森星出禁記事にドリカム中村正人が否定も 謎が深まるブログの内容
『週刊女性』(2月25日号)に掲載された記事によれば、ある事件がきっかけで、モデルの森星が『DREAMS COME TRUE』のライブに出入り禁止になっているというのだ。しかし、この記事に対して、ドリカムの中村正人が反論。そのブログの内容が波紋を呼んでいる。
事の顛末はこうだ。ドリカムの“大ファン”だと公言している森が、昨年開催された全国ツアーライブを観に行った際のことである。森はライブを終えたドリカムの楽屋を訪ねたのだが、同行していた男性が楽屋の前で大声を上げて騒いだり歌い出したりした挙句、持ち込んだスケートボードを乗り回し始めたというのだ。
そんな“狼藉”は看過できるはずがない。ドリカムの楽屋からスタッフが飛び出してきて二人はこっぴどく叱られ。男性はもちろん連帯責任で森もドリカムライブ“出禁”となったという。
常識ある人たちは“招待されたコンサートでそんな振る舞いをするだろうか”と疑問に思うだろう。だが、この男性がアーティストの『YOSHI』だと知ったら、「さもありなん」と言う人は多いかも。弱冠16歳ながら、すでにモデルとしても活躍し、雑誌の表紙を飾り、CMにも出演。昨年は俳優デビューして映画の主演を張るなど話題の新人だ。
彼が注目を浴びたのはその仕事ぶりだけではない。映画で共演した先輩俳優や監督にタメ口をきき、ゲスト出演したテレビ番組では、初対面の明石家さんまを“さんちゃん”呼ばわりし、お尻に“カンチョー”するなど、その傍若無人ぶりに唖然とした人は多い。
同誌の記事を読んで、読者の多くは「とばっちりを受けた星ちゃんがかわいそう」そして「YOSHIは出禁になってもしょうがないな」と感じただろう。それで終わるはずだったのだが、中村のブログによって“?”が浮かんでしまったのだ。
否定したブログによると、
≪この記事について調査した結果、記事の根拠となる内容の発言をした「レコード会社関係者」と「イベント運営スタッフ」の存在は確認できませんでした≫
という。また、YOSHIがドリカムの楽屋前で大騒ぎし、スケボーを乗り回したと書いてあることについて、
≪ライヴ終了後、本人楽屋から遠く離れた関係者控室にご挨拶に行ったのは中村だけで、その時点で記事のようなことはありませんでした≫
と綴っている。これに関してはちょっと意味不明だ。そして、スタッフが森とYOSHIを叱責し“出禁”を言い渡したことに関しては事実でないとしている。つまり『週女』の記事は“ウソ八百”だという主張だ。
常日頃、週刊誌に対して疑念を抱いている人たちやブログを見た人たちはきっと「それ見たことか。だから週刊誌は信用できない。いつもウソばっかりだ」と思うだろう。
だが、ちょっと待てよ。本当に“ガセ記事”なんだろうか。
少なくとも名の知れた週刊誌の記者は、記事を作るために緻密な取材を重ねるものだ。事実無根の記事を出したら訴えられる可能性だってあるわけだから、いい加減なことはできない。事実と確信できるまで入念に取材し、しっかりウラを取るために関係者に話を聞く。しかし業界の不文律である“情報源の秘匿”は徹底しなければならない。
つまり、週刊誌の記事では場合によって、誰が記者にそんなことを語ったのか、簡単には分からないようにしているのだ。でなければ、情報を寄せてくれる人はいなくなる。中村氏に問いただされて「はい、私です」なんて手を上げる人はいるわけがないだろう。
そして何よりも疑問に思える点は、記事の内容が事実無根なら、中村氏ではなく、騒動の中心となっている森とYOSHIが声を上げるのではないかと思うのだが。誤報であれば、彼らの所属事務所も黙っていないだろう。そんな記事は無視しとけばいいと思っているのか。あるいは、そうしない理由が何かあるのか。例えば、実際には記事を否定できないような事実があった、など。
勘ぐってしまうのは、中村が森に≪森星様を傷つけ、ご迷惑をおかけしてしまったことをお詫び申し上げます≫と謝罪していることもある。なんかしっくりこない。これは、“確認はできなかったが週刊誌に情報を伝えた人物がいて、記事になってしまったこと”を謝罪しているのか、“二人を叱責したスタッフはいなかった”ということにして、そんな人はもともといなかったのだから、つまり“あなたが出禁”なんてことはないですよと、暗に彼女に伝えているとも取れるのではないか。
そうしておけば、森は自ら記事の内容を否定できるからだ。
気になる点はもう1つ。今回の中村のブログでは、騒動の中心として名前が挙がってしまった森への配慮は見られるのだが、もう1人の登場人物であるYOSHIについては何も言及されていない。
騒動を報じた『週刊女性』へも気遣っている様子がうかがえるのに、だ。
『週刊女性』はこのブログに対して何かしらの反論をするのだろうか。謎は深まるいっぽうである。
- 取材・文:佐々木博之(芸能ジャーナリスト)
- 撮影:坂口靖子
芸能ジャーナリスト
宮城県仙台市出身。31歳の時にFRIDAYの取材記者になる。FRIDAY時代には数々のスクープを報じ、その後も週刊誌を中心に活躍。最近は、コメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中