世界に挑戦!人気No.1レスラー紫雷イオの電流爆破を見たか!!
ビューティ・ペア、クラッシュ・ギャルズ以来の女子プロレスブームがやってきた
取材場所に現れたのは、身長156cmの小柄でかわいらしい女性だ。紫雷(しらい)イオ、28歳。’70年代(ビューティ・ペアが大活躍)、’80年代(クラッシュ・ギャルズが人気)、’90年代(キューティー鈴木らが話題)に次ぐ、第4次女子プロレスブームを牽引する美女レスラーである。
「ファンの憧れの存在になれるよう、ルイ・ヴィトンのバッグなど高価なモノを持って身ぎれいにはしています。女子プロレス人気向上になるなら、セクシーなポーズでグラビアにも出たいです」
キュートな笑顔とは裏腹に、リング上では危険なパフォーマンスもこなす。
「4月に電流爆破デスマッチを行ったんですが、火薬の量が多過ぎたのか大火傷したんです。両太モモの皮がただれ、痛みで起き上がることもできない。軟膏を塗りテーピングをグルグル巻きにし、トレーニングもできず、ひたすら寝ている生活。完治するまでに1ヵ月近くかかりました。その間は、ミニスカートを穿(は)けず残念でしたね」
紫雷は元レスラーの姉(紫雷美央(みお))の誘いで、16歳でプロレス界入り。当初は、あまり乗り気ではなかったという。
「中学の時、器械体操をしていたため受け身などはスグに覚えられました。ただバイト感覚でやっていたので、態度は悪かったですよ。先輩に挨拶もしない。当然まわりからは無視され、控え室では話し相手もおらず孤立していました」
紫雷の意識を変えたのが、20歳の時に行ったメキシコ修行だった。
「もともと私が得意だったのは、コーナーから飛ぶような空中技です。それに磨きをかけるようにと所属団体に勧められたのが、空中戦の本場メキシコ行きでした。姉と2人きりの3ヵ月武者修行です。試合などすべてセッティングしてあると言われていましたが、どこへ行っても『オマエは誰だ?』と冷たい扱い。仕方がないので拙いスペイン語で交渉し、トライアウトを受け自力でテレビ放映される試合に参加したんです。ツラくてストレスがたまりましたが、達成感もありました。それからですね、自信を持てるようになったのは。キャリアが自分より短い選手に負けると、本当に悔しいと感じるようになった。マイナーな女子プロレスを、メジャーな競技にするにはどうしたらいいかと考えるようにもなりました。今は、人生をかけるつもりでやっています」
女子プロ人気の高まりを実感するようになったのは2年ほど前からだという。
「才木玲佳(さいきれいか)さん(コチラの記事参照)らが所属する、『東京女子プロレス』の存在が大きい。フツーの女のコたちが、必死に戦うんです。ダンプ松本さんやアジャ・コングさんなど強くて大きい女性たちの競技というイメージが、東京女子プロレスのおかげで変わったと思います。私のデビュー戦ではお客さんが30人ほどしか入りませんでしたが、今では1000人以上入る試合も当たり前です」
紫雷はさらなるレベルアップを求め、所属団体を退団し7月に渡米。日本のナンバーワンレスラーが世界に挑戦する。
PHOTO:鬼怒川 毅
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