9期連続の最高益ワークマン 次に狙う意外な市場と不安要素

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東京・板橋区内にあるワークマン。宮崎県など一部の地域をのぞき、都市部の郊外を中心に全国展開している

作業服量販店「ワークマン」の勢いが止まらない。2月3日に1月の業績速報を発表。既存店売上高は21.1%増と大幅な伸びを示し、今年3月期まで9期連続の最高益を達成する見通しなのだ。経済ジャーナリストの松崎隆司氏が、絶好調の原因を分析する。

「ワークマンは、’80年にスーパー『いせや』の一部門としてスタートしました。主に建設現場で働く人向けの卸業者でしたが、PB(プライベートブランド)をどんどん開発していったんです。商品の多くは、作業員向けのしっかりした素材を使用しています。そうした素材を利用して売り出した、安くて丈夫なスポーツウエアや家庭用品が好評。例えば厨房用のシューズは、『滑りにくくて安心』とウケています。今年の冬には、温度調整できる電熱線内蔵のベストもヒットしました。国内の店舗数は846(’19年9月)に達し、ユニクロを抜いています。もはや作業員向けのイチ専門店ではありません。ワークマンの店舗の約9割がフランチャイズ制ですが、好調を受けオーナーになりたいという希望者が急増しているんです」

ワークマンは一般消費者を取り込むため、’18年9月に新業態「ワークマンプラス」をスタートさせた。洗練されたデザインでファッショナブルな商品も多く、大半が男性だった店内に女性が急増。ネット上に、「ワークマン女子」という検察ワードが出現するほどのブームになっている。首都圏、中部、関西の郊外を中心に展開してきたワークマンが、次に狙うのは“意外な市場”だ。

「沖縄です。3月に浦添市でワークマンプラスを初出店させ、9月には北谷町で2号店の開業を予定しています。ワークマンは沖縄に6店舗ほどありますが、’19年の店舗平均売上高は前年比50%増と急激な伸びを示しているんです。ワークマンプラスでは、沖縄の気候に合わせた熱をさえぎる効果のあるシャツや、空調ファン付きの洋服を販売するとか。1号店は敷地面積625㎡をほこり、幅広い客層を取り込む予定です」(全国紙経済部記者)

快進撃を続けるワークマンだが、不安要素がないわけでもない。今後10年でさらに400店舗増やし、初めて新宿や渋谷など都心部に進出する計画なのだ。賃料の安い郊外で展開していたワークマンが、果たして地価の高い都心で通用するのだろうか。前出の松崎氏が語る。

「十分通用すると思いますよ。店が増えればワークマン同士で客を奪い合うのではという声もありますが、10年で400店舗なら1年の増加数は40ほど。それほどの急拡大とはいえません。ワークマンには作業員という、安定した顧客がいます。郊外の一般顧客である家族連れに加え、さらに都心部では若い人たちを獲得できる可能性がある。家の近くに店舗があれば、お年寄りも通いやすいでしょう。沖縄を含め店舗が全国に広がれば、独自の物流網確立にもつながります」

いまや一大アパレル量販店に成長したワークマン。沖縄と都心で、さらなる拡大を目指す。

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