沢尻エリカとピエール瀧の逮捕で厳格化「テレビ出演契約書」の中身

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来年放送のNHK大河『麒麟がくる』は10話分の撮影が済んでしまっていた。CMなども含めた違約金は10億円にものぼるという(’06年)

「いやぁ、まいったね。こうなることは予想できたけど、まさかここまで厳しくなるとはね」

先日、知り合いの芸能プロダクション関係者からこんな電話がかかってきた。これは、テレビや映画、CM出演に関して制作サイドと事務所が交わす出演契約書に関する話だった。

沢尻エリカの逮捕で芸能界は大きく揺れたが、振り返ってみると3月にピエール瀧が逮捕されたのを皮切りに、5月にはKAT-TUNの元メンバーである田口淳之介と小嶺麗奈。9月にはNHKの子ども番組で『うたのお兄さん』を務めた沢田憲一、11月に入り沢尻のほかに、田代まさし、トレーダーのKAZMAXこと吉澤和真、プロスノーボーダーの國母和宏、沢尻の友人のデザイナーといった有名人が続々逮捕され、今年は近年まれに見る薬物関連の逮捕者が多かった年だったといえる。

しかもピエール瀧や田口、沢尻の逮捕では出演中あるいは収録済みの番組やCMがあったり、イベント出演の予定が組まれているなどしていたため、関係者は対応に追われることになった。その損害は計り知れない。

こんなことが度々あってはたまらないと、テレビ局や映画制作サイド、スポンサーなどが回避策を練り始めたと言うのだ。

「ある広告代理店はクスリの噂がある、また過去に薬物使用の噂が出たことがある芸能人のリストを作ったようです。リスクを避けるためにテレビ局は今後、そのリストを参考にキャスティングを考えるようになるでしょうね」(スポーツ紙記者)

それだけではない。テレビ局や映画制作会社が出演者と交わす出演契約書、契約形態がこれまでと変わったと言う。今までも、ドラマや映画、CMでは二次使用や再放送のために、細かい契約を交わしていた。逆に、バラエティ番組では、レギュラー出演の場合のみ契約書を交わし、ゲスト出演では契約書を交わすことはめったになかった。ところが、

「制作サイドは沢尻さんの逮捕があってから、ゲスト出演のタレントに関しても契約書を交わすことを検討し始めたそうです。確かに不祥事を起こしたタレントが出演した回が放送できなくなる場合もありますからね。それと、今までよりもさらに契約書の内容が細かくなったような気がします。不祥事に関しての記載条項は前からありましたが、たいていの場合、“その際には双方で話し合って解決策を講じましょう”みたいなものでした。それが具体的に損害賠償額を請求するというものに変わるというのです」(広告代理店関係者)

その上、キャスティングに際してタレントの薬物検査結果の提出要請をする局も出てくるのではないかと懸念する声も上がっている。

これに対し、大手芸能事務所幹部は不満を隠しきれない。

「そんなに信用できないなら、こちらから願い下げです。リストに関しても、完全にシロなのに噂が出てしまう人だっていますからね。風評被害にもなりかねませんよ。困ったものです」

改めて、ピエールや沢尻の犯した罪は大きいとわかる。さらに、別の芸能事務所幹部はこう語っている。

「特にナーバスになっているのはNHKだと聞きました。大河ドラマで続けて逮捕者が出て、受けた損害は甚大でした。今後、キャスティングの際にはリストや検査などの“身体検査”もさることながら、損害賠償額を具体的にするなどの対策を必ず行うでしょうね。うちの事務所にも“ワル”のイメージで売っている役者がいるので、オファーが来なくなったら死活問題ですよ」

クリーンなイメージの役者ばかりでは、キャスティングが難航するどころか、ドラマ作り自体が難しくなるのではないだろうか。

  • 佐々木博之(芸能ジャーナリスト)

    宮城県仙台市出身。31歳の時にFRIDAYの取材記者になる。FRIDAY時代には数々のスクープを報じ、その後も週刊誌を中心に活躍。現在はコメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中

  • 撮影堀川尚美

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