ZOZO前澤邸は推定100億円!? 富豪の豪邸から世相が見える
松任谷由実、「爆笑問題」太田光、ソフトバンク・孫正義 ほか
松任谷由実
高台にそびえるワンダーランド
推定3億円
東京・世田谷の高台に建つ南欧の別荘のような外観の豪邸から、女性が出てきた。きれいに日焼けして、大きめの帽子をかぶっている。迎えのタクシーに乗り込み、さっそうと出かけて行った。ここは、ユーミンこと松任谷由実(64)の家。塀から建物まで淡いピンク系のテラコッタ色に輝いている。高台の傾斜地に建てられているため、道路側の玄関部分(上写真)が2階という作りになっているようだ。隣にファミリー向けマンションが建っていて、その敷地とユーミン邸の広さがそれほど変わらない。いかに豪邸かがわかろうというものだ。
「芸能界でも知られた美邸で、ここに招かれたい! というタレントも多いですね。リゾート風の建築で、センスあふれる豪邸です。壁が崩してあったり、アーティストとしての遊び心が感じられます」(芸能レポーター・佐々木博之氏)
いかにもユーミンらしい世界が表現されている。デビューから45年。アルバム総売り上げが日本の女性アーティストナンバーワンの3000万枚。これまでに発表した曲は600曲。松田聖子をはじめ多くのミュージシャンに楽曲を提供し根強い人気を誇る。夫も音楽家の松任谷正隆氏。著作権料だけでも莫大な収入になるだろう。この豪邸は、独自の文化、世界観をもつ女王にふさわしい。
豪華な家に住む有名人は多いが、ひと口に豪邸といっても時代によって外観やこだわりのポイントは様々だ。他の芸能人や実業家の豪邸も見ていこう。
前回紅白歌合戦の総合司会も務めるなど最近引っ張りだこの内村光良(54)の自宅は目黒区。全体が淡いクリーム色の穏やかな外観だ。略奪婚と騒がれた妻の徳永有美アナも古巣のテレ朝で『報ステ』キャスターへの起用が発表され、さらなる豪邸に移る日も近いか。一方、レギュラー番組を多数抱える「爆笑問題」太田光(53)の豪邸は6SLDK。内部は光代夫人の趣味が色濃く出て、敷地いっぱいに建てられた要塞のような建物は威圧感たっぷりだ。斉藤由貴(51)邸は出身地の横浜市の高級住宅街にある。おっとりしたイメージそのままの落ち着いた控えめな外観で、不倫騒動はあったが、ガレージには夫婦2人の外車が停まっていた。
「最近の高級住宅の傾向では四角い箱のような無個性な外観が好まれますが、中に入ると地下にプールやトレーニングルーム、ワインセラーなど本格的な設備を備えています」(高級注文住宅の設計士)
芸能人も見た目の豪華さより、自身のこだわり重視に変わってきたようだ。
大地真央
さるすべりが咲く瀟洒な佇まい
推定6億円
内村光良&徳永有美
人気絶頂夫婦の安らぎの家
推定4億円
太田光&光代
外は要塞、中は夢を形にした自分の城
推定4億円
斉藤由貴
通学路に建つ自宅は仲良く並ぶ車が印象的
推定1億円
「文化の表現」から「使える」豪邸へ
豪邸にも流行があって、’80年代までは道路から家が見えないほどの規模で、作りは和風の庭付き一戸建てが主流でした。’90年代のバブル後は洋風の豪邸が流行しました。キーワードはゴージャス、あるいはリゾート。’00年代に入るといかに個性を出すかということでデザイナーズ建築がブームになりました。’10年代に一戸建てはダサいという価値観が登場し、ヒルズ族に代表されるIT長者などはタワーマンションを選びます。そして’10年代半ばから、シンプルで一見遊びがない豪邸が増えてきました。有名人とはいえ、人目に立ちたくない、プライバシーを守りたいという考えもあるのでしょう。
ここに紹介されている3氏の邸宅は、旧来の実業家や政治家の邸宅とは少し違っています。かつての豪邸は、主がいなくなっても保存して文化財になるレベルでした。家で「文化」を表現していたんです。
一方、現代の実業家たちにとって豪邸は、取引先の人を招くビジネスツールとなりました。海外では大事な商談相手は最終段階になったら自宅でもてなします。広く大きな家を使うことで取引先に安心感を与えるのです。
前澤さんは現代美術のコレクターとして知られているので、それを飾るための家なのかもしれません。住める美術館といった趣ですね。
(建築エコノミスト 森山高至氏)
以下の衛星写真は、「グーグルアース」で撮影された各氏の邸宅