「これから恋もしたい」デヴィ夫人80歳 不倫&クスリ問題を斬る
2月6日、80歳の誕生日を迎えたデヴィ夫人。昨年2月に発売後、重版に次ぐ重版で11万部のヒット作となった自伝『選ばれる女におなりなさい』がこの日、『漫画版 選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の華麗で激動なる人生』となって発売されるということで、お披露目記者会見後に話を訊いた。

インタビュー後にお祝いのパーティーが控えているということで、真っ赤なドレスに身を包み、いつにもまして妖艶なデヴィ夫人は、記者会見の疲れも見せず背筋をピンと伸ばしてソファに座っていた。目が回るようなスケジュールをこなし、疲れることはないのだろうか――。
「私、疲れるということがないの。どんなに忙しくても毎晩お酒を飲みますし。眠いと思うことはあっても、疲れたと思うことはない。少しでも時間があると、何か用事を入れてしまうの。
寝る前にも、夜中目が覚めた時にもたっぷりお水を飲むから、毎晩お酒を飲んでいるけど肝臓は何ともないわ」
そうはいっても御年80歳である。例えば仕事もない、人と会う予定もない休日、「何もしたくない」という日はあるのでは?
「何もしない、ということが苦手なのね。予定がない日でも絵を描いたり、掃除をしたり、片づけをしたり、何かしら動いているわね」
そう笑い、体の衰えを感じることは皆無という。階段だってどんどん登っていく――。
「この間、歯医者さんに驚かれたのですけど、歯は今でも全部自分のもので、虫歯もなし。開業して30年だけどそんな人は初めて、奇跡だと言われたわ。そう言われた私のほうが驚いたわよ。
そもそも日本人は、歯に対する認識と意識が低すぎるわね。欧米、特にアメリカでは歯のキレイさがその人のパーソナリティに大きく関わるから、子どもの頃からとても歯を大事にする。あちらの会社では、歯科医のアポイントメントがあると言えば、勤務中に3時間ほど仕事を抜けることなんて当たり前。それくらいプライオリティが高いのね。
私も1日に5回は歯を磨きます。日本人の歯に関する知識のなさと、意識の低さは問題ね」
恐れ入るばかりだが、持って生まれた美しさに加え、忙しい中でもきちんと自分のカラダを理解し、ケアしていることが話の端々に見て取れる。ただ、それは「ストイック」というのとも少し違う。今でも大会に出るほどの腕前のボールルームダンス。3月1日に幕張メッセで開催される大会で、タンゴとスローフォックストロットを踊るというが――。
「ずっと継続してレッスンをしているわけではなくて、大会の3ヵ月くらい前から集中して練習するの。お勉強でもなんでもそう。直前になって一夜漬けで頑張って何とかしてきたのね(笑)」
そして世界中にお友達のいるデヴィ夫人。忙しいスケジュールを縫って、どのように友人関係を保ち続けているのだろうか。
「世界中の友人からお誕生日パーティーによばれるから、そのたびにテーマに沿った仮装をして参加するの。衣装を揃えて、飛行機に乗ってと本当に忙しいから、芸能界のお友達はほとんどいないわ。番組でご一緒しても、そのあとプライベートで連絡を取ることはほぼないわね」
だからこそ俯瞰した視点を持つことと、忖度のない発言が可能なのだろうと納得。そして、記者会見での発言にあった「これから恋もしたい」の真意は? どんな人とどんな恋を?
「一緒に世界を旅行して、一緒にいろいろなお食事をして楽しい会話ができる方との恋がいいわね」
燃えるような恋ではなくて、穏やかな恋ということ?
「もう燃えないわよ……(笑)。22歳年下の方と15年お付き合いしたこともあるけれど、それももういいわ。ただし、共に愉しく過ごすためには財力がないとダメね」
100歳まで生きる! と宣言したデヴィ夫人だからこそ、新たな出会いも想定内だ。そして、今世間を騒がせている不倫問題についてどう思うかを訊いてみると――。
「ただの火遊びならまだしも、継続して付き合っちゃダメね。そして、絶対に他人にわからないようにするのがルール。周囲の人を傷つけてはダメです。人間だもの、恋することは仕方ないけれど、お相手の奥さんに対する挑発、侮辱、刺激なんてもってのほか。不倫自体ではなく、そこから透けて見える人間性の低さがゆるせないわ。
かの有名なイングリッド・バーグマンでさえ、不倫が明らかになってハリウッドから追放されたくらい、社会的にはゆるされないこと。一方、フランスでは夫婦がお互いににゆるし合うことでもある。他の人に迷惑をかけていないのであれば、記事にもならない。故ミッテラン大統領に何人愛人がいて子供があっても、それがどうした? ですよ。それが大人の社会なの」
もうひとつ続出する芸能人のクスリ問題については?
「みなさん、どこか弱いのね。シャンパンくらいにしておけばいいのに……。どんなに素晴らしい俳優や女優でも、クスリの力を借りていたのね、とがっかりしてしまうわ」
最後に、これから始めたいことについて訊いてみた。
「まだ言えないことも多いけれど、世界を舞台に社会的な活動をしていくつもりです。自分が与えられたものは独り占めしないで分け与えないとダメ。いくつになっても、どんなに豊かになっても、目的、目標、使命のない人は幸せになれないのじゃないかしら」
今後も、デヴィ夫人の活躍から目が離せない。