夏の甲子園で全国制覇 花咲徳栄の元主将が強盗犯に転落した理由

名門・駒大野球部に進学後に待っていた転機

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千丸被告は土地勘のないはずの千葉県八街市の住宅で仲間と犯行におよび、千葉県警佐倉署(写真)に逮捕された

「彼は野球のためなら、すべてを犠牲にできる人でした。尾崎豊やザ・ブルーハーツが好きでしたが、趣味はそれくらい。ゲームもしませんし、食事、睡眠もすべて野球につなげて考えていましたね」

高校時代の友人は、千丸剛(ちまるつよし)被告(20)のことを本誌にそう語った。

千丸被告は’17年の「夏の甲子園」で全国制覇を果たした花咲徳栄高(埼玉)の2番打者でセカンド、そしてキャプテンだった。チーム随一の練習量で部員を引っ張り、夏の県大会、甲子園では打率4割超えを記録した。

だが、’19年4月26日夜に千丸被告は仲間4人と共謀して、千葉県八街(やちまた)市の住宅に金品を目的に押し入った。

「彼らは住人の60歳男性の頭をバールで殴りつけて重傷を負わせた挙げ句、男性の妻の顔を刃物で切り付けたんです。その際、妻が大声で助けを呼んだため、千丸被告らは何も取らずに逃げ出しました。実にお粗末な手口です。その後、千葉県警佐倉署が防犯カメラの解析などにより犯人を特定。昨年12月から今年1月にかけて、千丸被告を含む4人が強盗致傷と住居侵入、窃盗の容疑で、一人が窃盗未遂ほう助の容疑で逮捕、すでに起訴されています」(全国紙地元支局記者)

甲子園で栄冠に輝いてから、わずか2年半後に「強盗犯」として逮捕。高校卒業後は、強豪・駒澤大学野球部に入部した千丸被告にいったい何があったのか。

「大学で野球をやめたことがすべてだと思います。1年生の夏に退部して、同時に大学も退学したんです」

千丸被告の知人はそう明かす。

「駒澤大の野球部は上下関係に厳しいことで知られています。千丸は1年生のときから試合に出ていたから、先輩からの風当たりが強かったのかもしれません」

一方で、こんな情報もある。

「千丸は野球部の先輩のおカネを財布から窃盗しようとして見つかり、居場所がなくなってしまったんです」(駒大関係者)

失意のまま大学を去った千丸容疑者は、翌春には強盗グループの一味となった。

スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏はこう手厳しい。

「名門校のキャプテンというのは、勝つことにこだわることがすべてで、世間のリーダー像とは別物。人間的な成熟とは関係ないんです。千丸容疑者は自分の立場や影響力を自覚してなかったのでしょう。過去の偉業や仲間たちの努力に傷を付けただけでなく、今後、母校が甲子園で優勝しても、今回の事件がついてまわることになる。勝つことだけを教えている全国の名門校は、生徒にこのことをちゃんと伝えたほうがいい」

行き過ぎた勝利至上主義が強盗犯を生んだのか――。

’17年夏の甲子園で全国制覇を成し遂げ、主将として優勝旗を受け取った。チームメイトには、西武の西川愛也(まなや)と中日の清水達也がいた

『FRIDAY』2020年2月21日号より

  • 撮影蓮尾真司(佐倉警察署)写真時事通信社

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