六代目山口組・髙山清司若頭の出所で口火を切った「仁義なき戦い」

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発生直後の兵庫県尼崎市の事件現場。通りの奥にある「焼処」という看板を掲げた飲食店は古川幹部の親族が経営しており、この店の前で銃撃事件は発生した

「即位の礼があり、東京五輪も控えているため、警察当局は髙山若頭が出所しても、過激な動きはないだろうという見方をしていました。ところが、この予想を超える事態にいまはなっている。六代目山口組の本気が見て取れます」(暴力団事情に詳しいジャーナリスト・森功氏)

六代目山口組No.2・髙山清司若頭(72)が10月中旬に出所後、対立する神戸山口組への襲撃事件が相次いでいる。

11月18日に熊本市内で神戸側の幹部が刃物で切り付けられ、11月19日には札幌市内の別の幹部宅にワンボックスカーが突っ込む事件が起きた。

そして11月27日午後5時頃、今度は兵庫県尼崎市内の繁華街で、約30発の銃声が響き渡った。神戸山口組の古川恵一幹部(59)が自動小銃で射殺されたのだ。

その1時間後、六代目山口組直系の「二代目竹中組」の元幹部・朝比奈久徳容疑者(52)が逮捕された。

「朝比奈容疑者は去年12月に破門されています。ですが、個人的な怨恨で事件を起こしたとは考えにくい。凶器は、米軍が使用する自動小銃『M16』です。個人が手に入れられるものではありません。数十年前の古いタイプですが、米軍関係者による横流し品か密輸品である可能性が高い。

暴力団組織は、そうした銃器を入手し、保管している場合があります。たとえば朝比奈容疑者が属していた二代目竹中組の組長は、’80年代の山一抗争でロケットランチャーを敵対する組長宅に撃ち込んだことで知られています。いずれにせよ、自動小銃の扱いには訓練も必要で、組織の後ろ盾がなければ犯行は難しいでしょう」(全国紙社会部担当記者)

自動小銃を撃ち放った後、朝比奈容疑者は軽自動車に乗り込み高速道路で京都に向かい、そこで身柄を確保された。

「京都で別の神戸側の幹部を狙うつもりだったと供述しています。逮捕は覚悟のうえで、六代目側の関与を話すことはないでしょう。髙山若頭が神戸側と和解するつもりがないことは組織内で周知されています。若頭が『このままでええんか』と言えば、周囲は忖度する。若頭は、厳格な信賞必罰の人事を行っており、傘下の各団体は強烈なプレッシャーを感じているようです」(前出・記者)

兵庫県警は六代目山口組と神戸山口組を「特定抗争指定暴力団」に指定する方向で検討を開始した。だが、六代目山口組の関係者はこう明かす。

「相手が壊滅すれば抗争は終結するわけだから、指定も外れる。壊滅とは神戸側の幹部が全員引退するということ」

12月3日には、神戸側の中核組織「山健組」の組長が殺人未遂などの容疑で逮捕された。

前出の森功氏はこう指摘する。

「抗争は今後もエスカレートすると思います。神戸側のシマである大阪のミナミにも、六代目側の組織が進出しているという情報もある。髙山若頭をはじめとする六代目側は、神戸側の井上邦雄組長が白旗を上げるまで抗争を続けるでしょう」

一般市民が抗争に巻き込まれる可能性が日に日に高まっている――。

11月29日、身柄を確保した京都府警・南署から、厳重な警護のなか、兵庫県警・尼崎南署に移送される朝比奈容疑者(中央)
朝比奈容疑者が凶器として使用し、逮捕時に押収された自動小銃と拳銃。「殺すつもりで30発ほど撃った」と供述しているという
現場に横たわる古川恵一幹部の遺体写真が、事件発生後、関係者の間にすぐに流出した
分裂騒動のキーマン、六代目山口組の髙山若頭(中央)。10月中旬の出所後は、組織内部の引き締めにも注力している

『FRIDAY』2019年12月20日号より

  • 撮影結束武郎(髙山若頭)撮影加藤 慶(朝比奈容疑者)

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