世界最強アマ、金谷拓実が示した日本人が見習うべきゴルファー像

三井住友VISA太平洋マスターズでツアー史上4人目のアマチュア優勝

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最終日18番ホールのグリーン上でラインを読む金谷拓実。見事にイーグルパットをねじ込んで、優勝を決めた

平均的な身長で、飛距離も出るわけじゃない。ショットも特筆するほど上手いわけではない。しかし、100ヤード以内のショートゲームになると抜群の制球力を発揮する。これはいまの日本人選手が見習わなければいけないゴルファー像だと感じました」

プロゴルファーで解説者の沼沢聖一氏は、世界アマチュアランキング1位の東北福祉大学3年・金谷拓実(21)をこう絶賛する。

金谷は11月17日に最終日を迎えた三井住友VISA太平洋マスターズにおいて、ツアー史上4人目のアマチュア優勝を果たした。沼沢氏が前述したように、172㎝の金谷はけっして体格に恵まれているわけではない。だが、大学の先輩である松山英樹(身長181㎝)に匹敵する戦績をアマで収め、プロのトーナメントでも結果を出した。道具が進化したいまの時代、ゴルフはパワーだけではないということを証明した新しいタイプのゴルファーと言っても過言ではないだろう。

「体格で劣る選手が飛距離を望んでも仕方ない。その分、金谷はパットやアプローチの技術を磨いてきたんでしょう。そして、『詰めの強さ』がある。勝負どころのパットをことごとく入れてくるんです。ドライバーの飛距離は280ヤードほどですが、それを100%、ショートゲームでカバーできています」(沼沢氏)

技術に加えて、金谷は頭脳でも勝負している。ゴルフジャーナリストの宮崎紘一氏はこう指摘する。

「金谷のゴルフはクレバーでスマート。コースを攻略するためのマネジメントがしっかりできている。彼は普段から戦い方を研究しているのでしょう。勢いだけではプロには勝てません。金谷は『世界一』を目指していると公言しています。それを自分に言い聞かせ、目標達成するために考えられたトレーニングと準備をこなしているのだと思います。黄金世代と呼ばれる女子プロが活躍しているなか、男子にようやく現れた逸材です」

今回の優勝によって、アマの金谷は、’21年度までの国内ツアーのシード権を獲得。その気になればいつでもプロに転向して、ツアーにフル参戦できる。

東北福祉大学ゴルフ部の阿部靖彦監督は教え子についてこう明かす。

「プロ転向のタイミングは、本人、親御さんと話をして、彼にとって最善の道を探っていきたい。その前に、金谷は1月中旬にシンガポールオープンへの出場を予定しています。そこで上位に入ると、全英オープンの出場権が得られます。いま本人はそれを目指しています

金谷はきっと世界でも勝てるゴルファーになるだろう。阿部氏が続ける。

「金谷は今年4月のマスターズにも出場していますが、世界のトッププロをおしのけフェアウェイキープ率が1位でした。とにかく曲がらないんです。あとは海外で戦うために、飛距離を10~15ヤード伸ばす必要がある。金谷はいまの自分からどう進化すれば、世界で通用するかを常に考えながら過ごしている。どちらかと言えばクールなタイプで、ひたむきに練習しています」

日本男子ゴルフ界のニュースター。海外メジャー大会での活躍を期待したい。

金谷拓実は広島県出身、5歳からゴルフを始めた。アマチュアによるツアー優勝は’11年の松山英樹以来となる

『FRIDAY』2019年12月6日号より

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