イモト、壇蜜、オードリー若林らが結婚まで熱愛報道がなかったワケ
‘19年は令和元年とあってか、サプライズ婚が続いている。特に11月に入ってからは、芸能人ビッグネームが次々とゴールインした。
11月12日の嵐・二宮和也を皮切りに、壇蜜や『メイプル超合金』安藤なつ、『Official髭男dism』のボーカル藤原聡が結婚。
そのほかにも、『オードリー』若林正恭、イモトアヤコ、橋本マナミなど、スポーツ紙の芸能面でトップを飾る名前がずらりと並ぶ。
ただ、ここまで結婚した芸能人の名前を見て気付くことは、これまで“熱愛報道”が出ていたカップルが少ないこと。結婚までにデート報道があったのは、‘16年夏に『女性セブン』が報じた二宮と元フリーアナウンサーの2人だけだ。
芸能人などの熱愛を報じるといえば週刊誌だった。それに対し、スポーツ紙の十八番は、やはり結婚スクープだろう。
そこには、スクープに対する取材方法の違いにある。
週刊誌はハリコミや潜入取材、直撃取材など、いわば“力技”での取材が多い。だからこそ、忖度ナシで熱愛などを報じることができた。
対してスポーツ紙は、芸能プロダクションと密に接して情報を先取りする。となると、結婚やオメデタなどの事務所が発表するような案件に強いのは必然だろう。
「さすがにイモトの結婚に関しては、驚かされました。番組スタッフには箝口令が敷かれており、漏れてこなかった。番組で彼女の結婚が報じられると分かったのは、放送の数時間前でしたからね」(スポーツ紙記者)
数年前まで、週刊誌は熱愛報道のオンパレードだった。だが、それらが少なくなった大きな理由の一つが、『芸能人の熱愛では週刊誌は売れない』からだろう。
もちろん、まったく狙っていないワケではない。だが、苦労して独身同士のカップルをスクープしたとしても、熱愛報道として騒がれるのは発売日の1日くらい。どんなビッグネームでも、数日後には別のニュースに押しやられてしまう。熱愛報道の“賞味期限”は、年々早くなっているのだ。
それよりも、芸能人の不倫騒動や不祥事案件は、長い間報じられることもある。例えば、『闇営業』問題では週刊誌が何度も報じ、世間の関心は長期間続いた。それにより、ワイドショーなどのテレビ報道も過熱していったのは、記憶に新しい。
ベッキーの不倫騒動や木下優樹菜の「タピオカ騒動」、『チュートリアル』徳井義実の税金未納問題なども、長く人々の関心を引いていた。となると、必然的に独身カップルの熱愛は、例えネタがあっても後回しにされてしまうことが多くなってきている。
“令和婚”をした芸能人の面々を見ると、あらためて、その傾向が浮き彫りになっているようだ。
取材・文:荒木田 範文(FRIDAYデジタル芸能デスク)
埼玉県さいたま市出身。夕刊紙、女性週刊誌を経て現職。テレビやラジオなどにも出演中
撮影:原一平