13日目に勝ち越し 炎鵬“取組も好きな女性も計算ずく”の頭脳派

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初場所9日目、大関・豪栄道を押し出しで破った炎鵬

身長168cmの小兵・炎鵬(25)が、大相撲初場所13日目(1月24日)で勝ち越しを決めた。西前頭5枚目ながら上位陣を圧倒。体重99kgと幕内最軽量ながら存在感を示した。圧巻は160kg大関・豪栄道を破った9日目の一番だろう。2度目の立ち合いとなっても冷静で、突進してきた大関をかわし土俵際で押し出したのだ。

「死ぬほど緊張していました」

炎鵬は、支度部屋で息を弾ませながら報道陣に語った。100kg未満の力士が大関から白星をあげるのは、千代の富士と舞の海以来3人目。現在もっとも注目される力士である。

「炎鵬は身体が小さい分、よく相手力士のことを観察しています。翌日対戦する力士の動画を繰り返し見て、どこをどう攻めれば勝てるか常に考えている。負けても勝っても、その日の取組で気づいたことをタブレットにメモし次の土俵にいかしているそうです。本人も『生まれ変わったら取組の理論を考える研究者になりたい』と話す頭脳派。父親と兄が新聞記者のため、所属する宮城野部屋の力士たちは『頭の良さを受け継いだんだな』と感心しています」(相撲協会関係者)

炎鵬は石川県金沢市の出身。金沢学院大学人間健康学部の卒業時には、他の学生同様、地元企業への就職を考えていたという。

「大学時代に世界相撲選手権で連覇するなど、輝かしい実績があります。そのため繊維メーカーの面談を受けた際には、『ウチに来るより力士になったほうが絶対にいいよ』と熱心に諭されたそうです。特に就職後の展望を持っていなかった炎鵬は、角界を目指すことを決意。そこで炎鵬は、こう考えます。『自分は身体が小さい。はるかに身体の大きな力士を倒すには、パワーをつけるより技術を磨かなくては。今の角界でもっとも技術力が高いのは横綱・白鵬だ。白鵬の弟子になり技を学ぼう』と」(スポーツ紙相撲担当記者)

炎鵬はみずから宮城野部屋の門を叩き、白鵬の内弟子となる。入門当時の炎鵬の体重は95kgにも満たなかった。まず白鵬からされたアドバイスは「上位で勝つためには100kgを目指す」こと。炎鵬は、1日6食の白米とちゃんこで増量にはげんだ。

「体重は増えましたが、炎鵬本来のスピード感が弱まった。そこで、増量を重視しない考え方に方向転換したそうです。『食事に気をとられ取組に支障が出たら本末転倒だ』と。しかも炎鵬は白米から出る湯気の匂いが苦手で、食事が苦痛で仕方なかった。ただ、エネルギーとなる炭水化物はとらなければならない。現在では、パスタをおかずにちゃんこを食べていますよ」(前出・記者)

何事もよく考え、目的から逆算しての行動する炎鵬。テレビ番組で「好きな女性のタイプは」と聞かれ、「田中みな実」と答えたのも計算ずくだという。

「力士が出演する番組と言えば、ほとんどがバラエティです。有名女優の名前をあげても、共演できる可能性は低い。そこで炎鵬はバラエティによく出る、タレントの田中みな実をあげたんですよ。実際に会えるかもしれませんからね。もちろん田中みな実に好意があるのでしょうが、仲のいい御嶽海らとは『土屋太鳳や有村架純がカワイイ』という話で盛り上がっています」(相撲協会関係者)

今後はさらに上位を目指すことになる。相撲評論家の中澤潔氏が語る。

「見ていてワクワクする力士ですね。多彩な技で攻めてくるので、相手は何をされるかわからず考えすぎてしまう。大型力士たちは、炎鵬のスピードについていけません。小柄ですが最近では威圧感さえあります。このまま行けば、小結や関脇は十分狙えるでしょう。怖いのがケガです。同じく小兵力士だった舞の海は、負けた際に巨漢の小錦に覆いかぶされ左ヒザの靭帯を損傷する大ケガを負い引退の遠因となりました。技を磨くだけでなく、身体のケアも大切でしょう」

168cmの小兵が、場所ごとに存在感を増している。

  • 写真時事通信社

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