プロ2年目の明暗 小園は開幕スタメンも根尾がエラー連発の理由 | FRIDAYデジタル

プロ2年目の明暗 小園は開幕スタメンも根尾がエラー連発の理由

  • Facebook シェアボタン
  • X(旧Twitter) シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
報徳学園からドラフト1位で広島へ入団した小園。初球から振る積極的な打撃で頭角をあらわしつつある
報徳学園からドラフト1位で広島へ入団した小園。初球から振る積極的な打撃で頭角をあらわしつつある

折り返し地点にさしかかったプロ野球・春のキャンプ。広島の2年目・小園海斗のバッグには、トレーニングウエアや下着など必要最低限のモノしか入っていない。唯一の娯楽グッズは、任天堂の小型ゲーム機「スイッチ ライト」だ。

「普段の小園は朝から晩まで練習漬けで、宿舎に帰れば食事をして寝るだけの毎日です。気分転換は休日のゲーム。持ってきたソフトは『実況パワフルプロ野球』だとか。負けず嫌いの小園らしく、チームは広島を選択し自分が打って勝つまで繰り返しやっているそうです」(スポーツ紙記者)

「パワプロ」での気分転換が功を奏したのか、小園に対する首脳陣の評価はうなぎ上りだ。2月13日の紅白戦では6番ショートで先発出場。2安打1盗塁と結果を残した打撃面だけでなく、外野に抜けようかという当たりを何度も好捕する守備範囲の広さも見せた。

「オフのウエイトと食事量の増加で、身体が二回りも大きくなりました。その分、打球がよく飛ぶ。広島の練習量は12球団随一と言われますが、毎日遅くまで素振りを繰り返し、根を上げることがありません。首脳陣も期待し、厳しく指導している。普通1~2年目の若手だと、コーチから『そんな捕り方じゃダメだ!』なとど叱責されるとシュンとして落ち込むものです。小園は違います。注意されても、苦笑いするぐらいで動じることがない。ふてぶてしい態度を見て、高信二ヘッドコーチなど『たいしたもんだ』と感心しています。ショートのレギュラーだった田中広輔が、昨年大不振でした。佐々岡真司監督は『ショートは(田中と小園)の2人に競争させる』と公言している。開幕スタメンもありえますよ」(球団関係者)

178cm、84kgの堂々とした体躯。昨年は一軍で58試合に出場し40安打、4本塁打をはなった
178cm、84kgの堂々とした体躯。昨年は一軍で58試合に出場し40安打、4本塁打をはなった

その小園の打球を、2月16日の広島との練習試合でエラーしてしまったのが同じく2年目の中日・根尾昂だ。

「昨季は木のバットへの対応に苦しみましたが、今季はだいぶ慣れたようです。広島との練習試合では、途中出場ながら2打席連続で三塁打を放っていますから。一方、守備では苦しんでいます。同じショートには京田陽太という絶対的な名手がいるので、このままでは試合に多くは出られない。そこで外野にも挑戦していますが、不慣れなためミスが多いんです。2月13日のDeNAとの練習試合では左翼を守りましたが、打球の目測を誤り大きく頭上を越される失策も。仕方ない面もありますが、試合後、与田剛監督は『まだまだ満足できるところにきていない』と不満そうな顔をしていました」(前出・記者)

ただ、気持ちは衰えていない。2月15日のロッテとの練習試合では、大阪桐蔭高のチームメイトだった藤原恭大と対面。試合後には報道陣にこう語り負けん気をのぞかせた。

「やっぱりイイ打者だなと思いました。(ライバルとして)絶対に負けたくないという思いはあります」

昨年一軍で4試合の登板に終わった日本ハムの吉田輝星(19)も、強い危機感を持っている。昨年から身体を絞り、体型を一新。持ち味のストレート強化に励んでいるのだ。

「1年目はプロで通用するようにとムリに身体を大きくし、フォームのバランスが崩れてしまった。首回りなど、顎とつながっている印象を受けるほど太かったですからね。今年はだいぶ身体を絞り、甲子園でみせたストレートのノビを取り戻しつつあります。2月15日の紅白戦では、大田泰示、近藤健介などの主力を相手に1回を無安打無失点。開幕一軍へ向け、必死のアピールを続けています」

果たして、今季ブレイクする2年目選手は誰だろうか。ロッテの正捕手だった、野球評論家の里崎智也氏が語る。

「期待が大きいのは小園でしょう。オフには鈴木誠也と自主トレをともにし、同じメニューをこなして顔つきも変わった。田中広輔と、サードとショートの併用で使われるのではないでしょうか。根尾と吉田は、まだまだ時間がかかるでしょう。中日の野手陣は内外野とも守備力が高く、根尾がつけ入るスキがない。吉田のストレートが強化されたといっても、高校生レベルをこえていません。2人とも長い目で見たほうがいいと思います」

まだ2年目、されど2年目。ゴールデンルーキーが現れれば、スグに忘れ去られてしまう厳しいプロの世界だ。彼らの生き残りをかけた戦いは続く。

ショートが定位置。守備範囲の広さにも定評が
ショートが定位置。守備範囲の広さにも定評が
物怖じしない性格でチームにも溶け込んでいる
物怖じしない性格でチームにも溶け込んでいる
右投げ左打ち。身体が一回り大きくなり長打力も増した
右投げ左打ち。身体が一回り大きくなり長打力も増した
遠投110mの強肩で深い位置からも走者をアウトにできる
遠投110mの強肩で深い位置からも走者をアウトにできる
朝から練習に明け暮れ宿舎では食事して寝るだけだという
朝から練習に明け暮れ宿舎では食事して寝るだけだという
50m5秒8の俊足の持ち主でもある
50m5秒8の俊足の持ち主でもある
唯一の息抜きはプロ野球ゲーム
唯一の息抜きはプロ野球ゲーム
昨季はフレッシュオールスターに出場しMVPに輝いた
昨季はフレッシュオールスターに出場しMVPに輝いた

Photo Gallery10

FRIDAYの最新情報をGET!

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事