「紀州のドン・ファン」 全財産の明細が分かった!
「野崎幸助さん怪死事件」 40通を超える通帳 絵画・貴金属 無数の不動産…
7月11日、「紀州のドン・ファン」こと和歌山の資産家・野崎幸助氏(享年77)の四十九日法要が、田辺市内の自宅でしめやかに執り行われた。新妻・Sさん(22)や会社従業員らの生活は徐々に落ち着きを取り戻してきたが、捜査にいまだ目立った進展はなし。そしてさらに、判明していない重大な謎がもう一つ残されている。それは、ドン・ファンの財産が本当はいくらなのか、ということだ。
「警察からは全然連絡が来なくなり、捜査がいまどうなっているのかは私もまったく知らされていません。事件が解決しないので社長の口座も凍結されてしまったままだし、相続の準備もあまり進んでいない。いずれにせよ、私は弁護士さんや会計士さんに任せて待つしかないんですが……」(Sさん)
事件以前から野崎氏に取材を重ねてきた本誌は今回、「ドン・ファンの財産」を総力取材。従業員や知人らの証言から、その全貌を明らかにした。
まずは、現金。野崎氏はメガバンクだけでなく、和歌山の地銀などに複数の口座を開いており、40通を超える通帳を持っていた。
「口座に預けているのが約7億円。それに株も7億円近くあると思います。社長はひっきりなしに証券会社と電話でやり取りしていましたから、担当者もいま、寂しい思いをしてるんちゃいますか(笑)」(野崎氏の会社のベテラン従業員)
現金については、本誌前号(7月20日号)で報じた「ドン・ファンの埋蔵金」もある。野崎氏は現金を常にトランクに入れて隠していたが、こちらも2億~3億円は下らないと見られている。
続いて、コレクション。野崎氏は無数の絵画や貴金属を集めていたことでも知られている。
「シャガールやルノワールに、藤田嗣治の絵画もある。偽物か本物かわからない品もありますが、全部ひっくるめれば4億円にはなるんじゃないでしょうか。貴金属については、ダイヤをちりばめたネクタイピンやカフスボタンなんかですね。これも総額1億円は軽く超えるはずです」(同前)
現時点で、すでに20億円以上。だが、ドン・ファンの財産はそれだけではない。田辺市内に建つ豪邸以外に、不動産も無数に持っているのだ。
「様々な事業をやってきた野崎さんですが、そのなかでも財を築く上で大きなウエイトを占めているのは、貸金業です。まだ回収は行っていますし、借金のカタに差し押さえた不動産も、和歌山県内だけでも30~40件はあります」(野崎氏の古くからの知人)
本誌は実際に、野崎氏の不動産を訪ねた。野崎氏が好きな東京のクラブから取った「ピロポ」という名前のマンションが数棟。その他にも、広い敷地を持つ日本家屋や優に50台は停められる駐車場も市街地の中心部にあった。人口減少傾向にある和歌山とはいえ、これらの不動産が30件以上あるとなれば、どんなに安く見積もっても、10億円は下らないだろう。
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