朝ドラ戸田恵梨香の夫・八郎役 松下洸平は第2の星野源になるか?

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奥手で不器用なくせに、お付き合いが始まったとたん、「キスはいつするんかな」とか「僕も男やで」なんて急に“男”を出して朝ドラファンを悶えさせている、『スカーレット』の八郎。言わずと知れた主人公・川原喜美子の夫だが、2019年11月21日放送の「心ゆれる夏」第46話から登場し、戸田恵梨香演じる主人公・喜美子とイイ感じになったあたりから人気が急上昇! “大人女子”は八郎のどこに萌えるのか? その魅力を探る。

NHK連続テレビ小説『スカーレット』公式ホームページより

最初は手強くても好きになったらメロメロ!? “ツンデレ男”八郎

八郎は、喜美子が働く丸熊陶業に入社した若手社員のひとりで、釉薬の研究をコツコツと重ねる真面目な青年。どのくらい真面目かというと、「毎日朝夕2時間も男女が2人きりでいたら、周りから何を言われるかわからない」という理由で、作陶を見学したいという喜美子のお願いを断ったり、名前で呼ばないと不満を抱く喜美子に対して、「付き合ってもいない人を気軽で名前では呼べない」と言ったりするほど。

それなのに、この2つの台詞の間に「僕にとっては、川原さんは女や!」と、明らかに意識していることを白状して “隙”を見せるという天然ぶり。この恋愛フラグが立ちまくりのシーンを、あざとさを感じさせることなく、「ごく当たり前の態度」として演じた八郎役・松下洸平が醸し出す妙に生々しい現実感。喜美子だけでなくテレビを観ていた視聴者も、八郎にハッとさせられた最初の瞬間だった。

八郎の良さは、内に欲望があるのに、表面上は気のない態度をとる“ツンデレ”なところにある。

喜美子が、名前を呼んで欲しいから付き合おうと直球を投げたのにも関わらず、付き合うことへの返答はせずに作陶の見学を了承して、「呼び方は川原さん、十代田(そよだ)さんで」と素っ気なく返す。なのに、土が上手くこねられない喜美子を背後から抱きしめるようにして、手取り足取り教える密着ぶりに「なんやのー!」と悶えさせられてしまう視聴者たち。

結婚だって、「お見合い大作戦でええ人と出会えたらええな思てます」と真顔で言っておきながら、喜美子に「行かんといて、好きや! 好きやねん、あんたのこと!」と言われると、「離さへん、僕はずっと離さへん」と抱き寄せる始末(しかも許可を取ってから行動する)。明らかに気があるくせに、相手の行動が起きてからじゃないと応えないって、本当にズルイ!

令和初のNHK朝ドラ『スカーレット』で主役の信楽焼陶芸家・川原喜美子を好演する戸田恵梨香。夫役・松下洸平との関西弁での自然なやり取りが話題だ

ところが、抱き合っているところを喜美子の父・常治に見つかってからの態度は、これまでと180度違うデレっぷり。結婚を許してもらえないと思いつめて「帰りたくない」と言った喜美子を優しくさとし、「一緒に頭下げよ」「好きな人のためなら殴られてもかまわない」なんて名言をさりげなく言ってしまうし、正式に結婚するまでは完全プラトニックな関係だと思っていたら、「キスはいつするんやろ」からの初キス。この“好きな女を前にして、抑えがたい愛欲がつい出てしまうあたりに漂う男の色気”こそが、八郎の最大の魅力なのだ。

そしてその色気は話が進むごとにレベルアップし、ツイッターに「#八郎沼」を出現させてしまうことになる。

日常のちょっとした仕草に隠れた色気! ストレートな愛情表現にキュン

「#八郎沼」は、八郎の魅力をツイッターでつぶやいている人が使うハッシュタグ。つぶやきを読むと、甘いシチュエーションよりも、日常の八郎の仕草に萌えるという意見が多い。

