羽生結弦が宇野昌磨に敗退 5週3連戦で心配される“疲労とケガ”
絶対王者が向かえた試練 2月の四大陸選手権で「4回転半」に挑むというが…
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「今大会の羽生は、最初からおかしかった。公式練習で身体が動いてなかったし、どこか落ち着きが感じられませんでした」(日本フィギュアスケーティングインストラクター協会副理事長・大西勝敬氏)
12月22日、「絶対王者」羽生結弦(25)が全日本選手権で優勝を逃す大波乱が起きた。羽生が日本人選手に敗れたのは’14年のNHK杯以来、なんと5年振り。羽生を下した宇野昌磨(22)はこれまで8度にわたって羽生と対戦をしてきたが、一度も勝ったことはなかった。
実はフリー演技直前に一般公開された個人練習の中で、すでに羽生敗北の兆(きざ)しは出ていたという。会場となった代々木競技場で練習を見ていたファンは話す。
「あの日の羽生くんはピリピリしていて、普段よりも早く練習を切り上げて、すぐにリンクを出て行ってしまったんです。一方の宇野くんは終始マイペース。自分の滑りを楽しんでいる感じでした」
これまでの羽生はミスをしても試合中に上手く立て直せる器用さがあったが、今回はそれが出来なかった。
「5週間で3戦という過密スケジュールもあって、集中力が限界だったのでしょう。演技を見ると全体的に準備不足で、追い込む練習をしてこなかったのがわかります。後半はバタバタしていて、見るからに疲労が足にきていたため、ジャンプはすべて回転不足でした」(前出・大西氏)
’20年2月には、四大陸選手権が行われる。羽生はそこで世界初の「4回転半」に挑むことを匂わせる発言をしたが、その準備は間に合うのか――。





『FRIDAY』2020年1月10・17日号より
撮影:近藤裕介