田中みな実、Matt、加藤茶の妻…に見る芸能界で成功する秘訣
現在、10月スタートの連続ドラマ『モトカレマニア』(フジテレビ系)で、“謎の女”来栖むぎ役を熱演しているフリーアナウンサーの田中みな実。‘19年は『絶対正義』(フジテレビ系)、『奪い愛、夏』(AbemaTV)など、本格的に女優業にも進出している。
田中といえば、TBSの局アナとして数々の番組に出演していたが、そのキャラクターが「ぶりっ子」「あざとい」などと言われ、嫌いな女子アナの代表格に。‘14年に独立しフリーになったものの、知名度ほどレギュラー番組は増えなかった。
「16年10月からスタートした昼の情報番組『ひるキュン!』(‘19年3月終了)のMCに就いたときは、キー局ではないTOKYO MXテレビだったために“都落ち”などと書かれたこともありました。ですが、‘17年9月に発売された女性誌『anan』で、“肘ブラ”ポーズで表紙を飾ると、30歳と思えない美しさから、それまでアンチが多かった同世代の女性からの支持が飛躍的に増えたんです。女子アナといえば、男性ファンが多いのが普通ですが、彼女は女性ファンを味方につけたのは大きいですね(スポーツ紙記者)
田中のスキンケアやメイク術などのライフスタイルが、美意識の高い女性のお手本になっている。また、“友達がいない”など、明け透けな会話も魅力になっているという。
10月18日に開設したインスタグラムは、すでに66万人(11月7日現在)を突破。12月には初の写真集も発売されるほど、人気はうなぎ登りだ。
田中と同じように、デビュー当時に批判にさらされていたのが、タレントでモデルのMattだ。
元プロ野球選手である桑田真澄の息子として2年半ほど前からメディアに出てきたが、そのインパクトある“美白メイク”に、「人間じゃない」などバッシングにさらされたこともあった。
「そんな批判の声に当初は本人もショックを受け、芸能界引退も考えたほど。ですが、Mattさんはメイクをやめようとしなかった。そこには、野球選手として負ければバッシングされた父のアドバイスがあったそうですよ。ですが、若者を中心に“Mattメイク”がウケだし、彼のように写真を“美白”に加工して公開することがブームになったのです」(女性誌記者)
11月6日に行われた「第12回シューズベストドレッサー賞」では、男性部門賞を受賞。時代が彼に追い付いた格好だ。
‘11年にお笑いタレントの加藤茶と“45歳差婚”で話題となったのが、タレントの加藤綾菜。結婚当初は「財産目当て」「後妻業」などとバッシングを受けた。
「加藤さんが妻の友人らしい若者たちと楽しく飲んでいる姿を公開すると、“たかられている”など批判された。何をするにも、彼女はバッシングされましたが、綾菜さんは何ひとつ反論しなかった。加藤さんが6年前にパーキンソン症候群を患い3か月の闘病生活をしたときは、献身的に看病。加藤さんの幸せな姿を見ると、もう彼女に批判的な声を上げる人はいなくなりましたね」(芸能レポーター)
前述した3人に共通して言えることは、批判にさらされても自分のスタイルを曲げなかったことだ。「抱かれたくない男1位」を獲り続けたお笑い芸人の出川哲朗も、その最たる存在だろう。
リアクション芸人として、熱湯風呂やザリガニに鼻を挟まれるなど、決してスマートな芸風ではない。だが、『充電させてもらえませんか?』(テレビ東京系)にて、充電バイクで各地を旅する姿を見ると、同行する超大物ゲスト以上に声援を受けている。子どもたちの声援なら、出川に敵うゲストはいないだろう。
芸能界というところは、非常に厳しいイス取りゲームだ。そこで存在感を示し、生き残ることは、想像以上に難しい。
だからこそ、“嫌われている”ということも、芸能界では“注目されている”と考え、プラスにとらえることが大切。まさに「悪名は無名に勝る」世界なのだ。
Twitterやインスタの普及により、何かと炎上しやすい現在。自分の信念を曲げずに芸能界で成功した彼らの生き方が、もしかしたら現代社会で成功するヒントかもしれない。
文:荒木田 範文(FRIDAYデジタル芸能デスク)
埼玉県さいたま市出身。夕刊紙、女性週刊誌の記者、編集者を経て現職。テレビやラジオなどにも出演中
撮影:齋藤雅昭