手形を切り過ぎて、いまの巨人フロントはOBばかり(笑)。受け皿がなくなりつつある。だから昨オフ、浅村の争奪戦で楽天に敗れたんです」(ベテラン記者)

いよいよ開幕したストーブリーグ。来季に向けた戦いは既に始まっているのだ。

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『FRIDAY』2019年11月15日号より

  • 写真時事通信社(秋山)

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