韓国・チョ氏の次は文大統領 検察が注視する“重大不正融資”疑惑

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10月に法相辞任後、ソウル大学に教授として復職していた曺氏。文大統領が日中韓首脳サミットで海外にいた12月23日に逮捕状が請求された

「検察の逮捕状請求の内容に納得できない」

12月26日、韓国のソウル東部地裁に出廷した前法相の曺国(チョ・グク)氏(54)は、集まった報道陣に向け自らの潔白を主張した。

しかし、検察の追及姿勢は厳しい。職権乱用として注目しているのが、ユ・ジェス元釜山市副市長の汚職捜査を曺氏が打ち切った疑いである――。

「ユ氏には’15年~’16年に複数の金融業者から4950万ウォン(約470万円)を受け取り、便宜を図った疑いがありました。ユ氏は’17年に大統領府の監察を受けます。その時、大統領府の民情首席秘書官だった曺氏が捜査の打ち切りを指示したとされるんです。疑いは、これだけではありません。’18年6月に行われた、蔚山(ウルサン)市長選への介入疑惑です。与党系の新人候補ソン・チョルホ氏が現職の野党系市長を破りましたが、選挙前に大統領府が警察に市長の不正情報を吹聴。選挙工作でソン氏を勝たせたと言われています。検察は、これを指示したのも曺氏と見ている。工作に関与したといわれるチョ氏の部下は、検察の出頭指示を受け’19年1月に自殺しました」(韓国紙記者)

こうした疑惑にからんでいるのは、曺氏だけではない。検察は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領も関与しているとにらんでいるのだ。

「まず、ユ氏の件です。ユ氏は、当時の廬武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の側近でした。ユ氏は首席秘書官をしていた文氏とも仲が良く、『兄貴』と呼んで慕っていた。また蔚山市長選に当選したソン氏も、文氏と同じ人権派弁護士で交友が深いんです。’12年にソン氏が国会議員選挙に出馬した際には、盟友の曺氏を後援会長にすえています」(同前)

さらに文大統領には、検察が注視する重大事案がある。懇意にしている病院への不正疑惑だ。

「ソウルにある『ウリドゥル病院』に対する融資問題です。この病院の院長は盧元大統領の腰の手術を執刀しましたが、財務状況は相当悪く倒産寸前と言われていました。それが近年一気に経営が改善。野党は、盧元大統領の首席秘書官だった文氏が病院に1000億ウォン(約92億円)の不正融資をしたのではと追及しているんです。院長の元妻は、文氏の著書の監修をしており家族ぐるみのつき合いだったとも言われています」(在韓ジャーナリスト)

検察の捜査は、文大統領にも及ぶのだろうか。大阪市立大学大学院の朴一(パク・イル)教授が話す。

「決定的な証拠がなければ、現職大統領である文氏への捜査、逮捕状請求は難しいと思います。与党としては、曺氏の捜査で、疑惑追及を一段落させたいと目論んでいるのでしょう。ただ、文氏が大統領の職を辞したら、話は別です。いろいろな証拠が明るみになり、一気に逮捕される可能性が高い。曺氏が文氏の意向をおもんぱかり、さまざまな形で動いていたのは事実でしょうから」

次から次へと疑惑が噴出する文政権。レームダック状態にあるのは間違いなさそうだ。

  • 写真ロイター/アフロ

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