山口組抗争激化 山健組組長が自ら弘道会事務所を襲撃した理由

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神戸山口組の若頭代行を務める山健組組長の中田容疑者は、12月3日夜に逮捕された(写真は’17年4月)

山口組にあって最強の武闘派と言われていたのが、「山健組」である。

分裂後は神戸山口組の中核組織となっている。その五代目山健組組長・中田浩司容疑者(60)が殺人未遂などの容疑で逮捕され、関係者の間で激震が走った。

なんと中田容疑者は今年8月、組長自らが一人でバイクに乗り、神戸市内にある敵対する六代目山口組の傘下事務所を銃撃し、組員に重傷を負わせていたのだ。

「全盛期の山健組は7200人の組員数を誇っていました。弱体化したとはいえ、いまでも300人以上は組員がいるはずです」(在阪全国紙社会部記者)

中田容疑者はなぜ自らがヒットマンとなったのか。神戸山口組関係者が語る。

「今年4月に、山健組の若頭が六代目側の組員に刺され、重傷を負う事件が起きた。本来ならば、すぐに『返し』で報復しなければならなかったのに、中田組長は動かなかった。その後、7月の山健組の定例会で中田組長は『自分一人だけになっても、山健組に残る』と発言して、組員を鼓舞したとか。これは組織の求心力を高めたうえで、組員に対して『やれ』という意味が込められていたが、誰も動かなかった。神戸山口組の井上邦雄組長からは報復を催促され、自分でやるしかない状況に追い込まれたのではないか」

暴力団事情に詳しいジャーナリストの溝口敦氏はこう語る。

「中田組長は、若い組員の供述で逮捕されて服役した過去があり、それ以来、子分をあまり信用していないと聞いています。また、六代目側に戻ることを画策していたという話もある。そのためにも六代目側から強い恨みを買いたくなかった。そこで自分一人で弘道会組員を襲い、犯行後は任侠山口組の仕業だという情報を流す手を思いついたんだと思われます。

組長を欠いてしまっては、報復の指揮を執る人間がおらず、山健組はまともに機能しない。中心戦力を失い、神戸山口組もガタガタになるでしょう」

山口組抗争がいよいよ終結に近づいている――。

神戸山口組の井上邦雄組長(中央)は、四代目山健組組長。出身母体の組長が逮捕され、窮地に陥っている
六代目山口組の絶対的ナンバー2、髙山清司若頭が10月中旬に出所後、分裂抗争は急展開を迎えている
8月21日、神戸市内にある六代目山口組直系「弘道会」の事務所をバイクに乗った男が銃撃した際の流出動画。これが中田容疑者だった

『FRIDAY』2019年12月27日号より

  • 撮影加藤 慶撮影結束武郎写真朝日新聞社

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