不倫宣言さえも「らしい」と言われる小泉今日子のオトコ遍歴
ZOZOTOWN前澤氏とのラブラブっぷりを日々SNSにアップしては、世の人々を辟易とさせ続けている剛力彩芽。その一方で、堂々の不倫宣言をしながらも、「潔い」「キョンキョンらしい」という支持層が少なからず存在する小泉今日子。片や純愛、片や不倫。その歴然たるカベを乗り越えるほどに、ある種の説得力を持ち続ける「王道アイドル」小泉今日子の華麗なるオトコ遍歴と、その生き方をアラフォー・ライターが検証する。

15歳で神奈川県・厚木から上京し、16歳でデビュー。高校を中退してこの世界で生きて行くことを決めた彼女は、「最初は、とにかく就職させてもらってありがたかった」という感覚でアイドルに“就職”。1年後には「自分の意思で」バッサリと髪の毛をショートにし、今までのアイドル像とは何かが違うと思わせる匂いを発し始めた。以来現在に至るまで、“アイドル・小泉今日子”という商品の一番のプロデューサーであり続けている。
だからなのだろうか。一般人にとっての小泉今日子は、50歳を超えた今でも、王道アイドルであると同時に、カッコいいアネゴ的な女性にも見える。可愛くて清純そうなアイドルというものに憧れてなったアイドル、ではなくて、アイドルという仕事をきっちりこなして、変革もしてきた大人の女性、として映るのだ。
「勘違いするな!」というバッシングも当然浴びたものの、感情的になることもなく、しっかり反省もし、理解した上での発言であるというスタンスに潔ささえ感じさせた不倫宣言が、さらにアネゴっぷりに拍車をかけている。
もちろんコトが不倫だけに「恋に浮かれて」いる感じを出すのはご法度。それゆえに、男性サイドの「天然記念物みたいな人です(笑)」との、ニヤついた言葉に、“あのキョンキョンに惚れてる俺、惚れられてる俺”といった、どこか浮かれた微熱感を感じてしまい、女性たちから「見ていてイラつく」「カッコつけてて気持ち悪い」といった声が上がってしまうのだろう。
それに比して、キョンキョンはいたって平熱(下手したら低体温)だから、見ている側の気分を害さないのかもしれない。
どんなに有名な芸能人であっても、他人様の微熱っぷりを見るのは気持ちのいいものではない。ここ最近の剛力彩芽の微熱っぷりは最たるもので、「職業・剛力」であることを忘れ、「ほんとうのワタシ」の部分を見せつけられると、ファンでもない部外者であっても辟易としてしまう。
また、ジャニヲタ女子たちに言わせると、例えば、蒼井優がジャニーズと付き合うのは「許せない!」が、小泉今日子となると、許せないどころかお相手の男性のカブが上がるらしい。どんなオトコと付き合っても非難されず、しかも相手のカブをあげちゃうオンナ…同じ女として(同列にするな、キョンキョンだぞ)うらやましいです先輩!
しかし改めて見ると、小泉今日子という女性のオトコ遍歴は華やかだ。いっときは「恋愛する気力がない」といった発言もあったが、きちんと恋もして、破局もする。そして、隠さないというのは一貫しているようだ。ある意味これは人間として非常に健康的な生き方。“最後の恋”かもしれない現在の不倫は、さすがに隠さなければならない恋愛ではあったけれど、とにかく振り返れば振り返るほど、普通にそして健全に恋愛経験を重ねているように見える。
そしてなぜか「小泉今日子が恋に落ちた相手」という受動的な見え方ではなく、「小泉今日子が(主体的に)選んだオトコ」というフィルターがかかり、彼女が認めたくらいだから、いいオトコに見える、というマジックが起きるから不思議だ。
いわゆるゲーノージンの恋愛沙汰に過ぎない話だけれど、剛力彩芽の恋愛は、何の障壁もない純愛であるにもかかわらず、一挙手一投足にイラつかせられる。その一方、妻子ある男性と罪深き不倫をしている小泉今日子の恋愛は、腹が立つというより「彼女から、学ぶべきものがありそう」くらいに思えてしまう。
そんな彼女に、たしかに私たちは惹かれちゃっているのかもしれない。






小泉今日子 本誌がとらえた「熱愛全史」
’87年『チェッカーズ』藤井フミヤとお泊まり愛
’92年 5年後に弟・藤井尚之と半同棲
’93年 永瀬正敏と「週5蜜愛生活」
’06年 20歳下! 亀梨和也と通い愛→同棲
撮影:島颯太、齋藤雅昭(5枚目)、等々力純生(6枚目)、上本正春、菊地弘一、中井川俊洋、西原秀
文:里見有美
美容からファッション、読み物に至るまで幅広いジャンルのライターとして女性誌で活躍後、ネコ・パブリッシングで旅雑誌『TRUNK』の編集長に。退社後、フリーライター・エディターとしてweb媒体で執筆中