小島一朗容疑者を東海道新幹線殺傷事件に駆り立てた“殺人願望”
「一朗は自分の犯した罪について反省していません。(警察の取り調べに対しても)謝罪の言葉を述べていないんです」
6月9日に東海道新幹線内で突然ナタをふるい乗客3人を殺傷した、小島一朗容疑者(22)の父親が話す。
小島容疑者は容疑を認めているが、動機については「むしゃくしゃしていた。死刑はイヤだが無期懲役ならいい」と供述。横浜地検小田原支部(神奈川県)は7月13日から4ヵ月の予定で、責任能力の有無を判断するため小島容疑者を鑑定留置している。父親が続ける。
「8月に入り担当の医師と電話で話しましたが、一朗は『家族にご飯を食べさせてもらえなかった』と支離滅裂なことを言っているそうです。事件発生直後には、私と母親、祖母の3人で小田原警察署に面会に行きました。女性警察官が面会室のドアを開けると、そこに一朗がいた。でも一朗は即座にドアを閉め面会を拒否。翌日も面会を申し込みましたが、『誰とも会いたくない』と警察官に伝えたそうです。差し入れの下着や現金3万円、送った手紙も受け取りを拒否されました。警察には『親子の縁を切られた』など、家族への恨みつらみを話しているとか……。なんでも人のせいにする性格は、昔からまったく変わっていません」
父親は被害者の冥福を祈り、毎日仏壇に手を合わせているという。
「一朗がどうしてあんな事件を起こしてしまったのか、ハッキリした理由がわかりません。『ボクは悪くない』と話しているそうです。一緒に被害者や遺族の方に謝ることができるようになるまで、私たち家族も前に進めません」
小島容疑者は現在、担当医に「昔から人を殺す願望があった。刑務所に入りたかった」と話しているという。
撮影:蓮尾真司、丸山武久
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