獣神サンダー・ライガー “神技”怪獣フィギュアを作り続け25年

新日本プロレスの看板レスラー、獣神サンダー・ライガーには意外な趣味がある。怪獣フィギュア作りだ。制作を始めて25年。一体作るのに3ヵ月から半年かけるという熱の入れよう。本人が怪獣熱を語りつくす

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獣神サンダー・ライガーは’89年4月に東京ドームでデビュー。名前のモチーフになったのは永井豪のマンガだ。得意技は垂直落下式ブレーンバスター

ゴジラ、レッドキング、モスラ……。アトリエに並んだ精巧な怪獣フィギュアの数々。これらはすべて新日本プロレスの人気レスラー、獣神サンダー・ライガーが作った作品だ。ライガーが語る。

「ボクは酒も飲まないし、ギャンブルもやらない。練習や試合以外の時間は、怪獣作りに没頭しているんです。高校は機械科出身なので、細かい作業が好きなんですよ。プロレスをやっていない時は、ほとんど引きこもっています。今作っているのは、高さ60cmの粘土製ゴジラの大作。作り始めて半年たちますが、まだ道半ばという感じです」

ライガーがハマっているのは、「フルスクラッチ」と呼ばれる制作方法。市販の模型ではなく自前の材料でフィギュアを作るのだ。ライガーが続ける。

「子どもの頃は怪獣フィギュアが大好きだったんですが、大人になると熱は冷めてしまいました。転機は30年ほど前。試合会場の蔵前国技館(東京・台東区)へ向かうマイクロバスがおもちゃ問屋街を通った時、信号待ちでお店の中が見えたんです。大魔神やガメラなど、懐かしい名前がプリントされた玩具箱が山積みされていた。『へぇ~、今でも売っているんだ』と興味を持ち、当時通っていた道場近くのおもちゃ屋さんに行ってみたらハマってしまいました。それから海洋堂(フィギュアメーカー)の怪獣などを集め始めたんです」

ライガーが制作に力を入れている高さ60cmのゴジラ。通常は3ヵ月ほどで完成するが、このゴジラの制作には半年以上費やしている

購入した玩具専門誌の投稿欄を通じて、同じ趣味の友人も増えた。その中の一人から「フルスクラッチに挑戦してみたら」と誘われる。25年ほど前のことだ。

「やり始めたら材料にもこだわってしまってね。粘土も『ファンド』や『フォルモ』など、種類がいろいろあるんです。できあがった時の硬さや、乾燥した時の質感が違うんですよ。大切なのは自分の手に馴染むこと。ボクにはキメが細かくてやや硬めな、『ラドール』という粘土が合いました」

作る手順にもこだわりがある。

「まず作りたい怪獣の写真を集め、設計図を描きます。怪獣の着ぐるみの中には人間が入っているワケですから、人体の形が基本になる。その人間の形を新聞とアルミ箔で作り、粘土で盛っていくんです。後は塗る、削るの繰り返しですよ」

難しいのが左右非対称な怪獣だ。

「ゴジラの目の位置やレッドキングの脚の太さは、左と右で違います。人間の顔だって左右で違うでしょう。こうした細かい部分にこだわることで、角度によって見え方が変わりリアル感を表現できるんです」

怪獣フィギュアを作り続けること25年。ライガーは、これまでに50体以上を制作してきた。

「1体を作るのに、3ヵ月から半年かかります。数体を平行して作っていますが、制作できるのは年間2~3体のペースですかね。完成品の多くは、ガレージキットイベントに出品しています」

ライガーは「怪獣作りに没頭しているとプロレスのことを忘れイイ息抜きになる」と笑う。

ライガーが作った『帰ってきたウルトラマン』などに登場する怪獣ベムスター。腹部にある五角形の“口”からあらゆるエネルギーを吸収する。彩色の濃淡がポイント

Photo Gallary3

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