「見ようとは思わない」吉本・大﨑洋会長が語った宮迫博之への苦言
吉本とのエージェント契約で復帰した田村亮とは大きな温度差
二人の「闇営業芸人」の明暗は、ハッキリと分かれた。
ロンブー・田村亮(48)は1月30日に相方の田村淳(46)とともに復帰会見を開き、記者から温かい拍手で迎えられるなど、すっかり許された印象。一方の宮迫博之(49)は1月29日に突如としてユーチューバーデビューして世間を驚かせたものの、テレビ復帰の目処はまったく立っていない。
反社組織のパーティに参加し、ギャラをもらったのは同じなのに、なぜこうも差が出てしまったのか。二人の〝元〟所属先である吉本興業は、彼らとどうかかわっていくつもりなのか。本誌は吉本のドン・大﨑洋会長(66)を自宅前で直撃。約40分にわたり取材に応じた。
――亮さんと宮迫さんについてお伺いしたい。
「ええよ。よかったー、おネエちゃんと一緒に帰ってこなくて(笑)」
――亮さんの復帰についてどう思われますか。
「吉本とのわだかまりはまったくない。騒動のとき、亮君と宮迫君が二人で会見を開いたでしょ。あのときは行き違いや情報不足があって、会社に不信感を持っていたんやと思う。会社が守ってくれない、という勘違いがあった。言うなれば、〝魔法〟にかかっているみたいな感じだった。その魔法が解けたように見えるんで、純粋に良かったなぁと思いましたよ」
――亮さんは、淳さんと一緒に設立した個人事務所に所属し、吉本とはエージェント契約ということになっています。
「俺が勝手に思ってるだけやけど、最初はエージェント契約でも、すぐに吉本とのマネジメント契約に戻るんちゃう? そうなってくれたら、すごく嬉しいよ」
――亮さんのテレビ復帰は、いつ頃になりそうですか。
「具体的な話はわからんけど、吉本として放送各局にお詫びに行って、それとともに亮君の復帰についてもお話をさせてもらうやろうね。2月中旬くらいから(各局に)行くんちゃうかな」
――宮迫さんのユーチューバーデビューについては。
「知り合いからメールで聞いたな。でも、見ようとは思わない。ああ、そうなんだって感じやね。上手くいけばええなとは思うよ」
――動画のなかで「契約を解除されている」と言っていました。
「本人が(吉本を)辞めたいと言い出してのことやからね」
――現在、宮迫さんは明石家さんまさんの個人事務所に所属している。さんまさんは「復帰はまだ早い」という趣旨の発言をしていました。
「吉本としてどうこう言ったわけやないよ。さんま君独自の判断。世間様の空気を感じながら、さんま君の物差しで判断したんやろうな」
――宮迫さんとは、エージェント契約する予定はないんですか。
「知らんね。藤原(寛・副社長)君やマネージャーが連絡取り合ったりはしてると思うけど。可能性として(エージェント契約が)ないわけやないけど、すぐって話ではないやろうね。個人で活動していくほうが良いことかもわからんし」
――さきほど、「亮君は魔法が解けた」と言っていました。宮迫さんは。
「まだちょっと魔法が解けていないんちゃうかな。ユーチューバーデビューという選択を含め、全体の雰囲気を見ていると、個人的にはそう思うね」
はっきりした言葉こそなかったが、大﨑会長との会話の端々から伝わってきたのは、宮迫と亮、二人に対する吉本としての温度差だ。
吉本への不満をぶち上げた「闇営業会見」から半年。「世間が許せば、吉本も許す」。それが二人の「復帰の分かれ目」だったのかもしれない。
『FRIDAY』2020年2月21日号より
- 撮影:等々力純生