『『キスはいつするんやろ?』と言った後、喜美子が同様して振り向いた時の八郎の表情が好き」<第12週(69話)放送の感想>

喜美子にじっと見つめられた八郎が、動揺で目を少し泳がせてしまうものの、喜美子から目を離せずに見つめ合ったシーン。「このまま(キスに)もって行くべきか、抑えるべきか。いや、抑えられないだろう」と逡巡しているような表情に、「もうじらさないで!」という気持ちにさせられる。

「髪をほどいてあげるなんて、こんなエロいの朝から見せていいんですか!?」
<第13週(77話)放送の感想>

妹・直子が帰り、川原家にいつもの日常が戻って来た晩。疲れてぐっすりと眠る武志を布団に寝かせた横で、2人で話をしながら八郎は妻の髪をほどき、優しく頭をなでて……と、「これは誘っているよね!?」と視聴者の妄想を掻き立てた一幕。他所からは伺い知れないけれど、どこの家庭でもよくある営みという「日常感」がリアルに迫ってきて、人様の情事を “覗き見”している気分に。見る人によってはエロさを感じないシーンなので、八郎ファンならではの受け取り方かもしれない。

「おにぎりを頬ばる八郎。尊い……」<第14週(79話)放送の感想>

指についた米粒を舐めて食べただけなのに、目が離せないという「#八郎沼」らしいつぶやき。ほかにも「腕まくり」がいいなど、八郎の好きなところを挙げていくファンも多い。

「どんくさい男性をこれほどかわいく、いとおしく思う日が来るとは」<第14週(80話)放送の感想>

信作と喜美子に煽られ、空手の真似をして膝蹴りをする八郎。しかしその動きは「運動神経ゼロ」の鈍くささで、かなりダサイ感じだったが、逆にそこがかわいいという意見が続出。

1月に入ってからは、作品作りに行き詰まった八郎が見せる憂いの表情や、喜美子の才能に嫉妬してしまう苦悩の表情にも注目が集まっている。第15週では、新弟子・三津となにか起きるのではとざわついている「#八郎沼」。喜美子と八郎の愛はどうなってしまうのか、今後の展開から目が離せない。

八郎を演じる松下洸平はデビュー10年を迎えた舞台俳優

毎朝、朝ドラファンを翻弄している八郎を演じているのは、今作が朝ドラ初出演という松下洸平(32歳)。2008年に、絵を描きながら歌う「ペインティング・シンガーソングライター」の洸平としてデビューして活動する中で、ブロードウェイミュージカル『GLORY DAYS』への出演が決まり、初舞台を踏んだ。その出演をきっかけに芝居の道を進むことに決め、舞台・ミュージカルを中心に活動を開始。2018年には、舞台『母と暮らせば』の福原浩二役で、文化庁芸術祭演劇部門新人賞を獲得した、実力派だ。

『家政夫のミタゾノ』や『ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜』など、テレビドラマの端役として出演していたこともあったが、舞台を中心に活動していたため「知る人ぞ知る」という存在だった松下。俳優デビュー10年にして、朝ドラ俳優という大きなチャンスをつかみ、知名度が一気にあがった。さらに2019年12月13日、朝ドラ終わりの『あさイチ』にゲスト出演した際に見せた、八郎そのままの真面目で爽やかな青年っぷりも、人気に拍車をかけたという。八郎が今後どうなるのかと併せ、俳優としての将来にも期待が寄せられている。

デビュー10年越えで、俳優としてブレイクした芸能人といえば、星野源や高橋一生を思い浮かべる人も多いだろう。いずれも、長い活動の中で培ってきたものが「当たり役」を得て開花し、人気に火がついている。星野、高橋、松下に共通するのは、若い世代では出せないくたびれ感から出る色気や、大人らしく本心をうまく隠すちょっとしたミステリアス感があること。そしてごくさりげない演技をみているうちに、じわじわと魅力を感じさせるところだ。

松下はテレビ出演の際、今年は音楽活動も再開させたいと発言しているので、第2の星野源なる日は近いかも! 早くも年末の『紅白歌合戦』が楽しみだ。

  • 取材・文中村美奈子

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