招待? 自腹? 「桜の会」に出席した芸能人“3つのパターン”
追及の手に、芸能人たちも戦々恐々としているという。
来年の開催が中止になるなど、国会を騒がせている安倍総理主催の「桜を見る会」問題。野党はさらに厳しい追及を行っていくようだ。
「今回の騒動は国会だけでなく、芸能界でも波紋が広がっています。ここ数年、芸能人の参加がどんどん増えていきました。その年の“顔”になるような有名人もいますが、“なぜ、この人が?”みたいなタレントも数多く参加していましたね」(ワイドショー関係者)
今回の問題が起こる前から、ネット上などでは参加者の面々を見て、「どういう人選?」「安倍首相とどういう関係?」と疑問の声が多く上がっていた。
本サイトでは、今年の「桜の会」が行われた直後の4月16日に、ブローカーを通じて「招待状が1枚8万円」で売買されている事実をスクープ。ブローカーに招待状を渡し、小遣い稼ぎをしている議員の存在も明らかにしていた。
まさに“有象無象”の人物が集まってきていた桜の会。そこに集っていた芸能人たちは、主に3種類に分類できるようだ。
まず初めは、主催者側から“名指し”で招待を受けた人たちだ。
ヒット曲を出したアーティストや、流行語大賞になるようなギャグを持つ芸人など。これらはまさに、会の趣旨でもある“功績・功労があった人”という意味では、順当といっていい人選だろう。
2つ目のパターンは、芸能プロダクションに招待状が送られていたケースだ。吉本芸人などは、このケースが多いと言われている。
11月16日付『デイリー新潮』の取材に対し、桜の会に2度参加したことのある漫談家の林家ぺーが、
《ウチの根岸事務所にね、お誘いが来るわけですよ。それで「ペー、あんた行く?」って訊かれたんで、「もちろん、行きます!」と》
と、自分自身にではなく、事務所に招待状が来ていたことを明かしている。
そして、最後に何らかの手段で“自ら招待状を入手”した人たちだ。
実際に招待状は水面下で売買されていた。つまり、主催者の手を離れ、闇に流れていたことになる。
芸能人たちがお金を払ったかどうかは別にしても、何らかの形で招待状を入手することは可能だったということだ。
「自民党にとっても芸能人が多数来ることで、報道番組だけでなくワイドショーなどでも桜の会を報じてくれる。また、地方からの来場者などは、有名人に会える貴重な機会として、楽しみにしている人も多く、感謝されるんです。だからこそ、大量の招待状を芸能プロダクションに直接、送るんです。一方の芸能人側も会に出席することで、テレビなどで報じてもらえるメリットがある。しかも、総理と写真を一緒に撮るなどして、ステータスを感じさせることもできますからね。そういう意味では、政治家と芸能人とは“ウィン=ウィン”の関係だったということですよ」(政界関係者)
すでに野党の中には、芸能人たちの参加経緯について調べ始めている議員もいるという。招待状の入手方法を明らかにされてしまっては、思わぬ“イメージダウン”につながるタレントが出てしまうかもしれない。
文:荒木田 範文(FRIDAYデジタル芸能デスク)
埼玉県さいたま市出身。夕刊紙、女性週刊誌を経て現職。テレビやラジオなどにも出演中
写真:アフロ