都庁ピアノで超絶技巧!ポップスピアニスト・ハラミちゃんが大人気

ストリートピアノ界でも随一の人気者が姿を現すと聞いて、東京都庁展望室のピアノの前で直撃してみると――

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ハラミちゃんが演奏を始めると、ピアノの周りには大きな人だかりができた

今、街角や駅、空港、商業施設などに置かれ、誰でも演奏することができる「ストリートピアノ」が世界中で注目を集めている。

昨年4月、東京・新宿にある東京都庁の展望室にも、芸術家の草間彌生監修による”都庁おもいでピアノ”が設置された。ここでは、ピアノの演奏を披露したい一般の人に混じって、ほぼプロとも言えるピアニストYouTuberも数多く出没し、その美しい旋律と超絶技巧を披露している。そのため、彼らの登場を待つファンも押し寄せているのだ。

そんなピアニストYouTuberで大ブレイク中なのが、『ハラミちゃん』。昨年YouTubeデビューした彼女は、総再生数7300万回を超え、チャンネル登録者数も現在30万人! ’19年にデビューしたすべてのYouTuberの中でも再生回数ランキングも堂々18位という人気ぶりだ。そんなハラミちゃんが、都庁ピアノで演奏をするという情報を入手。さっそく都庁に向かった。

演奏したのはまさかの『BiSH』!

都庁の展望室は老若男女問わず、多くの観光客でにぎわっていた

すごい数の観客がピアノを取り囲んでいる。ここでは、プロでもアマチュアでも、ピアノが弾きたければ、とにかく並んで順番に演奏するのが掟である。演奏時間は5分以内と決められているという。

列に並ぶハラミちゃんは、トレードマークの帽子をかぶっている。並んでいる間にも、小学生の男の子に「ハラミちゃんですよね。握手してください」などと声をかけられる人気者だ。何やら彼女はスマホに耳を近づけている。ようやくハラミちゃんの番がやってきた。ピアノを取り囲む人の数がいっそう増えた。

「楽器を持たないパンクバンド」、『BiSH』の『プロミスザスター』という意外な選曲に、観客も皆「おお!」と驚きの声を上げる。この演奏の後、ファンだという小学生の男の子の要望で、ハラミちゃんは彼と『パプリカ』を連弾して見せた。

最近までは普通の会社員だった!?

さて、演奏が終わったハラミちゃんを直撃すると、こころよくインタビューに応じてくれた。

演奏を終えたハラミちゃん。帽子がトレードマークの彼女は、老若男女、外国人にも大人気だ

気になるのは、列に並んでいたときにスマホで何を聴いていたのか。

「あれはBiSHの曲を聴いてたんです。初めて演奏するんで。私、絶対音感があるので2、3回聴けば演奏できちゃうんです。たくさん人が集まって、大変なことになったらご迷惑になってしまうので、告知をすることは避けています」

確かに、彼女のパフォーマンスを見るために、多くの人が集まっていた。ざっと見積もっても50人はいただろう。告知をしてしまったらファンが殺到してしまうのもうなずける。

彼女は、年齢、本名非公開。4歳からピアノを弾き、実は音大出身なのだという。最近まで普通の会社員だったのだが……。

「働き過ぎで体を壊しちゃったんです。私、性格的になんでもやり過ぎちゃうんですよ。それで会社を辞めて休養してたんですが、友人に“気分転換にピアノ弾きに行こうよ”と誘われて、去年の6月に都庁に来たんですね。その時に弾いたRADWIMPSの『前前前世』をYouTubeにアップしたら177万回も再生されて。いわゆるバズったんですね」

彼女のYouTubeチャンネルを見てみると、最初の頃はスタジオのエレクトリックピアノで演奏している姿が主。手元だけで顔出しはしておらず、せいぜい1万回再生されればいい方だったのだ。

「あとは、やはり都庁でX JAPANの『紅』がバズりました。何と400万回だったんですよ」

地方にもお呼ばれ! 子供たちにも大人気に

以来、都庁ピアノだけでなく、横浜、銀座、代官山などいろんな場所のストリートピアノでも演奏し、どんどんチャンネル登録者数を増やしていったのだ。

さらに、YouTubeでの人気を知った地方の商店街やショッピングモールなどが、集客のためにハラミちゃんを招くことも増えた。そこで彼女は、子供たちからの人気を目の当たりにしたという。

「例えば『パプリカ』をやると、子供たちが踊ってくれるんですね、一緒に歌いながら。岡山、広島などに行って声をかけられるのが嬉しいですね」

確かにYouTubeを見ている子供たちは多い。大人以上に熱中していると言えるだろう。中でもピアノを習ったりしている子たちにとっては、ハラミちゃんは「神」なのだ。

「基本的には、今30代~40代のみなさんが懐かしいな、と思えるようなJ-POPを中心に選んでいます。でも、その場でリクエストを受け付けることも多いので、まあ何でもやっちゃいますね(笑)」

2月末には、東京と大阪でのライブ公演も行なうというハラミちゃん。ネットでチケットの申し込みをしたところ、1分で売れ切れたというから驚きだ。ちなみに”ハラミちゃん”のニックネームは、自分がお肉のハラミが好きだからとのこと。

「だから、ファンの皆さんは『お米さん』と呼んでるんです(笑)。お肉とご飯の相性はいいですからね。子供のファンの子は『子米ちゃん』と呼んでいます。せっかく皆さんに楽しんでもらっているので、YouTubeという手段を有効に使ってピアノの存在をもっと身近なものにしていきたいですね。大大大目標なんですが、日本、世界を代表するポップス・ピアニストになりたい!」

音楽は人を笑顔にする――。ハラミちゃんを見ていると「まさにその通り」と納得してしまう。みなさんもどこかの街のストリートピアノでハラミちゃんに遭遇するかもしれない。ぜひ足を止めて、その音色に耳を傾けてはいかがだろうか。

  • 取材・文小泉カツミ

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