コロナ流行中の発熱!?市販薬「アセトアミノフェン」服用時の注意

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イブプロフェンなど非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に関しての情報が錯綜している今、注目されている「アセトアミノフェン」とは?

「急な発熱で、熱さましや風邪薬を飲みたい。でも、もし新型コロナウイルスに感染していた場合、飲んだら症状が悪化する?」 

現在、イブプロフェンなど非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の解熱鎮痛薬の服用について、さまざまな情報が錯綜している。

服用によるコロナウイルス感染症状への影響に関する科学的根拠はまだ明らかにされていないが、研究結果が示されるまでの間に、発熱などで解熱鎮痛薬を服用する状況が生じることがあるかもしれない。

そこで、解熱鎮痛薬「アセトアミノフェン」を安全に服用するための基本的な注意事項を改めて確認しておきたい。

「コロナだけじゃない…! イブプロフェンは『こんな病気にも注意』」の記事はコチラ

3月14日、フランスのオリビエ・ベラン保健相が自身のツイッターで、新型コロナウイルス感染者がイブプロフェンなどの抗炎症薬を服用すると、感染を悪化させる要因となる可能性があり、熱がある場合はアセトアミノフェンの服用を推奨する、というメッセージを発信した

「アセトアミノフェン」が入った市販薬はおよそ900種類。気をつけたいのは、「うっかり」での“二重飲み”

解熱鎮痛薬の「アセトアミノフェン」は解熱作用と鎮痛作用を併せもつ薬だ。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)とは異なり抗炎症作用はほとんどない。ドラッグストアに並ぶ多くの風邪薬や痛み止めなどに含まれている。医薬品医療機器総合機構(PMDA)のウェブサイトでアセトアミノフェンを含む市販薬を検索してみるとその数はなんと900にのぼる。

これだけ多くの市販薬に含まれていて、身近なアセトアミノフェンだからこそ服用時に気をつけたいことがある。それは「うっかり」による飲みすぎだ。

たとえば風邪をひいたときのことを想像して欲しい。咳と鼻水の症状で総合感冒薬を飲んでいる期間中に熱が出てきてしまったので解熱鎮痛薬を追加で飲むということはないだろうか。こうした状況などにおいて適正な量以上のアセトアミノフェンを摂ってしまう可能性がある。では、アセトアミノフェンを摂り過ぎるとどうなるのだろうか。

アセトアミノフェンの摂り過ぎは、肝臓にダメージのおそれあり

アセトアミノフェンを服用すると、体内で代謝される過程でN-アセチル-p-ベンゾキノン イミン(NAPQI)という肝臓に有害な物質が作られる。そう聞くと驚くかもしれないが、通常はすぐに分解されるので肝臓にダメージが及ぶことはない。ただし、アセトアミノフェンを大量に摂った場合は別だ。NAPQIが蓄積して肝臓がダメージを受けることがある。

また、アルコールを日常的に大量に飲む習慣がある人も注意が必要だ。アルコールによって誘導される酵素でNAPQIが増えるためだ。気になるアルコールの量については添付文書に記載がないが、厚生労働省は節度ある適度な飲酒として「1日平均純アルコールで20g程度」という指標を示している。

これはビール中ビン1本、日本酒1合などに相当する。毎日の飲酒習慣がある人や、前述のように複数の薬を服用する際にはなるべく自己判断で飲むことをさけ、主治医や薬剤師などに相談することが勧められる。

解熱鎮痛成分が「アセトアミノフェン“のみ”」の主な市販薬

  • 【解熱鎮痛薬】

  • タイレノールA(製造販売元:東亜薬品、販売会社:ジョンソン・エンド・ジョンソン、武田コンシューマーヘルスケア)、バファリンルナJ(ライオン)、ノーシンAc(アラクス)など

上記に挙げた解熱鎮痛薬は、アセトアミノフェン以外の有効成分を含まない。眠くなる成分などの余分な有効成分を取りたくない人にとって、頭痛や生理痛などの痛みや、急な発熱のときなどの良い選択肢のひとつになるだろう。

  • 【かぜ薬】

  • 新ルルエース(第一三共ヘルスケア)、エスタック総合感冒(エスエス製薬)、パブロンSα〈錠〉(大正製薬)など

また、世界保健機関(WHO)などによる「イブプロフェン」の情報を見て、アセトアミノフェン以外の解熱鎮痛成分をなるべく避けたいと考える人もいるかもしれない。解熱鎮痛成分としてアセトアミノフェン以外の有効成分を含む解熱鎮痛薬とかぜ薬もチェックしておこう。

「アマビエ」の啓発キャラクター起用もいいけど、薬に関する正しい知識や情報も積極的に発信してほしいものだ(厚生労働省HPより)

「アセトアミノフェン」が入った市販薬、同じブランドでも配合されている有効成分が異なるので注意

繰り返しになるが、アセトアミノフェンは多くの市販薬に含まれており、気づかないうちに「うっかり」飲みすぎてしまう可能性がある。それに市販の痛み止めや風邪薬にはアセトアミノフェン以外の有効成分も含まれていることがある。購入した市販薬を安全に活用するためには、どの商品にどんな成分が含まれているのかをある程度知っておくことも必要だろう。

【注意】「アセトアミノフェン“以外”の解熱鎮痛成分も含む」主な市販薬 

下記は、熱を下げたり、痛みを和らげるはたらきをする成分としてアセトアミノフェン以外に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)も含む市販薬だ。

  • 【解熱鎮痛薬】

  • セデス・ハイ新セデス錠 (ともにシオノギヘルスケア)、ノーシンホワイト錠ノーシンアイ頭痛薬(ともにアラクス)、バファリンプレミアム (ライオン)など

  • 【かぜ薬】

  • ルルアタックFXaプレコール持続性カプセル(ともに第一三共ヘルスケア)、ストナデイタイム (佐藤製薬)、コンタック総合感冒薬EX(製造販売会社:テイカ製薬、販売会社:グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン)、ベンザブロックIPプラス(武田コンシューマーヘルスケア)、新エスタック「W」(エスエス製薬)、パイロンPL錠(シオノギヘルスケア)など

このように見比べてみると、同じブランドの製品でも含まれている成分が異なることが分かる。ドラッグストアで商品を選ぶ際にブランド名だけを見て判断すると、必要とする成分が含まれていなかったり、不要な成分が含まれていたりする可能性がある。パッケージをよく確認して製品を選びたい。

もし、服用に際して疑問や不安がある場合や、ほかに薬を飲んでいる場合などには自己判断で飲むのは避けて、遠慮なく薬剤師に相談して欲しい。

  • 取材・文高垣育

    毎週100人ほどの患者と対話する薬剤師とライターのパラレルキャリアを続けている薬剤師ライター。人だけではなく動物の医療、介護、健康に関わる取材・ライティングも行っている。

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