カルロス・ゴーン 2月発売予定の本に記された「不都合な真実」

父親は「死刑判決を受けた殺人犯」だった

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アルノー氏の取材は、ゴーン被告が逃亡直前に立ち寄ったとされる六本木の外資系高級ホテルで行った。フランス語版は2月5日に出版される予定だという

レバノンで会見をして以降、連日のように個別取材を受けては、日本の司法制度への批判と自身の無実を繰り返し主張している日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)。事態は膠着(こうちゃく)しつつあるが、そんななか、1冊の本が話題になっている。フランス人ジャーナリストによる『LE FUGITIF(逃亡者)だ。

同書はフランスの日刊紙『ル・フィガロ』の東京特派員、レジス・アルノー氏と、経済紙『レゼコー』の東京特派員、ヤン・ルソー氏による共著。2人は日本人やフランス人、レバノン人など、ゴーン被告に関係した数十人にインタビューを行い、ゴーン被告の人生を多角的に浮かび上がらせたという。

本誌はアルノー氏に話を聞いた。

「本書の内容は、ゴーン氏の小さい頃から今までの人生をまとめたものです。彼の人生は、わかりやすいストーリーではありません。ですから、ゴーン氏が単なる悪人という見方は単純すぎます。同様に、ゴーン氏を逮捕した日本の法務省や検察庁が悪いという見方も短絡的です。本書では、双方の嚙み合わない見方を説明しようと試みました。

私たちは原告側、被告側、ゴーン氏の周辺の人々でも、ゴーン氏を好きな人、嫌いな人にそれぞれ取材をしています。一種のモザイク画的な手法で、彼の人生を説明しようとしました。ゴーン氏の事件に興味がある人――特に日本人やフランス人には、この本を読んで何かを学んでほしいと思います」

同書では、ゴーン被告の父親がレバノンで神父を殺害し、死刑判決を受けたという衝撃事実も明らかにされている。後に死刑から減刑された父親は、レバノン内戦の混乱に乗じて首都ベイルートからブラジルへ逃亡し、その後はリオデジャネイロでビジネスに成功したという。

アルノー氏が続ける。

「ゴーン氏の父親が死刑判決を受けていたことは事実です。詳細は本に書きましたが、父親が犯罪者としての人生を送ったにもかかわらず、ゴーン氏は大成功しました。それはすごいことです。

彼は完全にグローバルな人間です。私は執筆中から、ゴーン氏が外国に逃げる可能性を考えていましたが、日本人は絶対に逃げないと思っていたようですね」

全世界が注目するのが、ハリウッド映画ばりの脱出劇だ。はたして『逃亡者』でその内幕が明かされているのか――。

『FRIDAY』2020年1月31日号より

  • 撮影大野和基

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